KAWASAKI 1400GTR 2008 | |||||||||||||||||||||||
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Speed Star | ブリヂストン T30 フロント | ブリヂストン T30 リア | |||||||||||||||||||||
実施日:2014/12/23 昨年7月に交換したBRIDGESTONE BATTLAX SPORT TOURING T30(以下T30)は、今年11月の九州遠征でリアのセンター付近にスリップサインが現れる直前まで磨耗した。磨耗状態としてはセンターが平らになる感じでプロファイルはかなり崩れた。フロントの磨耗状態は、まだ数千キロは走れるほどの溝がある上にプロファイルの崩れが少ない感じであった。このタイヤでの走行距離は14,896kmで、通常この程度の距離を走るとフロントタイヤの偏磨耗により小さいコーナーでのフロントの切れ込みが顕著になってくるが、それが他のタイヤと比較して少ないように感じた。そこで新しいタイヤもT30にしてみることにした。タイヤ交換は世田谷区のSpeed Starに車両持ち込みで行い、税込み41,100円を支払った。 |
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Kendall GT-1 10W-40 | |||||||||||||||||||||||
実施日:2014/12/07 前回の交換から約4ヶ月半、インターバル4,750kmでエンジンオイルを交換した。前回の交換で米アマゾンから取り寄せたKendall GT-1 Motorcycle 4-Cycle Motor Oil SAE 20W-50を使い切ったので、また同じものを米アマゾンに注文しようとしたところ、昨今の円安と送料が値上げされたせいで、総額が邦貨にして約17,000円もかかることがわかった。わずか2年程前には同じものが7,000円強で買えていたことを思うと隔世の感がある。そこで国内でKendallエンジンオイルを安く販売している富山県のBeetle HouseからGT-1 High Mileage SAE10W-40を取り寄せることにした。1 quote(946ml)ボトル12本が送料税込みで12,209円であった。オイルフィルターを交換し1 quoteボトル4.5本を使ってエンジンオイル交換を済ませた。やはり新しいオイルはシフトアップがスムーズでいい。 |
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純正マフラー2年ぶりの再会 | 新しい自動車検査証 | 平成28年12月まで | |||||||||||||||||||||
東京陸運支局で3回目の車検(継続検査)を受けた。前準備としては改造部分をノーマルに戻し車両の点検を行った。2年前の車検で、改造部分をすべてノーマルに戻さなくとも検査には合格することがわかったので、今回も最小限の作業のみを行った。内容としては、マフラーを純正品に交換し、LEDドライビングランプとナンバープレートカバーを取り外し、LEDデイライトにカバーを被せた。車両付属のメンテナンスノートに従って点検を行い結果を記入する。メンテナンスノートは車検の際に提出する二輪車定期点検整備記録簿の代わりになる。普段まめにメンテナンスを行っているせいか、今回の点検で大がかりな整備が必要な箇所は見つからなかった。 自賠責保険の加入とヘッドライトの光軸調整は前回と同様に早川自動車で行った。早川自動車では世田谷ナンバー車両の自賠責保険の加入は初めて(そりゃそうだろ交付開始当日だもの)とのことで、証明書のプリントアウトに手間どっていた。またヘッドライトの光軸調整をしてもらったにもかかわらず、実際の検査では、左ライトが右に29cmずれているとして不合格となった。早川自動車によれば、HIDの光軸はテスターによってバラつきが出るらしく、不合格になった場合はどの方向に何センチずれているかを聞いてくれば再調整(もちろん無料)してくれる。筆者も再調整してもらい、ヘッドライトだけ再検査を受けたところ、めでたく合格した。
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東京陸運支局内整列場所 | 誰もいない整列場所 | 世田谷ナンバー | |||||||||||||||||||||
