ecri TOYOTA Sienta 2024

  • ロングハブボルト(2024年10月)
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F側ジャッキアップ F側ウマ掛け F側ウマ掛け
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F側ブレーキキャリパー・ディスク取り外し F側純正ハブボルト取り外し F側純正ハブボルト外れました
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F側ロングハブボルト取り付け F側ロングハブボルト突出長 F側純正ハブボルト突出長
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F側ロングハブボルト取り付け完了 F側ロングハブボルトハブ裏 F側5mmスペーサー挟み込み
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R側ジャッキアップ R側ウマ掛け R側ウマ掛け
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R側ハブ・パーキングブレーキ・バックプレート R側パーキングブレーキパーツ 後輪ABSセンサー
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R側アクスルシャフトナット取り外し R側アクスルシャフトナット外れました R側ギアプーラーでハブ取り外し
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R側ハブ外れました R側一体化したハブとバックプレート R側ハブとバックプレートを分離
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R側純正ハブボルト取り外し R側純正ハブボルト外れました R側ロングハブボルト取り付け
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R側ロングハブボルト取り付け完了 R側パーキングブレーキパーツ取り付け R側アクスルシャフトカシメ
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ハブボルト比較 タイロッドエンドプーラー ハブボルトインストーラー
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KTCロックナットチゼル KTCハブナットソケットセット ギアプーラー
 

実施日: 2024/10/31
総走行距離: 600km

  • KYO-EI ロングハブボルト SBT x20 【\5,180】
  • トヨタ純正 アクスルシャフトナット(90177-22001)x2 【\548】
  • ハブボルトインストーラー【\1,492】
  • KTC ロックナットチゼル AS404 【\2,125】
  • KTC 12.7sq.インパクトレンチ用ハブナットソケットセット ATS3082 【\5,289】

シエンタ純正アルミホイール(5.5J)のインセットは40mmで、今月初め取り付けた社外アルミホイール(6.0J)のそれは45mmなので、社外アルミホイールの縦中心は純正アルミホイールより内側に5mmずれている。縦中心が純正からずれてしまうことで、技術的にどのような影響があるのか筆者にはわからないが、以前所有していたVOLVO V50のフロントハブに15mmのワイドトレッドスペーサーを装着したとき、ステアリングがかなり重くなってしまった経験がある。筆者はそれ以来、ホイールのインセットは可能な限り純正値に合わせるようにしている。この社外アルミホイールのインセットを純正アルミホイールと同じにするには、5mm厚のスペーサーを車両側ハブとアルミホイール間に挟んで社外アルミホイールを取り付ければよい。

ところが5mm厚のスペーサーを挟むと、ホイールをハブに固定するホイールナットが約3回転しか締まらなかった。シエンタのハブボルトのピッチは1.5mmなので、これではホイールナットがハブボルトに5mm程度しか掛かっていないことになる。一般にホイールナットの掛かりは少なくとも10mm(ピッチ1.5mmの場合は約6.7回転)は必要とされている。そこでとりあえずスペーサーを挟まずにホイールを取り付けることにした。このときホイールナットは約6.5回転締まったが、それでもホイールナットの掛かりは10mmに若干届いていない。このままでは心許ないので、ハブボルトを純正より長いものに打ち替えて、5mm厚のスペーサーを挟んでもホイールナットの掛かりを10mm以上確保することにした。

KYO-EI社のロングハブボルト(品番SBT、首下52mm、サイズM12×P1.5、スプライン径14.2mm)を20本調達し、まずフロントハブボルトの打ち替えから作業を始めた。ハブボルトの打ち替えはハブが手で回せる状態で行う必要がある。シエンタ ハイブリッドはシフトポジションがPの状態でも左右の前輪を同時に持ち上げると前輪は手で回せる。そこでフロアジャッキでフロント側を持ち上げリジッドラック(以下ウマ)を掛けて作業を行うことにした。ところがシエンタはフロントフロア下面が低く、手持ちのフロアジャッキが入らなかった。そこで前輪をカースロープに乗り上げた上でパーキングブレーキを掛けて後輪を固定し、念のため後輪に輪留めを設置する。左右前輪のホイールナットを少し緩めた後、フロアジャッキをフロントジャッキアップポイントに入れて車体をさらに持ち上げ、カースロープを抜いてウマを左右サイドシルの前側ジャッキアップポイントに掛けて車体を固定した。その際ウマと荷重を分散するため、フロアジャッキにも若干荷重がかかるようにしておく。

まずタイヤとブレーキキャリパーを取り外す。外したブレーキキャリパーはブレーキホースにストレスがかからないようにS字フックでサスペンションのコイルスプリングに吊るしておく。次にフロントブレーキディスクを取り外してハブを露出させる。ハブボルトの取り外しは、ハブボルトをハンマーで打ち抜く方法もあるが、筆者的にはハブベアリングにストレスを掛けたくない。そこで工具箱に入っていたタイロッドエンドプーラーを使ってみることにした。タイロッドエンドプーラーはツメの間隔をヤスリで2mm程度広げて(18mm→20mm)ハブボルトの頭が通るよう加工した。タイロッドエンドプーラーを使うとハブボルトは簡単にハブから取り外すことができた。取り外した純正ハブボルトのスプライン数を数えてみたところ37で、調達したロングハブボルトは38だった。つまりロングハブボルト取り付け時に、既にハブ側に付いているスプライン溝にロングハブボルトのスプラインを完全に合わせることはできないことがわかった。

ロングハブボルトを新たに調達したハブボルトインストーラーを使ってハブに取り付けた。取り付けはラチェットレンチで行えたのでインパクトレンチの出番はなかった。ただし締め付け時にハブが回らいよう、つっかえ棒をハブボルトと地面の間に挟む必要があるので、純正ハブボルトは一度に全部取り外さずに1本ずつ打ち替え作業を行った。ロングハブボルトを1本取り付けた後、一旦ハブにブレーキディスクを取り付け、純正ハブボルトとロングハブボルトのブレーキディスク(のホイール取り付け面)からの突出量を測ってみることにした。突出量はそれぞれ純正ハブボルトが約23.3mm、ロングハブボルトが約34.3mmだった。つまりロングハブボルトは純正ハブボルトより約11mm長いということになる。ハブボルトを5本とも打ち替えたらブレーキディスクをハブに取り付けてブレーキキャリパーを取り付ける。

