HONDA CBR1100XX 2001 | ||
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ノーマルリモコン(アンテナなし) | リモコン内部基板 | 加工リモコン(アンテナあり) |
ブラックバードには盗難防止装置のひとつとしてスパイボールを装備している。このセキュリティーデバイスの信頼性には定評があるが、実際に使ってみると、爆音マジェなどの音波による誤報が起きにくく、大型ダンプの振動で鳴ることはあるにせよ、車体の振動に対しては確実に反応することがわかる。装備しているスパイボールは、以前ホンダアクセスから発売されていた、国内仕様のブラックバード用の「リモコンイモビアラーム2J」と呼ばれるものである。某オークションに出ていた新品を競合なしの格安にて入手し、ED仕様のブラックバードに対応させるために必要なハーネスを自作して取り付けた。このOEM版のスパイボールは、本体の形状は(OEM版でない)現行モデルと同じであるが、セキュリティーを設定・解除するためのリモコン(ホンダウイングマーク入り)の形状が旧モデルと同型である。このリモコンは国内の電波法規に厳格に対応するために電波出力を大幅に抑えてあるらしく、もうひとつの盗難防止装置であるゴリラサイクルアラームと比べて、電波の到達距離が非常(というか異常に)に短い。経験上、電波の最大到達距離は条件が良くても3m程度であり、種々の電波が多く飛び交っている(らしい)条件の悪い場所では、リモコンをスパイボール本体から出ているアンテナに接触するほど近づけて操作しても全く反応しないことがある。 リモコンに反応しないセキュリティーシステムほど不安なものはない。このスパイボールはメインキーをOFFにすると50秒後にイモビライザーモードが自動的にセットされ、これをバイパスすることはできない。イモビライザーモードがセットされた後にエンジンを再始動するためには、リモコンを操作してこれをを解除しなければならないが、このとき電波状態が悪くリモコンの操作にスパイボール本体が反応しなければエンジンを再始動することができない。例えば、コンビニに立ち寄り、買い物を済ませた後、その場から出発できないようなことが起こる。実際にこのような事態に何度か遭遇したが、今までのところはリモコンをスパイボール本体に近づけて何度か操作することで事なきを得てきた。しかし、同じ状況が二輪車講習会で発生するとキビシイ。講習会ではバイクにまたがったままでエンジンを停止し、数分後にエンジンを再始動してすぐに走り出すようなシチュエーションがよくある。このときエンジンキーと一緒につけてあるリモコン(スパイボール本体とは1.5m程度離れている)を操作しても、電波状態が悪くスパイボール本体が反応しないことがある。このようなときは一旦エンジキーを抜き、リモコンをスパイボール本体に近づけて操作してイモビライザーモードを解除し、再度エンジンキーをキーシリンダーに挿してエンジンをかけるという手順が必要となる。これを行うには少なくとも7〜10秒程度時間が必要なので、特に列の前のほうに並んでいるときには後続車に迷惑をかけることになる。また、このとき首尾よくイモビライザーモードが解除できればよいが、特に電波状態が悪いと解除に手間取り、後続車をイライラさせることになる。実際スパイボールを取り付けてからは、講習会に参加するたび常にこの不安が付きまとっていた。 このような不安を抱えたままでは精神衛生上よろしくないので、一時はこのスパイボールを取り外して他のセキュリティーシステムにすることも考えたが、インターネットで少し調査してみたところ、どうもスパイボールのリモコンは、その外装ケースで電波を減衰させて出力を抑えているらしいことがわかってきた。ということは、何らかの方法でその厚い外装ケースのバリアをクリアすれば、電波出力が増して操作可能な距離が延びるのではないかと考えた。そこで、まずリモコン内部の基板を外装ケースから取り出し、基板のみでリモコンの操作をしてみたところ、なんと10m以上も遠い距離からでもスパイボール本体が反応することがわかった。どうやら外装ケースで電波出力を弱めているというのは本当のようだ。次に、このリモコンの基板を仔細に観察したところ、基板上の数cm程のパターンがアンテナとして機能しているように見えた。そこでこのパターンにリード線をハンダ付けし、外装ケースに穴を開けてリード線を外に出す加工を行ってみた。結果は上々で、そのように加工したリモコンは、基板のみでスパイボールを操作したときと同等の電波飛距離を持つようになった。 以前はキーシリンダー位置からのリモコン操作でスパイボール本体が反応しないことが時々あったのだが、この加工を行った後はその症状は出なくなった。これでしばらくはこのスパイボールを使い続けられそうである。 |
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電圧計本体と表示部 | 取り付け状態(スクリーンなし) | 表示状態 |
2004年12月にバッテリーメンテナーを導入して以降、車載バッテリーの無交換チャレンジは続いている。もし今年暮れまでバッテリーに問題が発生しなければ、実に新車時から4年半もバッテリーを使い続けたことになる。実際、バッテリーメンテナーを導入してからは、冷間時の始動性に問題が発生したことはなかったし、走行中もバッテリー電圧の低下による不調等もなかった。しかし、なにぶんにも推奨交換時期(2年毎)を2倍以上も経過しているバッテリーに、いつ何時不調が起きても文句は言えない。 というわけで、バッテリー電圧や充電電圧をモニターできようにするため、電圧計(ボルトメーター)を取り付けることにした。オートバイ用の電圧計といえば、ヨシムラのマルチテンプメーターやWithmeのデジタルマルチゲージが有名である。これらは電圧計というより、油温計や水温計に電圧計がオマケとしてついているようなものである。これらはオートバイ用として設計さてれいるので防水仕様となっており、サイズも小さく取り付け場所を選ばないのでよいのであるが、いかんせん15K円程度と高価である。ブラックバードのメーター内にはデジタル水温計があるし、油温をモニターする必要性は今のところ感じていないので、これらの高価なメーターを電圧計としてだけ使うために購入するのはちょっともったいない。 されば、昔ながらの円筒形をしたアナログ式(デジタル式もある)の電圧計である。このタイプは安いものなら5K円程度からある。しかし、先のマルチテンプメーターやデジタルマルチゲージに比べるとサイズが大きく、また多くは非防水仕様である。大きな円筒形のメーターを雨のかからないフロントスクリーンの下(メータパネル付近)に既存のメーター類の視認性を犠牲にしないように設置するのは容易ではない。