筆者の住む地域にご当地ナンバーが導入されることになった。この新しい「世田谷」ナンバーについては、導入に反対する勢力(田中優子世田谷区議と一部の世田谷区民)が、保坂展人世田谷区長を相手取り、導入見送りを求めて提訴するなど、ひと悶着あった。しかし一旦国土交通省が決めたことをひっくり返すことなどできるはずもなく、当初の予定どおり2014年11月17日に世田谷ナンバーの交付が開始されることとなった。筆者は世田谷ナンバー導入についてはポジティブであり、交付が始まったらできるだけ早く品川ナンバーから変更しようと考えていた。都合の良いことに、交付開始日が車検(継続検査)の時期と丁度重なったので、東京陸運支局でナンバープレート変更(品川→世田谷)と車検を同じ日に行うことした。 東京陸運支局のウェブサイトからダウンロードした案内には、軽二輪および小型二輪車用世田谷ナンバーを交付開始日(11月17日)に取得するには、午前7時半にA庁舎前で配布される整理券を受け取り、その番号順に申請を行う必要があると記載してあった。ということは、二輪車には希望ナンバー制がないので、若い番号の整理券を受け取れば、一桁または二桁の若い番号の世田谷ナンバーを取得できる可能性が高い。そこで少し朝早めに家を出て整理券配布開始の約1時間前(午前6時半)に整理券をもらうための行列に並ぶことにした。ところがその時間に東京陸運支局に到着すると、カラーコーンとコーンバーで設営された200人は並べそうな整列場所には、まだひとりも並んでいなかった。 整列場所の先頭でFacebookで暇をつぶしながら午前7時半の整理券配布時間を待ち、”1”と印刷された整理券を受け取った。世田谷ナンバーへの関心の薄さなのか、あるいは二輪車用世田谷ナンバー取得方法の告知が徹底されていなかったのかは不明だが、整理券配布開始時点で整列場所に並んでいたのは、筆者を含めわずかに4人だけだった。整理券を受け取るとA庁舎1階の特設会場に案内され、申請書類を20円で購入し必要事項を記入して書類のチェックを受ける。チェックをパスした後、C庁舎に移動し現在のナンバープレート(品川ナンバー)を返納して書類に確認印を押してもらう。その後A庁舎2階に移動し申請の受け付け開始時間(午前9時)を待った。 午前9時に近づくに従って二輪車用世田谷ナンバー取得希望者が待合室に増え、申請の受け付けが始まった時点で軽二輪が約10名、小型二輪が約30名ぐらいになっていた。NHKの取材班がビデオカメラを回す中、一番最初にナンバー変更申請を済ませ、15分ほど待つと新しい車検証とナンバーを購入するための書類が用意された。車検証には「世田谷 あ 1」と記載されており、幸運なことに、小型二輪として最初の世田谷ナンバーを取得することができた。その後これらの書類を持ってC庁舎に移動し、520円で新しいナンバーを購入した。書類をナンバー販売担当のお兄さんに渡すと、「きたきたいちばん」とつぶやきながらとても嬉しそうに対応してくれた。 |
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磨耗したステップラバー | 交換後(左) | 交換後(右) | |||||||||||||||||||||
ステップラバーが左右ともかなり摩耗していたので新しいものに交換した。ラバーのないアルミステップほどではないが、摩耗したステップラバーでは乗せた足が滑り易い。特に靴底が濡れている場合はさらに滑りやすくなる。ステップに体重をかけている状態で足をステップから踏みはずすと、急激にバランスが崩れバイクがあらぬ方向に向くことがあり危険である。 |
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取り外したリアブレーキパッド | |||||||||||||||||||||||
実施日:2014/09/23 リアブレーキパッドの残厚はまだ少しあったが、これから2週連続でツーリングに出かける予定なので新しいものに交換しておいた。 |
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異音状態(動画) | ファイナルギアケース取り外し | プロペラシャフト取り外し | |||||||||||||||||||||
プロペラシャフト | 前側スパイダー | 後側スパイダー | |||||||||||||||||||||
ユニバーサルジョイントパーツ | ニードルベアリング洗浄 | ニードルベアリンググリスアップ | |||||||||||||||||||||