上の作業を左右のフロントハブに対して行った後、社外アルミホイールを5mm厚のスペーサーを挟んで取り付けたところ、ホイールナット(テーパー座)は約11回転した。ナットの掛かりは16.5mmあることになるので問題は解決した。念のためインセット40mmの純正アルミホイールを(スペーサーなしで)取り付けてみたところ、袋ナットである純正ホイールナット(平座)の奥にロングハブボルトの先端は当たらなかった。つまり純正アルミホイール取り付けのためにロングナット(または貫通ナット)を用意する必要はない。フロアジャッキで車体を上げてウマを取り外し、カースロープをフロントタイヤの下に置いて車体を下げ、フロアジャッキを抜く。ホイールナットをトルクレンチで締め付けクルマを動かしてカースロープから降ろし、フロント側の作業を完了した。

続いてリアハブボルトの打ち替え作業を行う。筆者のシエンタはE-Fourの四駆だが、リアはパーキングブレーキを掛けなければ片輪を地面に着けていてもハブは手で回せる。しかし作業効率と安全性を考え、左右の後輪を同時に上げて作業することにした。前輪に輪留めを設置し、リア左右のホイールナットを少し緩めた上でパーキングブレーキを解除しフロアジャッキでリア側を持ち上げ、ウマを左右サイドシルの後側ジャッキアップポイントに掛けて車体を固定した。フロント側と同じように、ウマと荷重を分散するため、フロアジャッキにも若干荷重がかかるようにしておく。

リアハブはフロントと同様にブレーキキャリパーとブレーキディスクを取り外すと露出するが、リアハブの背後にはパーキングブレーキ機構が取り付けられているバックプレートがあるので、ハブボルトをハブから取り外してもバックプレートに当たって取り出せない。つまりハブボルトを打ち替えるには、リアハブユニットを単体にする必要がある。アマチュアにはハードルが高い作業といえるが何事も経験である。インターネットで必要な部品を調べて調達し作業に取り掛かった。

タイヤ、ブレーキキャリパー、ブレーキディスクを取り外してハブを露出させる。リアハブユニットはトーションビームサスペンションのトレーリングアームに4本のボルトで取り付けられている。さらに四駆なのでリアハブユニット中心にはドライブシャフトが大径のアクスルシャフトナットで取り付けられている。これらの4本ボルトとアクスルシャフトナットを取り外せばリアハブユニットは車体から分離できるものの、リアハブユニットを取り外すときにバックプレートがほぼ一体で外れるので、バックプレートも車体から分離できるようにしておいた方がよい。バックプレートはパーキングブレーキ機構のワイヤーを取り外せば車体から分離可能になるが、それを行うにはパーキングブレーキ機構のすべてのパーツ(ブレーキシュー、スプリング、レバー、ストラット等)を取り外す必要がある。作業はパーキングブレーキの仕組みさえわかっていればそれほど難しいものではなかった。

リアハブユニットを固定しているボルトとナットを緩める前に念のため後輪ABSセンサーを取り外しておく。後輪ABSセンサーを取り外したら、リアハブユニットを固定している4本のボルトとアクスルシャフトナットを取り外す。アクスルシャフトナットは緩み止めのためカシメてあるので、緩める前にカシメ部分を起こす必要がある。KTCのロックナットチゼルを使ってカシメ部分を起こし、KTCのハブナットソケットと電動ハイパワーインパクトレンチ(最大トルク510N・m)でアクスルシャフトナットを取り外した。このとき左後輪のアクスルシャフトナットのカシメ起こしが不完全だったので、ドライブシャフトのネジ部分を傷めてしまった。右後輪はそれを教訓にしつこいほどカシメを起こしたので、ドライブシャフトのネジ部分をいためることはなかった。

リアハブユニットは当初スライディングハンマーで引き出そうと考えて工具を調達したが、やはり衝撃を与える作業はハブベアリングにストレスが掛かる。そこで工具箱に入っていた2本爪のギアプーラーでハブユニットを引き出してみることにした。爪をハブに掛け、押しネジの先端をドライブシャフトの中心に当てて押しネジを締め込んでいくと、簡単にリアハブユニットが手前にせり出しバックプレートと一体で車体から外れた。ドライブシャフト先端の中心がすり鉢状に凹んでいたことを考えると、ギアプーラーを使ってハブユニットを引き出すのが正解だったのかもしれない。車体から外れたリアハブユニットとバックプレートはプラハンで軽く叩けば分離した。リアハブユニット単体であればハブボルトを打ち替えることが可能なクリアランスがある。

ハブボルトの打ち替えは1本ずつ行うことにした。ハブユニットのハブ部分を万力に挟み、タイロッドエンドプーラーでハブボルトを取り外す。次にハブボルトインストーラーを使ってロングハブボルトを取り付けようとしたが、万力が咥えるハブの面積を広く取れないせいか、ラチェットレンチで締め付ける際にハブが万力から外れてしまう。万力を使わず手でハブを押さえてラチェットレンチで締め付けてみたが、ハブが手では押さえきれず、ラチェットレンチが回らない。そこでインパクトレンチの出番となった。アクスルシャフトナットを緩めるときに使った電動ハイパワーインパクトレンチを使うとハブボルトが伸びたり破損したりする可能性がある。そこでトルクのより小さい手持ちのエアーインパクトレンチを使ってみたところ、うまくロングハブボルトを取り付けることができた。

ハブボルトを5本とも打ち替えたら、ハブユニットを車体に戻す前にパーキングブレーキ機構を元に戻す。外したバックプレートをM10の細目ナットでトレーリングアームに仮固定してパーキングブレーキ機構のパーツを元どおり組み付ける。パーキングブレーキ機構を組み付けたらバックプレートを仮固定していたナットを外し、ハブユニットを4本のボルトでトレーリングアームに固定する。アクスルシャフトナットは再使用不可パーツなので新しいものを使ってハブユニットとドライブシャフトを仮固定する。ブレーキディスクとブレーキキャリパーを元どおり組付けた後、パーキングブレーキを掛けて後輪の回転を止めトルクレンチでアクスルシャフトナットを規定トルクで締め付けた。締め付け後、アクスルシャフトナットをドライブシャフトの切り欠き部分に合わせてカシメておく。次に外しておいたABSセンサーを元どおり組み付けた。

上の作業を左右両側のリアハブに対して行った後、5mmスペーサーを挟んで社外アルミホイールをハブにホイールナットで仮止めする。次にフロアジャッキで車体を上げてウマを取り外し、車体を下げてフロアジャッキを抜く。ホイールナットをトルクレンチで締め付けてリア側の作業を完了した。