色々調査してはみたが、このタイプの電圧計を導入するのはあきらめた。 残るは自作である。現在取り付けているMRAレーシングタイプフロントスクリーンは、中央部が高くなっている関係で、メーターパネル中央上部との間には3〜4cmのクリアランス(幅は5cm程度)がある。現時点ではここにレーダー探知機のLEDインジケーターを設置しているが、この位置に小型のデジタル電圧計を設置すれば見易いし、他のメーターの視認性を犠牲にすることもない。そこで、この位置に設置できるような電圧計工作キットを調査した。電圧計工作キットは内部的には5〜9Vの電源で動くものが多いが、この動作電源のGND(-)と測定電源のGND(-)を共通にできるものとできないものがあり、共通にできないものは9V電池等で測定電源とは別の動作電源を用意しなければならないようなので却下した。そしてGND(-)を共通にできるものの最小サイズとおぼしき電圧計工作キット(汎用電圧計LEDモジュール)をUK.システムズというショップで見つけ2K円(送料別)で入手した。 この汎用電圧計LEDモジュールが手元に届き、設置予定場所に置いてみたところ、このモジュールをケースに収めることを考えると、スクリーン奥のクリアランスが足りないことがわかった。そこで、このモジュールの7セグLED表示部を本体から切り離し、小さなケースに収めて設置することにした。小さなケース内に7セグLED表示部を収め、前面にはブラウンスモークのアクリル板を貼り付けた。電圧値はアクリル板を透過して表示される。電圧計本体はメーター裏に設置し、表示部とは16芯ケーブルで接続する。この電圧計本体には動作電源として5Vを供給する必要がある。これは既に設置してあるムービーカメラ用の定電圧電源装置(DC-DCコンバータ)から取ればよいと考えていたのであるが、ここでメーター裏のスペースが、既にこの定電圧電源装置とICウインカーリレーで一杯であることに気付いた。そこで、5Vの電源を三端子レギュレータ(7805)で新たに製作して電圧計本体と共にひとつの箱に収め、定電圧電源装置と入れ換えて設置することにした。ムービーカメラ用の電源はこの新しい5V電源から供給する。 完成後設置してみたところ、特に問題もなくさっくりと動いてくれた。表示される電圧値としては、バッテリーメンテナーに一晩以上接続しておいた後の始動前で12.5V程度、1100RPMのアイドリングで12.2V程度、3000RPMでの走行中で14.3V程度を示している。これが始動前に今より低い値が表示されるようになれば(気温にもよるが)バッテリーが弱ってきたと判断できるし、走行中に極端に高い値や低い値が表示されると、レギュレートレクチファイヤ等の充電系の異常と判断できる。自作ゆえ見栄えはソコソコであるが、電圧計の機能は十分に果たしているし、何しろかかった費用は4K円程度であるので、コストパフォーマンス的に十分満足いくものになった。 |
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PU-2702 ミニリレーボード | 点滅の様子 | |
そろそろ改造ネタも尽きてきた今日この頃であるが、以前インターネットを徘徊していたときに、ハイマウントハザードというアイデアがあったのを思い出した。通常ハイマウントストップランプは補助ブレーキランプとして主ブレーキランプと同期して点灯するが、ハイマウントハザードでは、ブレーキをかけながらハザードを出したときにハイマウントストップランプを点滅させる。これにより、例えば高速道路等の渋滞末尾で減速しながらハザードを出すようなとき、後方からの被視認性を向上させて追突されるリスクを少しでも減らすことができる。筆者のバイクのリアボックスにはブレーキランプが装備されており、これをハイマウントハザードに改造してみる事にした。 製作する回路は簡単なもので、リレーを2個用意し、ハイマウントストップランプの配線を2つに分岐して、それぞれをリレーのb接点を経由して再度合流さておく。リレーのコイルはそれぞれ左と右のターンシグナル配線に並列につないでおく。こうすることによって、リレーが動作したときに(b接点を使って)ハイマウントストップランプの回路が切断される。右か左片方のターンシグナルを出したときには、反対側用のリレーは動作しないので、ハイマウントストップランプは(ブレーキ時に通常どおり)点灯するが、右と左両方のターンシグナルを出したとき(つまりハザード時)には、両側のリレーが動作するので、ハイマウントストップランプは(ブレーキ時に)ターンシグナルと交互に点滅するようになる。 実際に動作させてみると、ハイマウントストップランプが点滅するというのは意外感がある。ターンシグナルと交互に点滅するのは、多少フザケた感じがしなくもないが、電飾看板のようでよく目立つ。従って後方からの被視認性は確実に向上すると思うが、「何だナンダぁ?」などと視線を釘付にしてしまうような運転者に追突される可能性が増した可能性はある。自分の身を守るためには、やはり後ろに気を遣って走ることは続ける必要があると再認識した。コレがこの工作の一番の効用だったりして・・・ |
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ヘッドライトスイッチ | OFF⇔ヘッド+スモールライト | OFF⇔スモールライト |
黒色防水カバー | ||
2005年3月にヘッドライトスイッチおよびスモールライトの後付けスイッチを別々(2個)のトグルスイッチで構成した。これは、ED仕様の右ハンドルスイッチのように、1個のスイッチでOFF⇔スモール⇔ヘッドライトを切り替える為には、入手困難な2極3投のトグルスイッチが必要だと思ったからである。しかし、その後よく考えてみると、簡単に入手可能な2極2投(ON-OFF-ON)のスイッチで同等の機能を持たせることができる事に気がついた。スイッチの切り替えは、スモール⇔OFF⇔ヘッドライトの様に真ん中がOFFとなってしまうが、普段トグルはヘッドライト側に倒したしたままであるので問題はない。そして緊急時(例えばバッテリーが上がりかけた状態でエンジンをかけようとして、残りの電力をすべてセルモーターに与えたいような時)にはこのスイッチを操作してヘッドライトを消すことができる。2個のスイッチを1個にまとめたので、パネルに空いてしまった穴はゴムブッシュで塞ぐことにした。最初から1個のスイッチでできることに気がついていれば、余計な穴を開けずに済んだのだが仕方がない。赤の防水カバーは後日目立たない黒に変更するつもりである。 <2005/09/25追記> 防水カバーを黒色のものに交換した。この方がさりげなくていい。 |