実施日:2014/09/20 最近になって、1400GTRを押して歩いているときに車体の下の方から聞き慣れない音が発生していることに気が付いた。タイヤが一回りする間に数回周期的に「コツコツ」といった感じの異音が聞こえる。Google先生に尋ねてみたところ、異音の原因はプロペラシャフトの不具合によるものらしいことがわかった。プロペラシャフトの不具合であるならば、異音の発生源はおそらく可動部分であるユニバーサルジョイントだろう。プロペラシャフトを取り寄せるためパーツリストを見たところ、それは50Kを超える価格であることがわかった。異音を解決するための出費としてはコストパフォーマンスがよろしくない。そこでサービスマニュアルに異音の解決方法が載っていないか調べてみたところ、ある程度予想はしていたが、プロペラシャフトに問題がある場合はAssyで交換する必要があると記載されている。 話は逸れるが、筆者は健康維持のため自転車で年間2,500km程度走る。酷使される自転車は、数年でペダルから異音が発生する。その異音が今回1400GTRで発生した異音にとてもよく似ている。べダルの異音の原因は、ペダルに内蔵されているベアリングにシールの隙間から埃や塵が侵入してベアリングの動きを阻害し、回転部分がスムーズに動かなくなることである。この異音はペダルを分解してベアリングとレースを洗浄しグリスアップすれば治まる。1400GTRのプロペラシャフトの前後にはユニバーサルジョイントが組み込まれているが、そこにはベアリングが使われているはずである。そこでサービスマニュアルの指示に従わず、ダメ元でプロペラシャフトAssyを分解し、ユニバーサルジョイントに使われているベアリングのグリスアップを試みることにした。新品プロペラシャフトAssyの手配はグリスアップの後でも遅くない。 プロペラシャフトを取り外すには、まずリアタイヤを取り外す必要がある。筆者の場合、リアタイヤを取り外す前にロングリアフェンダーとリアハガーを取り外さなければならない。リアタイヤを外しファイナルギアケースを取り外せばプロペラシャフト後端のスプラインが見えるが、ここを後ろに引っ張ってもプロペラシャフトは外れない。プロペラシャフトの前端はロックピンでドリブンギアジョイントに固定されているので、このロックピンにアクセスする必要がある。シフトペダルと左側ステップが取り付けてあるフレームサイドブラケットを取り外し、スイングアーム前側のゴムブーツのバンドを外してスイングアームカバーを取り外す。ゴムブーツの前側を後方にずらしてやっとロックピンにアクセスできる。カップリングに開いている小さな穴に細い六角レンチを差し込んでロックピンを押しながらプロペラシャフトを後方に引いて取り外す。 取り外したプロペラシャフトを観察したところ、前後ともユニバーサルジョイントのベアリング付近には古いグリスによると思われる汚れが堆積していたが、前後それぞれ2つずつある軸はそれなりにスムーズな動きを保っていた。前側のひとつの軸だけ比較的多少動きが渋いので、これが原因で異音が発生しているのかもしれない。スナップリングを外してヨークに固定されているベアリングケースを外しユニバーサルジョイントを分解する。ベアリングケース内部にはニードルローラーがあったので、一度すべてのニードルローラーをベアリングケースから取り出して双方を洗浄し乾燥させる。十字型のスパイダーも洗浄して乾燥させた。新しいグリスを使って計8個のベアリングをグリスアップし、ユニバーサルジョイントを元どおり組み立てる。そして見た目は新品同様となったプロペラシャフトを車体に戻す。 リアタイヤまで車体に戻したことろでタイヤを手で回してみたところ、異音は出なくなっていた。そこでとりあえず新品プロペラシャフトAssyの手配は行わず、このまましばらく様子を見ることにした。 |
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モノタロウ オイル処理ボックス | ユニオン産業 オイルフィルター | 新旧比較(右はデイトナ製) | |||||||||||||||||||||
実施日:2014/07/21 前回の交換から約4ヶ月、インターバル3,003kmでエンジンオイルを交換した。今回の作業ではモノタロウから取り寄せたオイル処理ボックスとオイルフィルターを使ってみた。このユニオン産業社製のオイルフィルターは一個775円(税・送料別)とかなり廉価である。これまで使っていたデイトナ社製のオイルフィルターと開口面を比べてみたところ、その形状に大きな違いはなかった。 |
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恒例のK&Nエアーフィルター(以下エアフィルター)のメンテナンスを行った。今回はエアフィルターをフレームから取り出すときなかなか出てこず試行錯誤したところ、エアフィルターのフレーム(ゴム部分)を傷めてしまった。フィルタリング性能には直接影響しない部分だがちょっと残念である。エアフィルターを洗浄してオイルを塗布した後、フレームの車体側のガイドに接触する部分にシリコングリスを塗布し次回は取り出しやすいようにしておいた。メンテンス後の変化としては、エンジン低回転加速時に時々出ていたスナッチが、幾分緩和されたような気がした。 |