ハブボルトの打ち替え直後はハブホルトがハブに完全に密着していなかったり、あるいはハブボルトの初期伸びのため、走行するとホイールナットが緩んでくる可能性がある。このハブボルト打ち替え作業直後にシエンタで遠出(走行距離約1,800km)する機会があったので、トルクレンチを積んで道中3回ホイールナットの増し締めを行った。2回目まではいくつかのホイールナットが増し締めできた。3回目はすべてのホイールナットは増し締めできなかった。

遠出から自宅に戻り、リアハブユニットをトレーリングアームに固定している片側4本(両側で8本)のボルトを増し締めしたところ、右側のボルト1本を若干増し締めできたが、残りの7本は増し締めできなかった。この1,800Kmを超えるツーリングで何の問題も起きなかったことを考えると、ハブボルトの打ち替えは上手くいったと言っていいだろう。残る懸念はディーラーの入庫拒否だけであるといえる。


  • アマチュア無線機(2024年10月)
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FTM-10S 無線機(運転席下) 無線アンテナ・ラジオアンテナ 無線アンテナ・ラジオアンテナ
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無線アンテナケーブル・アースケーブル配線 無線アンテナケーブル・アースケーブル配線 無線機コントロールパネル
 

実施日: 2024/10/10
総走行距離: 405km

  • 八重洲無線 FTM-10S アマチュア無線機【既存】
  • 八重洲無線 MH-68A6J DTMFマイク【既存】
  • コメット SBB0 144/430MHz デュアルバンド 無線アンテナ【既存】
  • 第一電波工業 モービル用 アンテナ基台 K401【既存】
  • 第一電波工業 車載用分離ケーブル S415MM【既存】
  • 第一電波工業 アンテナ側ケーブル SLM-250【\3,366】

前車エクリプスクロスに取り付けていたアマチュア無線機FTM-10Sをシエンタに移設した。エクリプスクロスではTHULE社のベースキャリアバーの下面にアルミ板を取り付け、それにアンテナ基台を取り付けて無線アンテナを立てていたが、シエンタには違うメーカー(Inno)のベースキャリアを取り付けたので、同じ方法でアンテナ基台を取り付けることができなかった。ベースキャリアバーの上面にアルミ板を取り付けることはできるが、そうするとアンテナ先端の高さが地上から2.1mを若干超えてしまうので、高さ制限2.1mの駐車場に停められなくなる。そこでアンテナ基台をリアゲート右上部に取り付けることにした。無線アンテナ(コメット SBB0)とアンテナ基台(第一電波工業 K401)、それに無線アンテナケーブル(第一電波工業 S415MM)はこれまで使ってきたものを再利用することにした。

この無線アンテナケーブルは2本のケーブルをコネクターで接続して1本のケーブルとして使う。アンテナ側ケーブルは車外から車内に引き込みやすい外径3mmの細いケーブルで長さは1.5m、無線機側ケーブルは伝送損失の小さい外径7.5mmの太いケーブルで長さは2.5mである。アンテナ基台をリアゲート右上部に取り付け、そこからアンテナ側ケーブルと別途用意したアースケーブルを車体のリアゲート開口部右側に沿わせてリアバンパー右側まで降ろし、ウェザーストリップの上を越えてラゲッジルーム内に引き込んだ。アースケーブルは先端にU字端子を取り付け、ラゲッジルーム右側のフックを固定しているM5ボルトに共締めしてボディーアースすることにした。ところが車体側のメネジのネジ山に塗料が乗っていて通電しなかった。そこでM5のタップでメネジをさらったところ通電するようになった。

アンテナ側ケーブルはラゲッジルーム内で無線機側ケーブルとコネクターで接続して車体右側のトリム内部に入れ、右スライドドアスカッフプレート内部を経由してFTM-10S本体を設置する運転席シート下まで延ばそうとしたところ、なんと長さが足りなかった。無線機側ケーブルをFTM-10S本体に接続するには、少なくとも今より50cm程度は長い無線アンテナケーブルが必要である。アンテナ側ケーブルと無線機側ケーブルはそれぞれ単体でも購入できるので、どちらかを長いものに交換すればよい。どちらのケーブルにするか考えたところ、交換作業が無線機側ケーブルより簡単で、しかも安価なアンテナ側ケーブルを調達することにした。

無線機側ケーブルは現状のものを使うことにしたので、アンテナ側ケーブルとのコネクター接続部分を一旦外して無線機側ケーブルを前へずらし、運転席シート下に置いたFTM-10S無線機本体に接続しておいた。このときのアンテナ側ケーブル長は1.5mのML150だが、1m長い2.5m長のML250を調達することにした。しかしそれは既に廃版となっていたので、互換性のある後継品であるSLM-250を発注し、3日後に納品された2.5m長のアンテナ側ケーブルを車体に取り付けた。無線アンテナはすぐ近くにあるラジオアンテナと同じ角度に後傾させておくことにした。こうすれば何となくユーモラスな感じがするし、地上からアンテナ先端までの高さが実測1.9mちょうどとなり、高さ制限2.0m以上の駐車場に停めることができる。

FTM-10Sのコントロールパネル(以下無線機コンパネ)は運転席右前の樹脂製に交換した内装パネルに取り付けた。無線機コンパネに取り付けた接続ケーブル(CT-M10S)は、Aピラー下端からダッシュボート内部、運転席ドアスカッフプレート内部を経由して運転席シート下のFTM-10S本体に接続した。電源はセンター下ボックス内のシガーソケット裏から分岐したアクセサリー電源を、運転席ダッシュボード内部から運転席ドアスカッフプレート内部を経由して運転席シート下のFTM-10S本体に接続した。無線機コンパネには、これまで使ってきたDTMFマイク(八重洲無線 MH-68A6J)を取り付け、フロントガラスに取り付けた吸盤フックに吊るしておいた。

取り付け作業完了後、仲間内で使う430MHzが使えるかどうかハンディ無線機を使ってテストしたところ、問題なく通信できることが確認できた。年に数回しか使わないアマチュア無線機ではあるものの、きちんと車外にアンテナを立てれば、自動車内でハンディ無線機を使うより快適な送受信環境を得ることができる。最後に無線局免許状のコピーを車検証入れに入れて作業を終了した。


  • USB/HDMIポート(2024年10月)
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USB/HDMIポート USB/HDMIレセプタクル USB/HDMIコネクター
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HDMI-A/HDMI-E変換ケーブル HDMI-A/HDMI-Eコネクター センター下ボックス内シガーソケット
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スイッチホールカバー取り外し スイッチホールカバー USB/HDMIポート取り付け
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作業中 作業終了 USB電源ケーブル取り付け
 