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N-PROJECTエンドバッフル | 加工したインナーバッフル | エンドバッフル装着 |
某掲示板の情報によれば、排気音の大きなマフラーを装着している車両は、今後警察系の二輪車講習会に参加できなくなる可能性があるという。警察系の二輪車講習会は、自分の車両を持ち込みさえすれば、免許試験場などのクローズドコース内で半日または丸一日、二輪車の練習をすることができる。しかも、かかる費用は保険代の数百円だけと、非常にコストパフォーマンスの高いバイクスクールである。ただ、参加費が安価ゆえ参加する人数も多く、よほど特異な走り(ヨタっているか危険なイケイケ)をしていない限り、インストラクターのほうから走りに関して個人的にアドバイスをもらえることは少ない。その点、民間のバイクスクールの参加費は、1回数千円〜数万円と、警察系の講習会とは比較にならないほど高いが、比較的少人数制であり、個々の走りに関してもらえるアドバイスも多い。筆者は年に数回民間のスクール(桶川HMSや今は無き多摩テックHSR)に参加し、そこで得たアドバイスやノウハウを、月1〜2回参加する警察系のスクールで反復練習するようにしている。 上のように2種類のバイクスクールが補完関係にある筆者としては、その一方に参加できなくなるのは困る。筆者のブラックバードには社外品であるアールズギアのソニックツインマフラーが装着されており、このモデルの公称近接排気音量は97デシベルである。マフラー内部にはインナーバッフルを装着しており、リプレースマフラーとしては(測ったわけではないが)JMCA対応製品並みの音量に抑えてはいる。しかし、音量を絞っているとはいえ、ノーマルマフラーと比較すると確実に低音が響くし音量も大きい。インナーバッフルはサイレンサー入口に装着する方式なので、外からは見えずカッコはよいのだが、見えないがゆえに音量を絞っていることを視覚的にアピールできない。どのくらいの音量で講習会に参加OKとかNGとかは、まさにその講習会を開催する側の主観で決められる事柄であるので、つまるところ指導員にウルサイから帰れといわれればそれまでである。実際に講習会場に着いた途端ウルサイから帰れなどといわれたら、たいそう落ち込んでしまいそうなので、そうなる前に誰が聞いても許される程度の排気音量にしておくことが、カシコイ生き方というものである。そこで、排気音量の大幅な低減とそれを視覚的に訴えることを目的として、サイレンサー出口にエンドバッフルを装着することにした。(いつもの如く前フリが長くてスミマセン) 前回インナーバッフルをオーダーで製作してくれた方にエンドバッフルも製作していただくことも考えたが、費用の点であまり変わらないこともあり、汎用品として定番かつリーズナブルなN-PROJECT製のアルミ製のエンドバッフル(φ58)を入手した。それをサイレンサーのテールパイプ内に入れてみたところ、パイプ内径より少し(1mm程度)小さかったので、エンドバッフルの周りに耐熱アルミテープを巻いて調整した。次にテールパイプ下部にステンレス用ドリルビットでφ6.5のを穴を開け、エンドバッフルをM6のネジで留めてみたのだが、テールパイプ内に鎮座するエンドバッフルがピカピカ光って目立ちすぎる。指導員にバッフルを装着していることをアピールするという点ではよいのだが、いかんせんあまりに目立ち過ぎてカッコ悪い。そこで、マフラーの塗装に使うツヤ消し黒の耐熱塗料でバッフルを塗装して目立たなくしてみた。塗装しなくても、そのうちススがついて黒くはなってくるのだろうが、バッフル全体がきれいな黒色になるとは限らないし、スプレー缶塗料を使えばたいした手間でもないので思い切って塗装した。塗装後あまり時間をおかずに装着したので、塗装面に指紋をつけてしまったのは失敗だったが、ピカピカしたアルミの地肌が隠され、ぱっと見目立たなくなり良くなった。 さらに排気音量を低減するためにインナーバッフルを少し加工してみた。インターネットを徘徊していると、マフラー音量を抑えるための様々なアイデアを得ることができるが、その中で消音効果を上げるためにステンレスたわしを使うというのもがあり、面白そうなのでそのアイデアを拝借する事にした。アルミパイプを適当な長さに切り、それをインナーバッフルの穴に差し込んでイモネジで固定し、アルミパイプ部分にステンレスたわしを巻きつけてみた。アルミパイプに穴を開けるか、アルミパイプの代わりにパンチングパイプを使うと、排気音が互いに干渉し合ってさらに消音効果が高まることが期待できるらしいが、その加工は今後の楽しみにとっておくことにした。 さて、肝心の排気音量であるが、インナーバッフル加工+エンドバッフル装着により大きく低減された。アイドリング時には感覚的にノーマルマフラー+α程度の音量で、これならまずまず周りに気兼ねすることはないといった感じである。エンドバッフル装着前には聞こえなかったエンジンノイズが良く聞こえるようになった。回転を上げていっても、エンドバッフル装着前よりは確実に静かになっているが、回転を上げてもエンジンノイズしか聞こえないノーマルマフラーほどではない。しかし、耳に響く低音成分がカットされたので、音質的にはノーマルマフラーに近くなったような感じである。排気の抜けが悪くなったせいか、エンジンのレスポンスがやや緩慢になり、極低回転ではドンつきの程度が緩和された。全体的にトルクがやや細ったような感じになったが、ラフなアクセル操作でギクシャクしにくくなり、かえって乗りやすくなったような気もする。パワーコマンダーのセッティングを変えてみても面白いかもしれない。 |
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アルインコ製 DJ-R20D | KTELマイクとPTTスイッチ | 接続ケーブルとPTTスイッチ |
クルマ側無線機マウント | ツーリングコム2用変換アダプタ | リョウちゃんカミさんヘルメット |