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劣化したフリップフロップリレー | 改修前のクルコンパッド | 改修後のクルコンパッド | |||||||||||||||||||||
フリップフロップリレー内部 | |||||||||||||||||||||||
2年ほど前からクルーズコントロール(以下クルコン)の動作に不具合が見られるようになった。現象としては、まずクルコンの電源が入りにくくなった。クルコンデバイスへの電源は、クルコンパッドの押しボタンスイッチ(モーメンタリ)を使ってエーモン社製のフリップフロップリレー(1587)を動作させ入り切りしている。当初はこの押しボタンスイッチを普通に押して離せば電源が入っていたのだが、徐々に電源を入れるのに長い時間(2秒程度)押し続けなければならなくなった。仮に配線に断線などがないとすれば、この現象はフリップフロップリレーに何らかの問題があることを示している。さらに最近ではクルーズモード時に突如としてクルーズモードが解除されたり、クルーズモード時にSet/CoastまたはAccel/Resumeボタンを押して減速または増速しようとすると、クルーズモードが意図せず解除されたりするようになった。 このクルコンデバイスへ供給する電源は2系統ある。ひとつは10Aヒューズを経由する動作系電源で、車体側アクセサリー電源を供給源とし、クルコンデバイス内のアクチュエーターなどを動作させる。もうひとつは4Aヒューズを経由する制御系電源で、車体側のブレーキランプ電源を供給源とし、クルコンの動作制御を行うのに使われる。これら2系統の電源が確実に供給されていなければクルコンは動作しない。制御系への電源供給は前述のフリップフロップリレーで行っているが、この電源が不安定な場合(例えば瞬断が発生している)に、クルコンがフェイルセーフ動作をとりクルーズモードを解除してしまっている可能性がある。これが疑われるのは、このエーモン社製のフリップフロップリレー(1587)が2010年秋ごろ突然生産中止になり、後継も出ていない謎多き製品のせいもある。 上のような状況を踏まえ、問題を解決するための試みとして、フリップフロップリレーの代わりにトグルスイッチ(オルタネート)を使ってシンプルかつ確実に電源を断続してみることにした。フリップフロップリレーを使うとイグニッションを切れば再始動後クルコンの電源は自動的にOFFから始まり安全だが、トグルスイッチだと手動でスイッチをOFFに切り替えない限り、エンジン再始動後もクルコンの電源が入った状態となる。しかしこの際多少の不便さは受け入れるが吉であろう。トグルスイッチはクルコンパッドの押しボタンスイッチと交換し、必要な配線変更を行った結果、すべての問題が一挙に解決した。つまり一連の不具合の原因は、フリップフロップリレーの動作不良にあるらしいことがわかった。このフリップフロップリレーは導入して数年間は何の問題もなかったので、経年劣化により動作不良が発生するようになったものと思われる。 ともかく元のようにクルコンによる快適な高速走行環境を取り戻すことができたのはよかった。 <2014/06/26追記> |
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交換パーツ | E型トルクスボルト | 分解されたキャリパーとピストン | |||||||||||||||||||||
新品シールのフルード和え | |||||||||||||||||||||||
実施日: 2014/04/28
一年以上も前にパーツを入手しておきながら、作業が延び々々になっていたフロントブレーキキャリパー(以下キャリパー)のオーバーホールを行うことにした。作業はまず、キャリパーがフロントフォークについている間にブレーキパッドピンを抜いてブレーキパッドを取り外すことから始める。次にブレーキマスターシリンダーのタンクキャップを開け、ブレーキフルード(以下フルード)をキャリパー側から抜く。抜いたフルードは昨年7月に換えたばかりなのであまり汚れていなかった。次にキャリパーに接続されているブレーキホース(以下ホース)をはずし、ホースのバンジョー部分にティッシュを被せてテープで留め、フルードが垂れないように養生しておく。次にキャリパーをフロントフォークからはずして分解を試みるが、キャリパー左右のパーツはE型トルクスボルトで締結されていることがわかった。