実施日: 2024/10/4
総走行距離: 373km

  • USB/HDMIポート トヨタ/ダイハツ車用【\2,680】
  • HDMI-A/HDMI-E変換ケーブル【\1,165】
  • USB-C/HDMI変換ケーブル 【\1,189】

筆者のシエンタに装備されているトヨタ純正10.5インチディスプレイオーディオPlus(以下DA)でAAWirelessが動作しなかった問題は、USB電源補助ケーブルとUSBカーチャージャーを利用して、途切れないUSB電源をAAWirelessに供給することで解決した。しかしUSBカーチャージャーをセンター下ボックスの低い位置にあるシガーソケットに取り付けたため、誤って足で蹴って破損させる懸念があった。そこでUSBカーチャージャーをセンター下ボックス内部に設置し、USB電源を内部から通信ポートに供給することを考えた。センター下ボックスを取り外して調査したが、通信ポートにつながるコネクターやケーブルを加工するのは難易度が高くリスクが大きいことがわかり断念した。

代わりにシフトパネル上のスイッチが収まるスペースを利用してUSB電源ポートを増設することにした。シフトパネル上であれば足で蹴飛ばすことはない。筆者のシエンタにはメーカーオプションの「アドバンスドパーク」(自動駐車システム)を装備しなかったので、シフトパネル上のアドバンスドパーク用のスイッチが収まる部分には、スイッチホールカバー(ダミースイッチ)がハメ込まれている。これを取り外し、代わりにUSB/HDMIポートを取り付けた。この製品はスイッチ取り付け穴に合わせたサイズ(縦22.5mm×横22.5mm)に作られていて、USB-AレセプタクルとHDMI-Aレセプタクルを持つ。製品の背面からは2本のケーブルが出ていて、その先端にはUSB-AオスコネクターとHDMI-Aオスコネクターが付いている。要するにこれはUSBとHDMIの延長ケーブルといえる。

この製品の背面から出ている2本のケーブル先端のコネクターを、それぞれのインターフェースに接続する。USB-Aオスコネクターは、タイヤ空気圧モニタリングシステムを取り付けた時、センター下ボックス内に置いたUSBカーチャージャーに取り付ける。こうすればシフトパネル上のUSB-Aレセプタクルに途切れないUSB電源を供給できる。HDMI-Aオスコネクターは、別途調達したHDMI-A/HDMI-E変換ケーブルに接続し、HDMI-EオスコネクターをDA背面のカバーを開けてDA本体後部のHDMI-Eレセプタクルに接続しておいた。こうすればシフトパネル上のHDMI-AレセプタクルにHDMI機器を接続して映像をDAに表示できるはずである。

取り付け後テストを行ってみた。シフトパネル上のUSB-AレセプタクルにUSB電源補助ケーブルを取り付けてアクセサリー電源をONにしたところAAWirelessが問題なく起動した。USB電源補助ケーブルは、AAWirelessを置いたシフトノブ左側のシフトサイドポケットからシフトノブの奥を経由してシフトノブ右側のUSB-Aレセプタクルに至るので、足を引っ掛けることはない。EV MODEスイッチとDRIVE MOVEスイッチが若干押しにくくはなるものの、これらのスイッチを頻繁に押すことはないので全く問題はない。HDMI-Aレセプタクルには別途調達したUSB-C/HDMI変換ケーブルを取り付けて、カミさんのiPhoneで映像をDAに表示できることを確認した。ちなみに筆者のAndroidスマホ(Motorola g52j 5G)は残念ながらDisplayPort Alternate Modeに対応しておらず映像出力はできなかった。


  • スタッドレスタイヤ(2024年10月)
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スタッドレスタイヤ・アルミホイール トレッド面の摩耗状態 KYO-EI ホイールナット
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ハブ付きホイールスペーサー ブリジストン ICE PARTNER 2 左前輪
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左後輪 右前輪 右後輪
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バイアスロン クイックイージー バイアスロン クイックイージー バイアスロン クイックイージー
 

実施日: 2024/10/2
総走行距離: 350km

  • ブリジストン トップラン BALMINUM VR5/ブリジストン ICE PARTNER 2【\28,000】
  • KYO-EI Bull Lock & Nut 袋ナットタイプ 5穴用 0651-19(19 HEX)メッキ【\2,739】
  • シンセイ ハブ付5mm厚スペーサー ホイール側φ73→車体側φ54 x4【\5,300】
  • カーメイト バイアスロン クイックイージー QE7L【\12,000】

筆者は東京都在住ながら、少なくとも年に一度は冬場に山岳地域の雪道を走行することがあり、スタッドレスタイヤの装着は必須である。そもそもバイクじゃあるまいし、クルマでの移動に積雪条件で制限を設けることはしたくない。スキーはかなり前にやめてしまったが、何かの拍子にまたやりたくなるかもしれない。今年2月には東京でもスタッドレスタイヤが必要なほど降雪した。年に2回タイヤ交換の手間がかかるとしても、筆者は冬場にスタッドレスタイヤを履いておくことを無駄だとは思わない。

前車エクリプスクロスで使っていたスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットはシエンタには適合しない。シエンタの純正ホイールサイズは15インチ×5.5J、ボルト穴5、P.C.D 100mm、インセット40mm、ハブ径54mmで、それに組み合わされる純正タイヤサイズは185/65 R15である。これらのスペックと同じか近いアルミホイール・タイヤセットがないかとヤフオクをのぞいてみたところ、ブリジストン社製のアルミホイールとスタッドレスタイヤが組み合わされているものを見つけた。アルミホイールのモデルはブリジストン トップラン BALMINUM VR5で色はガンメタ、サイズは15インチ×6.0J、ボルト穴5、P.C.D 100mm、インセット45mm、ハブ径は73mmである。スタッドレスタイヤはブリジストンICE PARTNER 2(タイヤ館専売品)で、サイズは純正と同じ185/65 R15である。アルミホイールのスペックは純正とは若干異なるが、シエンタへの取り付けは可能だろう。