遠く静岡県の森町スライドパーク(デイトナ本社)で開催される、親子バイク教室に参加することになった。これは、バイク雑誌のビッグマシンが開催するイベントで、バイクジャーナリストの柏秀樹さんが、バイクの安全な二人乗りの方法を、参加した親子にレクチャーするというものである。拙者はリョウちゃんとバイクに二人乗りすることがあるので、この機会にレクチャーを受けてみる事にした。しかし、3歳の幼児をバイクの後席に乗せて、東京と静岡を日帰りで往復(約250km×2)するのは、どう考えても無謀である。最も問題なのは、リョウちゃんが乗車中に寝てしまうことである。往路は朝なのでまだ良いとしても、講習終了後の復路は夕方から夜になり、体も疲労しており、出発後数分も経たないうちに寝てしまうに違いない。大切なリョウちゃんを道に落っことしては大変である。そこで、カミさんにクルマを運転してもらって拙者のバイクと伴走することにした。リョウちゃんにはクルマのチャイルドシートに収まってもらう。これで好きなだけ寝てもらえる。 しかし、まだ問題はある。それは、カミさんが数年に一度しかクルマを運転しない、気合いの入ったペーパードライバーであるということである。しかも、彼女は高速道路を運転したことがほとんどない。今回、往復約500km道のりをひとりで運転してくれとカミさんに頼んだところ、そう聞いただけで体調が悪くなってしまっていた。しかし、免許もないバイクの方に乗っていってもらうわけにもいかないので、クルマの運転をお願いしなければならない。そこで、カミさんの運転中の不安を少しでも緩和するため、無線機を導入して走行中バイクから声をかけて誘導してやることにした。いつもの如く前置きが長くなったが、要するに、免許不要(そして電波使用料不要)の特定小電力無線機を導入して、バイクとクルマの間で音声交信ができるようにした。 機器として、まず無線機はアルインコ製のDJ-R20Dを入手した。一般的にこの手の無線機は、交互に送信を行う単信無線モードを備えているが、この機種は、それに加えて電話のように同時通話のできる、複信無線モードを備えていることが大きな特徴である。つまりタンデム時のインターコムのような使い方ができる。ヘルメットに装着するマイク(とスピーカー)は、定評のあるKTEL製のKT007を、接続コードとしてKT032を入手した。この接続コードは少し変わっていて、そのDIN5ピンコネクタの部分に、トランジスタを使ったアンプ回路が組み込まれている。これでKTELマイクと特定小電力無線機とのマッチングを図っているらしい。試しに、このアンプ回路なしにKTELのマイクをDJ-R20Dにつなぐと、マイク音声が非常に小さくなることが確認できた。 DJ-R20Dの複信無線モードをタンデム用のインターコムとして使うためには、PTT(Push To Talk ≒ 送信)スイッチがヘルメットにあると都合が良い。なぜなら、DJ-R20Dの複信無線モードをインターコムのようにつなぎっぱなしで使うのであれば、PTTスイッチの操作は最初に一回行うだけでよいからである。PTTスイッチをヘルメットに設けるために、通常はヘルメットに穴を開けて装着するKTELのマイクを、今回はプラスチックのケースにマウントし、そのプラスチックケースをヘルメットに装着することにした。プラスチックのケースには、市販のトグルスイッチを利用したPTTスイッチとヘルメット内蔵スピーカーのボリュームを取り付けた。これは、KTELのスーパータッチシリーズを自作したような格好になる。さらにプラスチックケース内には、KT032接続コードのアンプ回路を移植した。こうすれば、このプラチックケースとDJ-R20Dとを接続するコードには、アンプ回路を内蔵する必要がなくなるので、複数の接続コードを用意するとにき都合がよい。KTELではカールコードを安全上の理由から採用していないが、接続コードをカールコードタイプにしたかったので、無線機接続用の2ピンのカールコードを部品として取り寄せ、DIN5ピンコネクタをハンダ付けして接続カールコードを自作した。元の接続コードKT032は、ハンドルPTTスイッチを使用するときのために、アンプ回路を取り去った状態で組み直して使用する。これに接続するハンドルPTTスイッチは、市販の2.5φプラグ・ジャック、RCAコネクタ、トグルスイッチ等を利用して自作した。 クルマに無線機を固定するためのマウントを、アクリル板と吸盤を利用して製作した。アクリル板を裁断したものに吸盤を取り付け、それをクルマのAピラー付近のフロントガラスに固定し、無線機とスピーカーマイクを取り付けた。スピーカーマイクを取り付けたのは、便利であるからだけでなく、2004年11月に施行された改正道路交通法により、無線機本体を手に持って交信を行うと違反キップを切られることになるからである。スピーカーマイクを使用すればOKらしい。 以前にタンデム用のインターコムとして、TANAXのコードレスツーリングコム2を導入したが、その送受信機をKTELのヘルメットマイクでも使えるようにするため、接続コネクタの変換アダプター(2.5φプラグ/2.5φジャック⇔2.5φジャック/3.5φジャック)を製作した。また、今回KTELのマイクを装着したジェットヘルメットには、以前TANAXのコードレスツーリングコム2を導入したときに装着したマイクとスピーカーが付いていたので、それをカミさん用のフルフェイスヘルメットに移植した。これで、カミさんとタンデムするときにも会話ができる。さらに、そのカミさん用ヘルメット、およびリョウちゃん用ヘルメットに、プラスチックケースに収めたPTTスイッチを取り付け、無線機の接続コードにつながるコネクタをDIN5ピンに変更して、DJ-R20Dをインターコムとして使用するときの利便性を向上させた。 拙者はアマチュア無線等はやったことがないので、携帯電話以外の無線機を使ったことがない。で、実際にこの装備を東名高速道路上で使ってみたところ、バイクに乗りながら、見えているけれども肉声が届かない相手に意思が伝わるというのは、なんだか妙な感じはするがとても便利なことが判った。カミさんはクルマの運転に一杯々々で、無線に応答することはなかったが、遅いクルマを追い越す時やサービスエリアに入るタイミングを、一方的にせよ伝えることができるので、クルマとの伴走が苦にならなかった。それに、もともと家族ではあるものの、仲間意識というか連帯感のようなものも感じることができた。無線ひとつでも面白いものである。電波の到達距離は、特に試したわけではないが、少なくとも高速道路上で相手が小さな点に見える距離(1kmぐらいか)まででは全く問題が無かった。今後はクルマと伴走する機会などはあまりないと思うが、他の使い方も考えながら無線交信を楽しみたいと思う。 |
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ムービーカメラと定電圧電源装置 | カメラマウント | ムービーカメラ装着状態 |
柏秀樹先生@森町スライドパーク | ||