筆者はE型トルクスレンチビットを持っていなかったので、バイクをそのままにして急遽デリカでホームセンターにE型トルクスレンチビットを買い出しに行くことになった。 買ってきたE型トルクスレンチビットを使ってキャリパーを分解し、圧縮空気をを利用してピストンを抜き取る。このときうまくやらないと、ピストンが抜けた瞬間、キャリパー内部に残ったフルードを飛散させてしまうので注意する必要がある。筆者は間抜けなことに、飛び散ったフルードが車体にかかってしまい、あわてて濡れ雑巾で拭き取るハメになった。この作業の前には、バンジョーボルト穴からキャリパー内部に残ったフルードを排出したつもりだったのだが、内部にはかなりの量のフルードが残っていたようである。ピストンを抜き取る前に一度ピストンをキャリパー奥まで押し戻して、内部のフルードを強制的に排出しておけばよかったかもしれない。次にピストン穴にセットされているダストシールとオイル(フルード)シールをはずす。6年半ほど使用したシールの劣化は目視では認められず、手で触ってみても特に弾力が失われているような感じもなかった。筆者があまりフロントブレーキを使わないからなのだろう。 分解されたキャリパーからブリーザーニップルをはずし、キャリパーを中性洗剤とブラシで洗浄する。6年5ヶ月かけてキャリパー内側に堆積したブレーキダストはかなりのものであった。洗浄後、キャリパーをきれいな水ですすぎ、圧縮空気で水分を飛ばしてから日光浴させて完全に乾かす。ピストンの汚れはウェスで拭き取ればキレイになった。キャリパーとピストンを目視点検したところ、特にダメージなどはなく再使用には問題がなさそうであった。新しいダストシールとオイル(フルード)シールをきれいなフルードに浸した後、キャリパーのピストン穴にセットする。ピストンにシリコングリスを薄く塗り、キャリパーのピストン穴にまっすぐ挿入する。左右のキャリパーパーツ間にシールをはさんでそれらを規定トルクで締結し、ブリーザーニップルのネジ部分に新しいシールテープを巻いてキャリパーにセットする。ここにはきちんとシールテープを巻いておかないと、エア抜き時にネジ山に浸潤したフルードが後で滲出してキャリパーを汚しフルード漏れと勘違いすることがあるので注意が必要である。 キャリパーをフロントフォークに取り付け、新しいシーリングワッシャーを使ってホースをキャリパーに接続する。取り外したブレーキバッドは摩擦材(以下ライニング)の残厚が半分程度残っていたので再利用することにしたが、元あった位置には戻さず、個々のライニング磨耗状態をみて取り付け位置を決めることにした。具体的には、ほとんどのライニングはディスクが入ってくる側(以下リーディング側)の方が、ディスクが出ていく側(以下トレーリング側)より磨耗してしていた。そこで一枚のパッドにおけるライニング磨耗度合いの均一化をねらい、よりライニングの磨耗が進んだ方がトレーリング側になるようにパッドを入れ替えてみた。結果的には、オーバーホール前と比べてブレーキレバーの引き代が大幅に増え、筆者にとっては好ましくない変化があった。当初はフルードのエア混入を疑い、エア抜き作業を時間をおいて二度行ってみたが、ブレーキレバーの引き代に変化はなかった。ライニングにアタリが出るに従い引き代が減少することを期待したい。 このオーバーホールによるフィーリングの変化は、上のブレーキタッチの変化以外には体感できなかった。交換した古いシール類には顕著な硬化や劣化がみられなかったこともあり、筆者の固体においては、総走行距離約6万5千キロでフロントブレーキキャリパーのオーバーホールを行う必要はなかったのかもしれない。 |
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エンジンオイル排出中 | |||||||||||||||||||||||
実施日: 2014/3/16 前回の交換から約5ヶ月、インターバル2,996kmでエンジンオイルを交換した。交換前のフィーリングとしては、エンジンの吹け上がりが少々ガサツだったのと、暖気後のギアチェンジが相当渋くなっていた。新しいオイルに交換するとサスペンションの動きまでスムーズに感じるのはとても不思議である。作業のついでにギアシフトペダルリンケージのピローボールにグリスアップを行っておいた。 |
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交換パーツ | 新しいウォーターポンプ | クーラント排出中 | |||||||||||||||||||||
ウォーターホース取り外し | 取り外したパーツ | ウォーターホース取り付け | |||||||||||||||||||||
実施日:2014/2/17