ヤフオクの画像で見る限り、アルミホイールにはキズひとつなくかなり程度が良いように思えた。スタッドレスタイヤのトレッド面はほとんど摩耗していないようで、おそらく走行距離は3,000km以下といったところだろう。このタイヤの製造週は2021年38週目(2021年9月12日の週)であり微妙なところだが、中古品としては古すぎるとまではいえない。価格は送料別で22,000円である。筆者的にはスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットの価格は桁がもうひとつ上という感覚なので、不人気なアルミホイールと効かないスタッドレスタイヤとの組み合わせとはいえ、さすがに中古の15インチは安い。そこで思い切って落札することにした。送料込み28,000円を支払って数日後に届いたスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットは画像で見たとおりかなり程度が良く、とりわけアルミホイールは新品同様といっても差し支えないほどだった。

このスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットを入手したのは6月上旬だったので、装着時期が来るまで自宅の裏庭で寝かせておくことにした。筆者は夏タイヤと冬タイヤを半年ごとに交換して、トレッド面の摩耗を両者でバランスさせることにしている。そして10月になったので寝かせておいたスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットを叩き起こしてシエンタに装着することにした。ここから来年3月末まではこの冬タイヤを装着しておくことになる。この15インチのスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットは、それまでエクリプスクロスに取り付けていた16インチ(7.0J、タイヤサイズは215/70 R16)のそれに比べて格段に軽く、作業が楽である。油圧ジャッキで車輪を浮かせて純正アルミホイールを取り外す。まだクルマが新しいのでハブに錆はない。

このスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットのアルミホイールは、純正アルミホイールより幅が0.5インチ(12.7mm)広くインセットが5mm大きいので、そのまま取り付けるとリムが純正アルミホイールより内側に11.35mm、外側に1.35mm張り出す。若干内側への張り出しが大きいので、それを補正するため5mm厚のスペーサーを取り付けることにした。このスペーサーを車両側ハブとアルミホイールの間に挟むと、インセットは純正と同じ40mm相当となり、アルミホイールが5mm外側に移動するので、リムの張り出しは両側とも6.35mmになる。ところがこのスペーサーを取り付けると、ホイールナットが約3回転しか締まらなかった。シエンタのハブボルトのピッチは1.5mmなので、ホイールナットの掛かりは5mmもないことになる。一般にホイールナットのかかりは少なくとも10mmは必要とされていて、それより短いとホイールナットが緩みやすかったりハブボルトが伸びてしまったりして危険である。

つまりこの5mm厚のスペーサーを取り付けるには、ハブボルトを今より少なくとも5mm以上長いものに交換する必要がある。しかしそのようなハブボルトの手持ちはないので、とりあえずスペーサーを使わないでアルミホイールを直接車両側ハブに取り付けることにした。73-54のハブリングは調達していなかったので、アルミホイールのセンタリングはホイールナットに依存することになるが致し方ない。そのようにしてアルミホイールを取り付けるとホイールナットは約6.5回転締まったが、この状態でもホイールナットのかかりは10mmに若干届かない。トヨタ車の純正ハブボルトは短いとは聞いていたが、ここまで短いというのは想定外だった。やはり早めに長いハブボルトに交換する必要があるだろう。ただしハブボルトをあまり長いものに交換すると、純正アルミホイールを取り付けるとき、純正ホイールナット(袋ナット)の奥にハブボルトの先端が当たり、それ以上締まらなくなるので注意が必要である。

上のようにして取り付けたスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットで試運転に出かけてみた。スタッドレスタイヤからのタイヤパターンノイズは、エクリプスクロスに取り付けていたブリジストンBLIZZAK DM-V2より小さく感じた。タイヤパターンノイズを含む遮音性はエクリプスクロスの方が勝っていたので、このブリジストンICE PARTNER 2は実際にノイズが小さいということだろう。ホイールのサイズが純正と異なるので足回りのジオメトリーは若干変化しているはずだが、ステアリングの操舵力やセルフアライニングトルクの変化は体感できなかった。また試しにステアリングをロックまで回してUターンを行ってみたが、前輪ホイールのリムやタイヤがアルミホイールハウスやサスペンションパーツに干渉しているような感触はなかった。

かなり安価に入手できたスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットだが、取り付けてみた印象としては値段ほど悪くない。取り付け作業直後にたまたま買い物から返ってきたカミさんが、取り付けたスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットを見て、開口一番「シブイねぇ、コレ」と言った。褒めているのか、あるいはけなしているのかはよくわからなかったものの、クルマに興味のないカミさんからアルミホイールに関するコメントが出てきたことには驚きを禁じ得なかった。また念のため、このスタッドレスタイヤ・アルミホイールセットに取り付け可能な非金属チェーンの未使用品をメルカリで調達しておいた。ふつうスタッドレスタイヤを履いていれば、除雪された舗装路ではタイヤチェーンを使う必要はないものの、万が一に備えてできるだけの準備はしておくに越したことはない。


  • タイヤ空気圧モニタリングシステム(2024年9月)
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カシムラ KD-220 送信センサー 受信モニター取り付け状態
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無線機コンパネと受信モニター 無線機コンパネと受信モニター 運転席からの見え方
 

実施日: 2024/9/29
総走行距離: 350km

  • カシムラ KD-220 タイヤ空気圧センサー【既存】
  • AUKEY USBカーチャージャー【既存】
  • トヨタ純正部品ガーニッシュインストルメントクラスター 55474-52340-C0【\2,673】

前車エクリプスクロスに取り付けていたタイヤ空気圧モニタリングシステムをシエンタに移設した。受信モニターの設置場所は、エクリプスクロスと同じ運転席右前方のダッシュボード上にすれば見やすい。しかし筆者のシエンタ(Zグレード)は、その場所の内装パネルがファブリック張りで両面テープが使えない。そこでその内装パネルを両面テープが使える樹脂製のもの(G・Xグレード用)に交換することにした。ディーラーにその内装パネルを取り寄せてもらい、ファブリック張りのものと交換した。この内装パネルの交換にはメーターバイザーの取り外しが必要だが、メーターバイザーを取り外すには、あらかじめかなりの数の内装パネルを取り外す必要があり、それなりの工数がかかった。

この樹脂製の内装パネル上には後でアマチュア無線機のコントロールパネル(以下無線機コンパネ)も設置する予定なので、ドライバーが受信モニターと無線機コンパネの両方を視認できるようにする必要がある。無線機コンパネは、周波数の変更などで操作する必要があるので、手が届く内装パネルの手前に取り付けたい。つまり受信モニターは無線機コンパネの奥に取り付けることになる。無線機コンパネを仮設置して受信モニターの位置を検討したところ、受信モニターの背面に取り付けてある自作ステーを製品に付属していた金属ステーに交換して、無線機コンパネの左奥の低い位置に取り付けることにした。

