警視庁 バイク・オートバイ
安全運転教室 初級
2004/04/18
@警視庁交通安全指導センター
「オマエら人間か!」というぐらいスゴイ連中が集まるという警視庁主催の二輪車講習会、通称「砧(きぬた)」に初めて参加しました。当日の朝コンビニで昼食と飲み物を仕入れ現地に向かいました。コース内の東名高速の橋の下にバイクを停めて、土手の上にある建物(警視庁交通安全指導センター)内の受付に向かいます。受付で電話予約時に与えられた番号を告げ、申込書をもらって必要事項(二輪免許取得年月日やバイクのナンバーも!)を記入し200円を添えて提出すると初級の青ゼッケン(なんと1番でした)をもらいました。その後同じ建物の3階の会議室に上がり、午前9時半から10時ごろまでお巡りさんによる二輪車の交通安全に関する講話を聴きました。
講話が終わるとコースに出て整列し挨拶と体操を行いました。その後各クラスごとに分かれて訓練が始まりました。訓練は大きく分けて、ブレーキング、バランス、スラロームの3種類で、広いコースを3つに分けて各クラスごと順番にそれらを行っていきます。
初級クラスはまずブレーキングから始まりました。ブレーキング1セットの内容は、時速40km程度からのフルブレーキ停止セクションが3つ、時速35Km程度で走行中に右または左(青信号の点いた方)に障害物を回避する訓練が1つ、その後定速でのコーナリングが1つとなっていました。フルブレーキ停止セクションでは指導員や白バイ隊の方にアドバイスをいただくのですが、若い女性指導員の方に「ケツのアナをシートに押し付ける感じで」というアドバイスをただいたときは、年甲斐も無く赤面してしまいました。実際これと全く同じ表現は、桶川HMSで乗車姿勢のレクチャーの時に男性イントラの方から聞いたことがあるのですが、若い女性指導員の方に大きな声で面と向かって言われると、思わず周りに自分以外の人間がいないかどうかを確認してしまいました。午前中はこのブレーキングを5〜6セット行った後、同じコースを使ってかなりゆっくりなツーリングペースのコーススラロームを20分程度行い、正午ごろ休憩に入りました。
昼食休憩後、午後1時より訓練が再開されました。挨拶、体操の後、各クラスに分かれて午後の訓練に入ります。初級クラスはバランスから始まりました。バランスの内容は一本橋、細い一本橋、波状路、悪路(砂利道)、千鳥、ストレートパイロンスラローム、小道路転回、そして再度千鳥で1セットです。どれも府中でやった内容で経験済みでしたので、特に問題なくクリアできました。波状路では指導員の方から、「割と乗れているのでもう少し近くを見た方が良い」とのアドバイスをいただき、そのようにしてみるとさらに安定して波状路を通過できることがわかりました。千鳥は府中より楽な設定だったので少々ハンドルを切るタイミングがずれてもクリアできました。小道路転回では足付きの指示はなく、府中と同じく初級では足つきUターンは行わないようでした。ただし府中と比べて道幅は広く、少々大回りしても大丈夫でした。バランスは途中休憩をはさみ、小一時間程度で終了しました。
次の訓練はお待ちかねのコーススラロームです。初級クラスの約30人が自己申告により、速く走りたい人から順番に5つの班に分かれました。とりあえず最速の第1班に入り、成り行き上、前から5台目にポジションを取りました。指導員さんのホーネット、250ccぐらいのオフ車、古いBMWのKシリーズ、車種は忘れましたがもう一台、そして私の順です。私の後ろにも5台程度続きました。数週の慣熟走行を行った後、指導員さんのペースが上がりました。数周で私の直前の方が後ろに下がられました。そのうちに前のBMWさんとオフ車さんが入れ替わられ、私はオフ車さんの後を追います。少しコースにも慣れてきたので、SRTT内藤さん直伝の過激なまでのリーンイン走法でオフ車さんに軽くアオリを入れていると、そのうちに前を譲ってくださいました。BMWさんの後を追います。ところが敵も去るもの、BMWさんは古い型のシャフトドライブのバイクにもかかわらず、素早い切り替えしテクニックで逃げていかれます。追いつけそうでなかなか追いつけなかったのですが、私がコース取りを少し変えたのが幸いしたのか、あるいはBMWさんが少しお疲れになったのか、BMWさんの直後に追従するところまで持っていくことができたので、すぐに快く前を譲ってくださいました。ついに指導員さんの後ろにつくことができました。指導員さんの走りを見ていると、やはりフォームが美しく、そして無駄な動きが無いことがわかります。どこも無理をしている様子がないのに、必死に追いすがる私を軽く引き離して行かれます。そして少しペースを落として私が追い付いてくるのを待ち、また軽く引き離して行かれます。そのうちに私の集中力が失われてきて、ひとつのコーナーの立ち上がりで派手なパワースライドをかましてしまい、転倒こそ逃れたものの、ビビリが入ってその周回は後ろのBMWさんに追いつかれてしまいました。しかし幸運にもその周回でコーススラロームは終了したので、指導員さんの真後ろのポジションは堅持することができました。
最後にすべてのクラスが集合し、短いお話と挨拶の後ゼッケンを回収して終了となりました。府中(武蔵野署)の講習会に参加したときと同様、砧の訓練内容もリッチで、これに保険代200円だけで参加できるのですから、非常にコストパフォーマンスが高いと感じました。また、私にとって思いがけず良かった点は、自宅から会場までのの距離の近さです。30分以内で会場に到着できることがわかり、1時間半前後をかけて桶川に行く(というか疲れて桶川から帰る)事を思うと大変気楽な講習会といえます。府中と比べても幾分近いので、これからはできるだけ砧に参加しようと思います。次は中級で受けてみようとは思いますが、私には今日見た上級者のコーススラロームのキレ方は一生できないと思います。
「オマエら人間か!」というのは本当でした。