先月ホースクランプを増し締めすることでエンジン冷却水(以下クーラント)漏れは止まったかに見えたが、依然としてリザーブタンクのクーラントレベルは少しずつ下がっていることがわかった。ウォーターホース(以下ホース)と各パーツの接続部分からのクーラント漏れがないことは前回確認したつもりだったが、ロアカウル内のウォーターポンプ(以下ポンプ)真下のスポンジがクーラントを含んでビショビショに濡れていることがわかった。これはポンプとホースの接続部分からクーラントが再び漏れ出したか、あるいはポンプ本体から漏れている可能性がある。グーグル先生によれば、ポンプ本体の合わせ面や軸のシール劣化によるクーラント漏れは比較的ありがちなトラブルらしい。そこでこの際ポンプとホースをまとめて交換して冷却水路をリフレッシュしクーラント漏れの完治を図ることにした。 ホースはポンプの水圧がかかる5本を交換することにし、ポンプAssyとあわせて仕事のはやいカワサキ屋から取り寄せた。パーツ代金は25,100円(税込・送料別)であった。作業はまず左右のミドルカウル(フロント・リヤ)と左ロアカウルをはずし、エンジンが冷えていることを確認してラジエータキャップおよびポンプのドレンボルトをはずしてクーラントを排出する。次にホースクランプを緩めて各ホースとパーツの接続をはずす。ホースが抜けにくい場合はカッターナイフでホースに切れ目を入れるが、その際パーツ側に傷をつけるとクーラント漏れの原因になるので注意する必要がある。ホースクランプとポンプ吸入側のホースをカバーしているスプリング状のホースガードは再利用した。ホースを抜くとパーツ側のホース差し込み口外側にクーラントが固形化したものがこびり付いていたので、樹脂のヘラでこそぎ取りスコッチブライトで磨いておいた。きれいにしたホース差し込み口にはシリコングリスを薄く塗布して新しいホースを差し込みやすくしておいた。 ポンプは2本のボルトをはずしてクランクケースから取り外す。サービスマニュアルによれば、新しいポンプを取り付ける際には、モナカ構造になっているポンプを分解(縦割り)してから取り付けることになっているが、筆者は合わせ面にゴミ等を噛みこむリスクを避けるため分解せずAssyのまま取り付けた。ポンプはシャフトの溝をクランクケース側回転軸の突起に合わせる必要がある。新しいホースは、はじめに手の入りにくいエンジン前面のオイルクーラー系の2本を取り付け、その後ポンプ(吐出側[奥]・吸入側[手前])、サーモスタットの順に取り付けた。全部で10個のホースクランプには3種類のサイズがあるので使用する場所を間違えないように注意する必要がある。ただし締め付けトルクはサイズに関わらず2.0N-mである。ホースの取り付けが済んだらラジエータ注水口から真水を入れエンジンをかけて冷却水路を洗浄する。きれいに冷却水路を洗浄するには、水温を上げサーモスタットを作動させる必要があることは言うまでもない。 冷却水路の洗浄が済んだらポンプのドレンボルトを締め、適切な濃度のクーラントを入れてエア抜きしラジエータキャップを取り付ける。その後再びエンジンをかけてクーラントの温度を上げ、冷却水路に圧力をかけた上でクーラントが漏れていないかをチェックするが、運よくこの時点でのクーラント漏れは見つからなかった。次にリザーブタンクのクーラント量を調整するが、エンジンが暖まっているのでクーラントのレベルはHiよりかなり高くしておいた。最後に外したカウル類を元に戻して作業は終了である。これでクーラント漏れは止まるに違いない。今回のクーラント漏れが事故や出先で動けなくなるなどの大きなトラブルに発展する前に解決できたのは幸運だった。車齢が7年にも達するとあちこちにガタが出てくるのは致し方ないが、今のところ他に欲しいオートバイもないので、チマチマとメンテナンスしながら乗って新型GTRが出るのを待ちたいと思う。 <2014年3月追記> |
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交換パーツ | カワサキ純正フォークオイル | フォークオイル排出中 | |||||||||||||||||||||
ダンパー取り外し | 古いシール取り外し | 新しいシール取り付け | |||||||||||||||||||||
実施日:2014/1/26