この受信モニターに必要なUSB電源(5V)は、レーザー&レーダー探知機を取り付けた時、センター下ボックス内に設置した2口シガーソケットに、手持ちのUSBカーチャージャーを取り付けて供給する。USBカーチャージャーに差し込んだUSBケーブルをセンター下ボックスから運転席側ダッシュボード内部を経由してAピラー下端までとおし、そこから外に出して受信モニターに接続する。受信モニター取り付け後、送信センサーをアルミホイールのエアバルブに取り付けて試運転に出かけたところ、問題なくタイヤ空気圧が受信モニターに表示された。やはりタイヤ空気圧を常時モニターできるというのは安心感がある。

<2024年11月5日追記>
実施日: 2024/10/31
総走行距離: 2,416km

受信モニターを無線機コンパネの左下奥に設置したが、無線機コンパネの吸盤マウントに受信モニターの右端が隠れていてあまり美しくない。そこで受信モニターを無線機コンパネの上に移動することにした。取り付けは無線機コンパネの吸盤マウントに自作の樹脂ステー取り付け、そのステーに受信モニターを貼り付けた。前から見ると無線機コンパネの上に受信モニターが乗っているように見えるが、実際には受信モニターは無線機コンパネより奥に位置するので、無線機コンパネ上面にあるスイッチの操作を妨げることはない。このようにすると受信モニターが見やすくなるとともに、内装パネル上面がすっきりした。運転席から見ると、これらの機器はAピラーの手前に位置するので視界を妨げることはない。


  • ダッシュボードスピーカー(2024年9月)
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純正ダッシュボードスピーカー スピーカー取り外し スピーカー比較(前面)
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スピーカー比較(背面) 取り付け面突起削り取り KICKERダッシュボードスピーカー
 

実施日: 2024/9/29
総走行距離: 350km

  • KICKER KSC3504 スピーカーセット 8Ω(OGPAA-KSCLH8)【\21,291】

シエンタ純正のスピーカーは音質が特別悪いというわけではないが、低音の輪郭に乏しく、ただブンブン鳴っているような印象があった。そこでダッシュボードスピーカーを社外品に交換してみることにして、シエンタに取り付け可能な製品を調べてみた。注意しなければならないのは、シエンタの純正ダッシュボードスピーカーのインピーダンスは8Ωだが、異なるインピーダンスのスピーカーに取り替えると、ヘルプネットの通話に問題が出る可能性があるらしい。KICKER社が出しているダッシュボードスピーカーセット(OGPAA-KSCLH8)は、それを考慮してインピーダンスをシエンタ純正のダッシュボードスピーカーと同じ8Ωに合わせてあるとのことだったので取り付けてみることにした。

届いたスピーカーセットには、KICKER KSC3504マルチウェイスピーカーをシエンタのダッシュボードスピーカー取り付け面に合わせたパネルに取り付けたものと、マルチウェイスピーカー用のパッシブクロスオーバーが入っていた。このパッシブクロスオーバーは、KICKER KSC3504マルチウェイスピーカー単体では4Ωのインピーダンスを8Ωに調整する機能も併せ持っている。

取り付け作業は純正スピーカーを外してKICKERスピーカーに交換するだけのポン付けと思いきや、若干の工作が必要だった。車両側ダッシュボードスピーカー取り付け面には純正スピーカーの位置決めのための突起があり、KICKERのスピーカーパネルにはそれを受ける穴がない。従ってその突起をニッパーなどで切り取る必要がある。しかし普通にニッパーで切り取ったところ、数ミリ突起が残ってしまった。そのまま新しいスピーカーを取り付けると、スピーカーが取り付け面から浮いてしまう。そこで残った突起を彫刻刀で削り取った上、サンドペーパーで均す作業を行うことになった。

取り付け時に気になったのは、車両側ダッシュボードスピーカー取り付け面がかなり薄い樹脂でできていたことで、このような強度のない土台にスピーカーを取り付けてもあまりいい音は出ないのではないかと思われた。しかしKICKERスピーカーで楽曲を聴いてみたところ、驚くほど良い音になったわけではないものの、十分に変化を感じられる結果となった。低音には輪郭が出たしボーカルの声も聞き取りやすくなった。音にこだわりのない筆者にとって、デッドニングなど、これ以上のリファインは必要ないだろう。


  • レーザー&レーダー探知機(2024年9月)
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電源取り出しハーネス プラス・マイナス分岐ターミナル 探知機背面配線
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探知機設置位置 探知機表示情報 オープニング画面
 

実施日: 2024/9/29
総走行距離: 350km

  • Comtec ZERO 707LV レーザー&レーダー探知機 【既存】
  • 東芝 SD-UWA016G FlashAir SDHCカード(W-04)【既存】
  • Yahooフリマ 電源取り出しハーネス【\1,050】
  • エーモン プラス・マイナス分岐ターミナル 3360【\588】
  • ノーブランド2口シガーソケット【既存】
  • エーモン 配線グロメット 1781【既存】

前車エクリプスクロスに取り付けていたレーザー&レーダー探知機(以下探知機)をシエンタに移設した。エクリプスクロスでは探知機をOBD2コネクターに接続して車両情報を得ていたが、トヨタ車でそれを行うと不具合が発生したりディーラーの入庫拒否に遭ったりするという情報があった。そもそもOBD2コネクターに接続していたのは、ターボエンジンのブースト圧を知りたいというのが動機だったが、シエンタはターボエンジンではない。そこで探知機を移設するにあたって、OBD2コネクターに接続しないでおくことにした。探知機はアクセサリー電源で動作させる。

探知機の設置位置については、筆者のシエンタには10.5インチサイズの大型ディスプレイオーディオ(以下DA)が付いていて、エクリプスクロスのときのようにDA背面のカバー上に探知機を置く場合、運転席アッパーボックスのフタに干渉しないよう左寄りにすると画面が半分以上隠れてしまう。そこで探知機を様々な場所に置いて適切な設置場所を探った結果、メーターバイザーの上面左寄りに設置することにした。この位置だとDAと探知機の画面がほぼ同じ平面上に位置するので、目のピント調節機能が衰えた筆者にとっては両方の画面が見やすい。また両方の画面の上辺がほぼ直線状に並ぶので視覚的安定感がある。ドライバーから見たとき、探知機画面の上辺はフロントガラスと重ならないので、法令上の前方視界基準を満たす。さらに探知機が比較的高い位置にあるので、背面のレーザー光線受光部分がダッシュボードなどに遮られることがなく、受光感度は最大になるはずである。