ドライブレコーダーという装置がある。事故発生時の映像を記録して、事故の状況を知り、その原因の解析に役立てるための装置である。「Witness」という製品が有名で、あるタクシー会社の車両に装備したところ、事故が発生したときの過失責任の認定が容易になることで、事故処理にかかる時間が減るとともに、以前より過失責任の割合が明らかに下がったという。さらに、運転者にはこの装置に監視されているという意識が生まれることで、結果的にそのタクシー会社の事故率を低下させることに大きな効果があったという。ドライブレコーダーの効用で拙者が注目したのは前者である。ドライブレコーダーがないと、事故の発生状況の把握は、当事者や目撃者の記憶に頼ることとなり、そこには証言する人間の主観が含まれているに違いない。当事者以外に事故の目撃者がいなくて、かつ一方の当事者が死亡したようなときには、生き残った方が自分に有利な証言をする、あるいは不利なことは黙っていると考えるのが妥当であろう。 誰でも事故には遭いたくない。拙者も事故に遭いたくないので、公道を走るときには、できるだけ事故に遭うリスクを減らすような運転を心がけてはいる。2003年に運転免許の全車種制覇を達成して以降、事故をいかに回避するかということを、それ以前とは比べものにならない程考えるようになった。しかし、自分がいかにルールを守って安全運転に徹していても、自分以外がルールを守らなければ事故に遭ってしまう。併走する四輪車が側方を確認しないで、かつ黄色い線をまたいでこちらに車線変更し、間一髪でそれを避けたことは、バイク乗りなら誰でも経験することである。青信号で交差点を通過中、信号を無視した四輪車に横から衝突されたら、生き残ったとしてもおそらく自分の記憶は事故の数秒前で途切れ、目撃者がいなければ、事故調書には相手の相手に有利な証言のみが記入される事になろう。このような状況では、ドライブレコーダーのみが真実を語ることができる。走行中の映像を撮影しておけば、自分が青信号で交差点に進入していることが明らかになる。映像からそのときの速度や衝突の位置も明らかになる。そしてこれらは動かすことのできない証拠となる。逆に考えると、映像がなければ、それらの情報は、ルールを守っていない側の当事者の恣意的な証言によらざるを得ない。そう考えると、公道走行は、個人の名誉が(他人の偽証によって)大きく傷つけられる危険性を内包しているといえる。 少し深刻になりすぎた感はあるが、要するにこちらはルールを守っているのに「ヤラレ損」という事態だけは避けたい。そこで、バイクにドライブレコーダーを導入したいと思ったのだが、現時点(2005年3月)で「Witness」はタクシー等の業務向けしか販売されていないことがわかった。「Witness」を販売している会社のサイト上には、一般向けのドライブレコーダーが2005年春〜夏に販売開始とあるが、これがバイク用でないことは火を見るより明らかだ。実際にこれが販売された時点で、バイクにも使えそうであれば購入して使ってみてもよいが、この手の製品が予定通りに販売を開始されることは稀なので、いつ入手できるかわかったものではない。でも、事故もいつ起きるかわかったものではないのだ。単に走行中の映像を撮るのであれば、ビデオカメラでもよい。ドライブレコーダーのように加速度(減速度)を記録したり、加速度(減速度)が大きく変化した時の映像のみを記録したりはできないが、要するにブツカル時前後の映像さえ撮れていれば、アナログ的にその映像を目で見ることによって事実を明らかにできる。 というわけで、ドライブレコーダーもどきとして使うために、アイ・オー・データ機器のムービーカメラ(AVMC212)を約1.5Kで入手した。このムービーカメラについては、ネット上で色々と取り沙汰されており、あまりよいウワサは聞かないけれども、バイクのオンボードカメラとして使うには小型軽量ゆえ使いやすい。撮影される映像の質は、良くも悪くも値段どおりであるが、ドライブレコーダーとして使うには必要にして十分である。記録媒体はSDメモリーカードなので、DVテープのような機械的動作部分がなく、バイク特有の振動にも強いであろう。最大で512MBのSDメモリーカードを使って約1時間の録画が可能であるし、ネット上の情報によると、保証外だが1GBのSDメモリーカードも使えるらしい。録画中、SDメモリーカードの容量がいっぱいになると当然ながら録画は停止する。ドライブレコーダーとして使うには、自動的に古い映像を消去して録画を継続してくれるとよいのだが、単なるビデオカメラなのでそういう機能はない。しかし、1GBのSDメモリーカードを使って約2時間の連続録画ができれば、ツーリング等で長時間連続走行をしても、2時間ごとに休憩をとり、そのときに古い映像を手動で消去すればよかろう。ただし、付属のリチウムイオン充電池では約1時間の撮影しかできないので、2時間連続で録画するためには、外部から電気を供給する必要がある。リチウムイオン充電池の充電用に付属しているのは、DC5Vを供給するACアダプターなので、バイクのDC12VからDC5Vを供給するためは、DC-DC定電圧電源装置が必要である。これは秋月電子通商に適当な電子工作キットがあったので入手した。カメラのマウントについては、1.5mm厚のアルミ合金版を切り出し、曲げ加工を施して製作し右バックミラー取り付け部に取り付けた。カメラマウントにはクイックシューを装着し、カメラの着脱をワンタッチで行えるようにした。 <2005年05月06日追記>上の思惑を実行に移すため、1GBのSDメモリーカードを購入することにした。メモリーカードも徐々に値段が下がってきており、最近では1GBで\10Kを切るようなSDメモリーカードも普通に販売されている。しかし、それらの安いSDメモリーカードの中には、機器との相性などによってトラブルを起こすものがあるという。せっかく手に入れたメモリーカードが使えないと悲しいので、購入前にインターネットで十分に調査を行い、廉価なSDメモリーカードの中でもトラブルの少なそうな、Transcend社製の転送速度7MB/秒(45倍速)のものを購入した。約\9Kであった。早速ムービーカメラに挿入して使用してみたところ、何の問題も発生せず、さらに手持ちのデジカメ(Panasonic DMC-FZ1)でも問題なく使えることが判った。このSDメモリーカードを使うとムービーカメラの画面上に示される録画可能時間は5時間以上となる。実際の録画可能時間は2時間弱ではあるが、ドライブレコーダーとしての使い勝手は格段に良くなった。なお、上に載せている映像サンプルは、ファイルサイズの都合でエンコードし直してあり、実際に録画された映像とは異なることをお断りしておく(ムービーカメラで録画された生映像は、縦横サイズが少々大きい[352×288]が、ビットレートが倍以上高いので[約1000kbps]、画質はもう少し鮮明である)。 |
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右ハンドルスイッチ | ヘッドライト/スモールスイッチ | ロービーム(HID)用リレー |