フロントサスペンションのオイル交換はここまで2回行ったが、今回初めてオーバーホールを行うことにした。その目的としてはサスペンション構成部品を分解洗浄しゴム製パーツであるシールやOリングを交換することにより、サスペンション性能を回復しフォークオイル(以下オイル)漏れなどのトラブルを未然に防ぐことである。特にオイルシールが劣化すると、フロントフォーク(以下フォーク)内部に封入されているオイルが外に漏れ、フロントサスペンションの機能が十分発揮されなくなるばかりでなく、漏れたオイルがタイヤやブレーキパーツに付着して危険である。またダストシールが劣化すると、ダストシールとインナーチューブの擦動面に砂などが入り込んでインナーチューブを傷付け、これもオイル漏れの原因となる。さらにこれらのシール類が経年劣化して硬化すると、サスペンション動作時の擦動抵抗が大きくなり、緩衝性能や路面追随性能が低下する。実際オーバーホール後はフロントからの突き上げ感がやや減少し、乗り心地が良くなることが体感された。以下は筆者が行ったオーバーホールの作業手順である。 1400GTRのフォークを取り外すにはアッパカウリングの取り外しは必須ではないが、素人が間違いのない作業を行うためには、アッパカウリングを取り外してステアリングロアブラケットのフォーククランプボルトにアクセスしやすくしておきたい。アッパカウリングを取り外すためには先にミドルカウリングやウィンドシールドを取り外す必要がある。フォークを取り外すにはブレーキキャリパーやフロントフェンダーを取り外しフロントをジャッキアップしてフロントホイールを取り外す必要もある。フォークに何もパーツがついていない状態になったら、まずアッパ側のフォーククランプボルトを緩め、ロア側のフォーククランプボルトを緩める前にフォークトッププラグを緩めておく。その後ロア側を緩めてフォークを下に引き抜く。フォークスプリングコンプレッサ(専用工具)を使ってトッププラグを外し、カラー、ワッシャー、リバウドダンピングアジャスタロッドおよびフォークスプリングをフォーク内部より取り出し、その後フォークを天地逆さまにして内部のオイルを排出する。排出したオイルは前回の交換時に比べてかなり汚れていた。ここまでの手順はオイルを交換する場合と同じである。 次にインナーチューブ内部に固定されているフォークシリンダユニット(ダンパーカートリッジ、以下ダンパー)を取り外す。ダンパーを取り外す前にアウターチューブからインナーチューブを引き抜いてもよいが、筆者はインナーチューブ表面保護のため、引き抜かずに作業した。ダンパーはインナーチューブの底部外側から内向きに挿入されているボルトで固定されているので、ダンパーをフォークシリンダホルダ(専用工具)で回らないように保持しながらボルトを緩めてダンパーを取り外す。前回オーバーホールを行おうとしてフォークシリンダホルダでエライ目に遭ったが、考えてみればその専用工具がなくても手持ちのインパクトレンチで固定ボルトを緩めることができることに気が付いた。ボルトが外れたらフォークからダンパーを取り出し、ロッドをシコシコして内部のオイルを排出しておく。次にインナーチューブをアウターチューブから引き抜く。インナーチューブの内部を覗くと底にはヘドロのようなスラッジが堆積していたので、棒にウェスを巻き付けたものとブレーキパーツクリーナーで清掃しておいた。またアウターチューブ内部のスライドメタルに割れやカケがないことを目視で確認した。 次にアウターチューブにはめ込まれているシール類を取り外す。まずダストシールをマイナスドライバでこじって取り外し、オイルシールを固定している針金状のリテーナを取り外す。このリテーナは再利用した。次にオイルシールをマイナスドライバでこじって取り外し、その奥にあるワッシャーを取り出す。このワッシャーも清掃して再利用した。新しいシール類をアウターチューブにはめ込むには、まずインナーチューブ側にダストシール、リテーナ、オイルシール、ワッシャーを通しておく。このときダストシールとオイルシールには正しい向きがあるので注意が必要である。筆者はあらかじめシール擦動面とインナーチューブ表面にリコングリスを薄く塗布し、さらにインナーチューブ先端にサランラップをかけてシールを通す際に擦動面を痛めないよう工夫した。インナーチューブをアウターチューブに差し込み、それらが一体となったフォークを天地逆さまにしてまずワッシャーをアウターチューブにセットする。次にオイルシールをフォークオイルシールドライバ(専用工具)でアウターチューブに打ち込む。オイルシールをそれ以上奥に入らない定位置まで打ち込んだらリテーナをセットし、最後にダストシールを手でアウターチューブにはめ込む。この作業以降は誤ってインナーチューブをアウターチューブから引き抜いてしまわないよう注意する必要がある。 次にダンパーをインナーチューブに入れ、新しいガスケットをはめたボルト(ボルトは再利用)で固定する。ダンパーを固定したら新しいオイルをフォーク内に注ぎ込む。ある程度オイルを注ぎ込んだら、ダンパーロッドをフォークピストンロッドプーラ(専用工具・自作)を使ってシコシコし、ダンパー内部の空気を追い出す必要がある。