探知機に供給するアクセサリー電源は、センター下ボックス内のシガーソケット裏から分岐する。シガーソケット裏の電源コネクターを抜いて電源取り出しハーネスを割り込ませる。このハーネスで取り出すアクセサリー電源はアマチュア無線機にも供給する予定なので5Aのヒューズを取り付けておいた。取り出したアクセサリー電源とグランドを一旦エーモンの電源分岐ターミナル(3360)に入れ、分岐されたアクセサリー電源のひとつにシガーソケット(2口)を取り付け、それに探知機のシガープラグを差し込む。シガープラグコードの探知機側コネクターは、真上にあるDA背面のカバー側面に穴を開けて配線グロメットをはめ、その穴から外に出して探知機と接続する。

警報が鳴っていない時に探知機の画面上に表示する情報は、当日の年月日と曜日、現在時刻、スピード、コンパス(進行16方位)、標高、それに車両電圧を設定した。車両電圧は探知機に供給されるアクセサリー電源の電圧で、それ以外は受信したGPS信号の情報から得られるか演算できるものである。車両電圧以外はあってもなくてもよいが、探知機をOBD2コネクターに接続しない場合、これぐらいしか表示できるものはない。トヨタ(とマツダ)のハイブリッド車は、特殊な補機バッテリーの充電制御を行っているらしいので、この車両電圧が走行中にどのように変化するのか興味深い。また探知機をシエンタに移設するのに合わせて、オープニング画像にシエンタ開発時のデザインスケッチのひとつをミイナ・オカベの楽曲と共に設定しておいた。


  • LEDスキャナ(2024年9月)
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LEDスキャナ 電源取り出しハーネス LEDスキャナ動作
 

実施日: 2024/9/29
総走行距離: 350km

  • LEDスキャナ【既存】
  • Jekylls Factory JnA40-1 電源取り出しハーネス【\2,001】
  • ヒューズケース x2【既存】
  • 1Aガラス管ヒューズ x2【既存】
  • エーモン 配線グロメット 1781【既存】

前車エクリプスクロスに取り付けていたLEDスキャナをシエンタに移設した。筆者はこのLEDスキャナを、エクリプスクロスに取り付けたVIPER V330カーセキュリティーシステムのArm時に点滅するよう配線していた。VIPERなど後付けのセキュリティーシステムを取り付けるには車両の電気配線図(サービスマニュアル)が必要だが、トヨタ車のサービスマニュアルを見るには高額なライセンス料金(サブスクリプション)を支払う必要がある。そこでシエンタに後付けのセキュリティーシステムを取り付けるのはあきらめ、LEDスキャナだけを取り付けることにした。

このLEDスキャナには電源入力が二つある。一つ目はLEDスキャナを点滅させる電源、二つ目はLEDスキャナの点滅を止める電源である。一つ目を常時電源に、二つ目をアクセサリー電源に接続すれば、ハイブリッドシステムを起動していないとき、すなわち駐車中にLEDスキャナを点滅させられる。これは後付けセキュリティーシステムにLEDスキャナを取り付けた場合に近い状態といえる。必要な二種類の電源とグランドは、助手席カウルサイドトリム内のオプションカプラーに電源取り出しハーネスを接続して取り出すことにした。

LEDスキャナをディスプレイオーディオ背面のカバー上に両面テープで貼り付け、カバーに穴を開けて配線グロメットをはめ、配線を真下のセンター下ボックスに引き込む。そこで電源取り出しハーネスから配線した二種類の電源とグランドに接続した。二つの電源にはそれぞれ1Aのヒューズを入れておいた。LEDスキャナ点滅時のピーク電流は約6mAに調整してあり、LEDスキャナは点滅するので、均すと消費電流は約3mA程度と考えられる。この程度ならそれほどバッテリーに負担はかからない。昼間はLEDスキャナが点滅していることは全くわからないが、夜間は十分に視認できる明るさで点滅する。


  • ワンタッチハザード(2024年9月)
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ハザードキット DK-HZD メーター取り外し作業中 サンキューハザード動作
 

実施日: 2024/9/29
総走行距離: 350km

  • DENKUL ステアリングスイッチハザードキット DK-HZD【¥7,892】

サンキューハザードをワンタッチで行えるようにするため、以前のクルマにも自作のワンタッチハザードスイッチを装備していた。自作のためにはクルマの電気配線図(サービスマニュアル)が必要だが、トヨタ車のサービスマニュアルを見るには高額なライセンス料金(サブスクリプション)を支払う必要がある。そこで今回は自作をあきらめ、市販のキットを取り付けることにした。調達したキットはDENKUL社のステアリングスイッチハザードキット DK-HZDで、シエンタではステアリング上のLTAスイッチにワンタッチハザードスイッチの機能を持たせるものである。

このキットの本体回路はステアリングコラム内に設置するので外からは見えないし、スイッチは既存のものを利用するため後付け感は全くない。しかし本来ひとつの機能しかないスイッチに複数の機能を持たせるため、機能を使い分けるためにはスイッチの押し方を変える必要がある。このキットを取り付けた後のLTAスイッチの押し方は下のようになる(キット付属のマニュアルから転記):

【短押】サンキューハザード
ハザードが3回点滅します。(IG電源オン時のみ有効)
【短押(2回連続)】高速渋滞ハザード
ハザードが点滅します。再度スイッチを押すと消灯します。(IG電源オン時のみ有効)
【長押】
純正機能(LTA機能 ON/OFF)
【5秒長押】
LTAスイッチを5秒間長押すると純正モード/非純正モードを変更できます。
純正モード・・・純正状態に戻ります。
非純正モード・・・当キットの機能が有効になります。
純正モード切替時にハザードが2回点滅します。
非純正モード切替時にハザードが1回点滅します。

LTAスイッチを本来のLTAスイッチとして機能させるには長押しする必要があるので注意が必要である。これを理解しておかないと、高速道路上で意味なくハザードを焚いて走る変なクルマになりかねない。またLTAスイッチを5秒長押しすればこのキットの機能の有効・無効をトグルできるのは気が利いている。クルマを人に貸すときには、あらかじめこのキットの機能を無効にしておく方がよいだろう。