2005年1月に製作した自作ハザードシステムでは、ハザードランプとウインカーポジションランプをひとつのスイッチでコントロールするために、トグルスイッチに特殊なもの(2極2投)を使用した。しかもターンシグナルランプをLEDからバルブ(白熱電球)に戻したときのことを考えて、接点容量も大きめのものにしたので、トグルスイッチ自体が大きいものものになってしまい、それを収めるスイッチボックスも大きくせざるを得なかった。その大きいスイッチボックスをハンドルに取り付けたものだから、それが大いに後付感を醸し出してしまう結果となった。ハザードを焚く機能自体には何ら問題はないものの、ハンドルまわりに少々ウルサイ感じが漂うのもまた事実であった。 これをスッキリさせたいと思い、ブラックバード国内仕様のハンドルスイッチを導入してはどうかと考えた。国内仕様の右ハンドルスイッチには、ヘッドライトスイッチの代わりにハザードスイッチが装備されている。これを現在のハザードスイッチボックスの代わりに使えばスッキリする。ただしヘッドライトスイッチが無くなるのでヘッドライトは常時点灯になってしまうが、これはヘッドライト・スモールライトの電源線にスイッチを割り込ませれば点灯・消灯はコントロールできる。また、ヘッドライト・スモールライトを走行中頻繁に点灯・消灯することはないので、そのスイッチは無理をしてハンドルに取り付けなくてもよい。 ヤフオクでパーツをチェックしていたところ、頃合良く国内仕様のハンドルスイッチ(左右)が出品されているのを見つけた。早速入札したところ、運良く競合なく落札することができた。国内仕様の配線図を調べてコネクタ等のパーツを調達し、国内仕様のハンドルスイッチを取り付けた。これで懸案であったハザードスイッチボックスを取り去ることができた。さらにウマイことには、国内仕様右ハンドルスイッチのセルモータースイッチには、ヘッドライトの電源線を入り切りするスイッチ接点があり、これを利用することでセルモーター作動中にヘッドライトを消灯することができる。よって2005年1月に取り付けた自作ヘッドライトリレーを取り去ることができた。(やはり輸出仕様とはセルモータースイッチを押したときの感触が違う。国内仕様のセルモータースイッチの方がストロークが大きい) 後付けのヘッドライトスイッチは、防水キャップ付きトグルスイッチ(1極1投・エーモン社製)を2個使用し、ヘッドライトとスモールライトを別々にコントロールすることにした。本当はスイッチ1個でヘッドライトとスモールライトをコントロール(全消灯・スモール点灯・スモール点灯+ヘッドライト点灯)したかったのだが、それを行うためには特殊なスイッチ(2極3投)が必要になり、通販や秋葉原で簡単に入手できなかったので、今回は入手し易いトグルスイッチを2個使用することにした。それらのトグルスイッチをメーターパネル左横に装着した。この作業と同時に、ロービーム側ヘッドライト(HID)の電源をバッテリーから直接取り、リレー(12V用・エーモン製)を介して点灯・消灯をコントロールするようにした。これはセルモーター作動終了後のHID再点灯の安定性を向上させるためである。 今回のカスタムは、特に新しい機能が増えたわけではないのだが、既存の機能をよりシンプルな方法で実現することで、結果的に機能の安定化・確実化につながったのではないかと思う。上では触れていないが、ハーネスの接続・分岐についても、できる限りギボシ端子やエレクトロタップを、ハンダ付け(と熱収縮チューブ)に変更する等の改修を行い、できるだけトラブルの発生を抑えられるようにもしておいた。 |
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LEDブラケットとハウジング | LED点滅コントローラー | 点滅の様子 |
最近四輪車では、デイライトと称するLED式の補助ランプをフロントに装着するのが流行りである。当初LEDデイライトは、薄く紫がかった白色LEDのものが多かったように思うが、最近では青色LEDのデイライトをつけているクルマをよく見かけるようになった。拙者はこの青色LEDを見ると、光源の中心を取り囲むような別の光りが見えて、光源に目のピントが合いにくい不思議な感じを受ける。 拙者はストリートでは常にHIDヘッドライトを点灯させているので、あえてフロントにデイライトを設置する必要は感じていなかったが、リアにテールランプ以外の補助ランプを設置すれば、後方からの被視認性が向上するかもしれないと思っていた。そして、どうせなら不思議な青色の光源を使って、リアに点滅式のマーカーランプを装着すればカッコイイのではないかと考えた。昔トラックなどが点滅式の青色ランプをリアに装着していたアレである。ただ、保安基準によると、一般の車両はウインカー以外の点滅式のランプは装着してはいけないことになっている。被視認性の向上とカッコよさをとるか、法を尊ぶかだが、何の躊躇もなく前者を選択することにした(よい子はマネしないでね)。ちなみに、フロントに装着する非点滅式のLEDデイライトは合法だそうである。 まず、LEDの点滅をコントロールできる電子工作キットを入手した。これで点滅方法を工夫して、あまり目立たないように(本末転倒?)すれば、オマワリさんのお目こぼしにあずかれるかもしれない。そこで、点滅のサイクルを一瞬の点灯の後、3秒程度と長めに消灯するように設定した。製作したLED点滅コントローラーはシートカウルの内側に両面テープで固定した。5mm径の青色LEDをブラケットに組み込み、太いボールペンの軸を利用してシートカウルにハウジングを作り、そこへLEDを後ろ向きに、光軸が水平になるように取り付けた。電源はスモールライトから分岐したので、スモール点灯時にLED点滅が点滅することになる。 動作させてみたところ、ウーンなかなかカッコよろしい。しばしの間、心地よい自己満足の世界に浸ることができた。この工作の材料費は2K以下であったので、満足度に対するコストパフォーマンスが非常に高かった。 灯火類LED化特集ページはこちら。 |
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LED化したサイドウインカー | サイドウインカー取り付け状態 | |
灯火類のLED化を行ったときに仕入れたアンバー(橙色)のLEDが余ったので、それを利用してLEDサイドウインカーを製作する事にした。サイドウインカー自体、二輪車ではあまり見かけないカスタムなので面白そうだし、少しは安全性の向上に寄与するかもしれない。サイドウインカーの部品は、最初は四輪車用のもの調達しようと考えていたのだが、プロトから二輪車用に良さげなものが発売されていたので、それ(エアロフラッシュタイプBスクウェアータイプ)を購入した。 購入したサイドウインカー内部の15Wウェッジ球を取りはずし、LED、抵抗、ダイオードなどを取り付けた。車体からアッパーカウルを取り外し、両側面に配線用の穴を電気ドリルで開け、サイドウインカーを両面テープで貼り付けて、裏からタイラップで留めて固定した。ギボシ端子で配線を接続し、アッパーカウルを元どおり取り付けて完成である。 思ったより後付け感なく仕上がり、ご満悦といったところである。LEDは電球に比べると少々暗いが、キレのある点滅をするので、なかなかカッコよろしい。 LED化の詳細はこちらも参照のこと。 | ||