その後油面を標準のインナーチューブ上端から101mmに調整したところ、フォーク2本で1000mlのオイル缶をちょうどを使い切った(片側500ml)。サービスマニュアルにはサスペンションパーツが完全に乾燥している場合、必要なオイル量は片側526mlとの記述があるので、今回はダンパーの内部などにに古いオイルが多少残っていた可能性がある。次にフォークスプリング、カラー、ワッシャーをフォーク内部にセットしフォークスプリングコンプレッサでフォークを圧縮する。フォークを十分圧縮したらフォークピストンロッドプーラでダンパーロッドを引き上げ、リバウドダンピングアジャスタロッドをセットする。新しいOリングをセットしたフォークトッププラグをダンパーロッドにナットで固定してフォークの圧縮を解除する。フォークを車体に取り付ける前にフォークトッププラグをアウターチューブに手で一杯までねじ込んでおく。 フォークを車体に戻し、ステアリングロアブラケットのフォーククランプボルトを締めつけてからフォークトッププラグを締めつけ、ステアリングアッパブラケットのフォーククランプボルトを締めつけてフォークを固定する。その後、取り外したフロントホイールやフロントフェンダー、カウリングを元に戻す。すべての作業に実質6時間程もかかってしまったが、作業終了時にボルト一本余ることもなく納得のいく作業ができた。 |
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ウォーターポンプ | |||||||||||||||||||||||
今月のとある日曜日に参加したバイク安全運転講習会で仕業点検訓練を行っていたところ、エンジン冷却水(以下クーラント)がリザーブタンクのLOWレベルを下回っていることに気付いた。たしかひと月ほど前にもクーラントがかなり減っていたので補充したばかりである。つまりどこからかクーラントが漏れているに違いない。そこで点検窓からエンジンオイルを確認したところ、特にその量に変化はなかった。ということはエンジン内部へのクーラント漏れはではないので一安心である。講習会場までの自走ではオーバーヒートの兆候はなかったので講習会にはそのまま参加することにした。水温計を気にしながら訓練を行ったが、日ごろの行いが良いせいか講習会終了までオーバーヒートすることはなかった。 講習会から帰宅してすぐ左リヤミドルカウリングを外しリザーブタンクを露わにしてみると、クーラントは底から数cmしか残っていなかった。エンジンが冷えるとリザーブタンク内のクーラントは負圧になった冷却水路内に吸い込まれるが、このままだとクーラントが足りず空気も吸い込まれてしまうおそれがある。日も暮れてきたので、その場はとりあえずクーラントをリザーブタンクのFULLレベルまで補充するだけにして、次の週末にクーラント漏れを調査することにした。翌月曜日から金曜日まで5日間、距離にして約110kmをバイクで通勤したところ、当初FULLレベルにあったクーラントはほぼLOWレベルにまで減ってしまっていた。かなりの重症である。 土曜日になり朝から近所を一回りしてから左右のフロント及びリヤミドルカウリングを外しクーラントが漏れている部分を調べてみた。当初はラジエータとウォーターホースの接続部分を疑っていたのだが、それらにクーラントがにじんでいる部分が見つからない。そこで左アンダーカウリングを取り外して下回りを調べてみると、ウォーターポンプ下部がクーラントで濡れていることが確認できた。そこでエンジンをかけて観察したみたところ、ウォーターポンプクーラント吐出側とウォーターホースの接続部分からク−ラントが漏れていることがわかった。とりあえずの処置としてその接続部分のホースクランプを増し締めしてみたところ、漏れはほぼ止まった。 クーラントが漏れていた部分のホースクランプのネジは一回転程度増し締めすることができた。念のため他のホースクランプも調べてみたところ、ほぼすべてのホースクランプのネジを一回転程度増し締めすることができた。これはホースクランプのネジが緩んだというより、ゴム製パーツであるウォーターホースが劣化して弾力が失われてしまったことが原因ではないかと思われる。1400GTRでは燃料ホースやブレーキ・クラッチホースなどのゴム製パーツは4年毎の定期交換が指定されている。ウォーターホースは定期交換部品には指定されていないが、繰り返し熱にさらされるので経年劣化は避けられないだろう。車齢7年目に入る筆者の1400GTRも再びクーラントが漏れた場合にはウォーターホースの交換を考慮する必要があると思われる。 |
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