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ヘッドライトリレー | ||
拙者のブラックバードに装備しているHIDを点灯させ続けるには、電源電圧を安定させておく必要があるようだ。バッテリーが弱っていて電源電圧が低いときに、このHIDを点灯させようとすると、スイッチを入れても数度バーナーがスパークするだけで、点灯に至らない時がある。バッテリーが弱っていなくとも、セルモーターが動作したときの電源電圧のドロップで、HIDは消灯してしまう。実は、これはよくあるシナリオである。つまり、ヘッドライトを点灯して走行し、目的地に到着しエンジンを切るときに、ヘッドライトスイッチをいちいちOFFすることは少ない。従って、再びエンジンをかける際には、ヘッドライトスイッチはONのままであるので、エンジンキーをONにした瞬間にHIDが点灯するが、その後セルモーターを回してエンジンをかけるときに、電源電圧のドロップによりHIDは消灯してしまう。そして、それに気付かないまま走行し、自ら安全マージンを引き下げてしまう。このようなことを避けるためには、セルモーターを回してエンジンを始動したあとに、ヘッドライトスイッチを一旦OFFにし、再びONにすればよいが、日本国内を走行するバイクは、建前上常時点灯でなければならないので、ヘッドライトスイッチをOFFにすることは建前上できないはずである。それは措くとしても、いちいちヘッドライトスイッチを操作するのは面倒クサイと思っていた。 最近、あるホームページに国内仕様のCBR1000RRにHIDを装着したレポートがあり、HID点灯時の動画が公開されていた。我がブラックバードには2年以上も前にHIDを装備しており、特に興味をソソル映像でもないかなとボンヤリ眺めていたのだが、その映像のある瞬間を見て愕然とした。その動画のシナリオは、まずエンジン停止状態でHIDを点灯させ、その後セルモーターを回してエンジンをかける。なんと、セルモーターが動いているときにはHIDは消灯するが、セルモーターが止まった途端、HIDは何事もなかったかのように再点灯する!早速国内仕様ブラックバードの配線図を調べたところ、なんとヘッドライトの電源線はセルスイッチにつながっており、セルスイッチがONのとき(押されているとき)にはヘッドライト電源が切断されるようになっていることを発見した。おそらく、国内仕様のCBR1000RRも同様の配線となっているのであろう。 早速同様の配線を施してみようと思い、右ハンドルスイッチボックスのセルモータースイッチを分解してみたものの、国内仕様とはスイッチが全く違うようで、利用できそうな接点や接点をマウントする部分がなかった。では方針変更と、セルモータースイッチが押されたとき通電する電源でリレーを動作させ、ヘッドライトの電源をカットすることにした。これでも全く同じ効果が得られるはずである。そうして出来上がったのが、写真のように、プラスチックの箱の中には12Vのパワーリレーが一個入っているだけの装置である。これをメーターパネルのウラに両面テープで貼り付け配線したところ、まさにCBR1000RRのホームページで見た動画と同様に、HIDはセルモーターが停止した後、何事もなかったように再点灯するようになった。 <2005/02/05追記>HIDが再点灯するのが楽しくて、エンジンをかけたりとめたりしていたら、プラグがカブってしまってエンジンがかからなくなくなってしまった。正確には冷間時エンジン始動直後、ローギヤに入っていたところにクラッチをポンとつないでしまいエンストした後、再度エンジンをかけようとしたところ、1〜2気筒が死んでいるようなエンジンのかかり方(スロットルを煽っていないとエンストする)となった。そのときは特に出かける用事もなかったので、きっちり全気筒に火が入るまでスロットルを煽らず、近所迷惑だとそのままエンジンを止めてしまったのがいけなかった。その後はいくらセルを回しても、4番シリンダーにしか火が入らない状態になり、その後4番にも火が入らずまったくエンジンがかからなくなってしまった。インターネットで調べたところ、どうやら気温の低い時にエンジンを始動し、暖気が完了する前にエンジンを止めることを複数回行うと、インジェクションエンジンでもカブることがあるらしい。パワーコマンダーで低回転域の燃調を濃くしてあるのも、今回のプラグカブりの一因であろうか。確実なプラグカブりの対処法である、スパークプラグをはずして乾かし、エンジンをクランキングして燃焼室にたまったガソリンを追い出すことを行えばよいのだが、なにせブラックバードのスパークプラグに到達するには、シロウトには気の遠くなるような工程を踏まなければならない。とりあえず一晩放置し、翌朝インジェクションがガソリンを吹かないようにしてセルを1分程回した後、エンジン始動にトライしてみたものの、やはりかからなかった。「急がば回れ」、先人の教えのとおり、試行錯誤するのはスッパリあきらめ、素直にスパークプラグをはずす事にして作業を開始した。何とか4本ともスパークプラグをはずし状態を確認したところ、ガソリンで濡れ濡れで、典型的なプラグカブりの症状である。オマケに電極まわりは4本ともカーボンで真っ黒で、いかにも燃調が濃いことを如実に物語っていた。プラグはエアーで吹き乾かし、エンジンはスパークプラグをはずした状態で約30秒程度のクランキングを3本行った。プラグをはずした状態でセルモーターを回すと、セルモーターが本当にモーターのような音を出して、びっくりするほど元気に回る。あたりにガソリン臭を漂わせた後、乾かしたスパークプラグを取り付け、プラグキャップをしっかりかぶせて、エンジンを始動したところ、無事にエンジンがかかり復活することができた。プラグカブりというトラブルがあるということは知っていたが、実際に自分の身の上に降りかかったのは初めてだったので、今回の出来事はかなり勉強になった。 |
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ハザードスイッチと自作ハーネス | ハザードスイッチ | 車載状態 |
ウインカーポジションランプとハザードが標準装備されていないED仕様のブラックバードだが、納車後しばらくして千代田の多機能ICリレーを装備する事により、それらの機能を実現した。このIC多機能リレーでハザードを点滅させるには、ウインカースイッチを右→左→右→左と連続して操作するのだが、うまくハザードに入れるには慣れが必要で、タイミングをはずしてハザードに入らないと、公道上で意味も無くウインカーを右左に出しているフザケた野郎となってしまう。それにうまくハザードに入ったとしても、その前にウインカーが右→左→右→左と短く点灯することで、前後の車両に違和感(意外感?)を与えてしまう。ヘタをすれば、挨拶の意味のハザードに、「ゴルァ、ナメとんのかぁ」というリアクションを返されるおそれがある。どちらにしても、ハザードを出そうと判断したときから、実際にハザードが点滅し始めるまでに一秒以上のタイムラグが生じてしまうので、このハザード機能は故障停車時以外には使えないことが判ってきた。 さらに最近になって、ウインカースイッチを右→左と操作するだけで、ハザードが出てしまうようになってしまった。これはタイムラグ縮小に好都合かと思いきや、追い越し時右にウインカーを出して前車を追い抜き、左側車線に戻るために左にウインカーを出そうとするとハザードになってしまい、抜いた車に挨拶と解してもらえばよいが、チャラチャラしたバイクじゃと勘違いされると危ない。また、右折した後すぐ左折するようなときに意図せずハザードが出ると、歩行者を含むまわりの交通を混乱させてしまい、事故のモトになるおそれがある。いい歳をしたオジサンが、このようなことではイケナイので、多機能ICリレーのハザード機能に代わる、新しいハザード機構を考えることにした。 既にカタログ落ちしてしまったが、ブラックバードは01年から03年まで国内仕様(100PS版)が販売されており、それにはハザードが標準装備されていた。そこで、国内仕様ブラックバードの配線図を調べてみたところ、基本的にはスイッチと配線だけでハザード機能を実現していることが判った。ED仕様ブラックバードの配線図を横に並べて検討したところ、特別な装置(例えばハザード用リレー等)を追加しなくても、ED仕様上で国内仕様と同様のハザード機能を実現できることに気付いた。必要な装置はスイッチ1個とダイオード2個だけで、あとはハーネスを自作すればよい。多機能ICリレーは取り外さずに、リレー(点滅)機能だけを利用することにした。というのも、既にターンシグナルランプのLED化を行っており、ノーマルの機械式リレーに戻すと(LEDでは電流値が小さすぎて)ウインカーが全く動作しないためである。 多機能ICリレーの点滅機能だけを利用することにしたので、このICリレーに備わるウインカーポジションランプ機能は失われる。つまり、別の手段でウインカーポジションランプ機能を実現する必要がある。これについても、国内仕様ブラックバードにはウインカーポジションランプが標準装備されおり、ED仕様に国内仕様と同様の配線を施すことでこの機能を実現した。具体的な作業としては、フロントターンシグナル内のバルブソケットをダブル球用(国内仕様用)に変更して、それにつながるハーネスを自作した。保安基準を満たすためには、点滅中のターンシグナルにおいてポジションを消灯しなければならないが、これも国内仕様の配線図を見て、ウインカースイッチ内部に別のスイッチ接点を設けることにより実現した。 こうして出来上がったのが写真のハザードスイッチである。ステーをクラッチレバーホルダーのネジに共締めして、スイッチは左手で操作する。大いに後付け感はあるが、使い勝手は上々で、挨拶のハザードなどもタイムラグなしに行うことができ、精神衛生上および安全上大変によろしくなった。 |
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ノーマルブレーキランプ | ノーマル リアターンシグナル | LEDブレーキランプ |
LED リアターンシグナル | LED フロントターンシグナル | LED ポジションランプ |
新型バッテリー充電器を導入してバッテリー無交換チャレンジは始まったが、バッテリーへの負担をできるだけ軽くするために、走行中における消費電力の低減に着手することにした。昼間走行中にヘッドライトを消しておけば、35W程度(HID)の電力をセーブできるが、自分の身の安全を削ってまで省電力化に励んでも、それは本末転倒であり意味がない。ならばヘッドライトをLED化して消費電力を下げたいところではあるが、未だ自動車やバイクの保安基準に適合するようなLEDヘッドライトは実用化されていない(自転車用では例がある)。 しかしながら、ヘッドライト以外の灯火では、昨今急速にLED化が進んでおり、四輪車・二輪車共に新型車にはLEDブレーキランプやLEDターンシグナルランプを採用する例が増えている。白熱電球(バルブ)に対するLEDの消費電力の低さは際立っており、同じような明るさに見えても、消費電力はバルブに対して1/10程度で済む。このような消費電力の小さい灯火を採用すれば、発電機は小さくて済むし、配線も細いものが使える。もちろんバッテリーへの負担は減り、最終的には環境への負荷が小さくなる。 そこで、環境への負荷を減らすという大義名分の下、実際には趣味の工作として、リアコンビネーションランプおよびターンシグナルランプのLED化を行う事にした。ブラックバードのリアコンビネーションランプには21W/5Wのダブル球が2個使われているので、ブレーキをかけた時には約52Wの電力を消費していることになる。52Wといえば普通のヘッドライトバルブ1個分の消費電力であり、これはバカにならない値である。ターンシグナルについては21Wのシングル球が使われているので、通常点灯時には約21W(21W×2、実際は点滅なのでその半分)、ハザード点灯時には約42Wを消費していることになる。これらをLED化すれば、消費電力が1/10になると仮定して、ブレーキ時に約5W、ターンシグナル時に約2W、ハザード時に約4Wとなり、大幅な省電力化が期待できる。 インターネットでLEDに関する調査をしていたところたどり着いたのが、LED工房「しまりす堂」という、超高輝度LEDを販売しているサイトである。「しまりす堂」のサイトには、LEDや電子部品販売の案内だけでなく、自動車の灯火類をLED化するためのノウハウや、実際にLED化を達成したユーザーから投稿された情報がふんだんにあり、自分で灯火類のLED化を行う上で大変参考になった。このサイトで知識を得た上で必要なパーツを入手し、正月休みを利用して製作に着手した。 大きなサイズの画像を載せるため、LED化の詳細は別ページに掲載することにする。 |
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