取り付け作業手順は添付のマニュアルに詳しく書かれているものの、かなりの数の内装パネルを取り外す必要があるうえ、メーターを取り外して裏側のコネクターにアクセスする必要もあるので、DIY難易度はそれなりに高い。キット取り付け後、このキットが説明書どおりに機能することを確認して作業を終えた。使ってみた感想としては、LTAスイッチは右手の届きやすい位置にあるのでハザードを出しやすい。またLTAスイッチを本来のLTAスイッチとして機能させるための長押し時間は短い(1秒以下)ので扱いやすく感じた。


  • SEVエアーベスト(2024年9月)
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SEVエアーベスト SEVエアーベスト(運転席側) SEVエアーベスト(助手席側)
 

実施日: 2024/9/25
総走行距離: 325km

  • SEVエアーベスト x2【既存】

2003年3月に\10,500で調達し、VOLVO V70、VOLVO V50、三菱デリカD:5、三菱エクリプスクロスと4台20年あまりに亘って使ってきたSEVエアーベストを5台目のシエンタに移設した。これをエアコンの吹き出し口に取り付けると車内の空気がキレイになるという、およそ人智の及ばない不思議な効能を持つ、怪しさ満開のオカルトグッズである。これまで使ってきて空気がキレイになったという実感は一度もなかったものの、取り付けると眠たくなるなどの問題もなかったので、シエンタにも取り付けておくことにした。


  • アーシング(2024年9月)
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アーシングケーブル(バッテリー・ボディ) アーシングケーブル(バッテリー・ボディ) アーシングケーブル(バッテリー・ボディ)
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アーシングケーブル(エンジン・ボディ) アーシングケーブル(エンジン・ボディ) アーシングケーブル(エンジン・ボディ)
 

実施日: 2024/9/25
総走行距離: 325km

  • 清和工業 アーシングケーブル 20sq 30cm【\1,090】
  • 清和工業 アーシングケーブル 20sq 40cm【\1,390】

アーシングケーブルを取り付けてみることにした。8月に補機バッテリー保守デバイスを取り付けた時、ついでにバッテリーの-端子とボディーをつなぐアーシングケーブル(30cm)を取り付けておいたのだが、今回エンジンとボディー間をつなぐアーシングケーブル(40㎝)を取り付けた。みんカラ上には、アーシングの効果として加速が鋭くなったとかキビキビ走るようになったなどの情報があった。しかし筆者の鈍い感性ではそれらを体感することはできそうになく、筆者にとっては盆栽チューニングの域を出ないパーツといえる。


  • マットブラック外装パーツ(2024年9月)
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ドアハンドルカバー ドアハンドルカバー ドアハンドルカバー
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ドアミラーカバー ドアミラーカバー ドアミラーカバー
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サイドシルプロテクター サイドシルプロテクター サイドシルプロテクター
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リアバンパープロテクター リアバンパープロテクター リアバンパープロテクター
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元の両面テープ 自前の両面テープ No Photo here
 

実施日: 2024/9/21
総走行距離: 281km

  • ドアハンドルカバー【\1,600】
  • ドアミラーカバー【\3,750】
  • サイドシルプロテクター【\3,500】
  • リアバンパープロテクター【\6,580】

マットブラックに塗装した外装パーツは塗装してからまだ4日しか経っていないものの、9月半ばを過ぎても連日35℃前後の最高気温ということもあり、ウレタン塗料は完全硬化したと考えてシエンタに取り付けることにした。取り付けに先立って洗車を行い、車体に乗った汚れやホコリを落とす。前々車(デリカD:5)や前車(エクリプスクロス)に比べて車体が小さいので、洗車にかかる労力が少ない。

最初にドアハンドルカバーを取り付ける。ドアハンドルをプレソルベントで脱脂し、ドアハンドルとドアハンドルカバー裏面の両面テープに台所用洗剤を混ぜた水を霧吹きで吹いてからドアハンドルカバーをドアハンドルに被せて貼り付ける。調達したドアハンドルカバーは中華製の安物だが、フィッティングはそれほど悪くない。自家塗装したマットブラックの塗膜が若干薄く、下地のクロームメッキが透けて見える部分が数か所あるものの遠目にはわからないだろう。シエンタはスライドドアのレールがドアハンドルと同じ高さにあるので、マットブラックのドアハンドルカバーを取り付けると、サイドビューにつながり感のようなものが出て視覚的に安定する印象となった。

次にドアミラーカバーを取り付ける。ドアハンドルカバーと同様にドアミラーをプレソルベントで脱脂し、ドアミラーとドアミラーカバー裏側の両面テープに霧吹きで水を吹いてからドアミラーカバーを貼り付ける。フィッティングは前方から見ると問題はないが、後方から見た場合、少し元の白い色が見える部分がある。前車エクリプスクロスに取り付けたドアミラーカバーもそのような感じだったので、ドアミラーカバーとはそういうものなのだろう。比較的面積の大きなドアミラーが白からマットブラックになると、ドアミラーが目立たなくなり、クルマの雰囲気がかなり変わったように思えた。

次に前席用のサイドシルプロテクターを取り付ける。後席はスライドドアを開けるとすぐに樹脂製のスカッフプレートがあり、塗装された部分を靴で踏みつけることはないので、サイドシルプロテクターは前席用だけである。作業は前席ドアを開け、まずフィッティングを確認してマスキングテープで貼り付け位置を記録する。サイドシルプロテクターが貼り付くサイドシル部分を脱脂し、霧吹きで水を吹いてからサイドシルプロテクターを貼り付ける。サイドシルプロテクター裏側の両面テープはかなりの厚みがあり、また剥離フィルムの端が指ではかなり剥がしにくかった。取り付け後、前席ドアを閉めてもこのサイドシルプロテクターとの干渉はなかった。ドアを開けると現れるサイドシルプロテクターには他のマットブラックパーツとの統一感のようなものが感じられた。

最後にリアバンパープロテクターを取り付ける。作業はリアゲートを開け、フィッティングを確認してマスキングテープで貼り付け位置を記録する。左右の位置決めは、車両側のリアゲートストライカーとリアバンパープロテクターのセンターを合わせることで簡単に行えた。他のパーツと同様にリアバンパープロテクターが貼り付くリアバンパー部分を脱脂し、霧吹きで水を吹いてからリアバンパープロテクターを貼り付ける。このリアゲートプロテクター裏面の両面テープもサイドシルプロテクターのそれと同じもののようで、剥離フィルムの端が指では剥がしにくく、先のとがったピンセットを使って剥がす必要があった。取り付け後、リアゲートを閉めてもこのリアバンパープロテクターとの干渉はなかった。リアゲートを閉めてもマットブラックのリアバンパープロテクターが少し見える。

シエンタの外装にはそもそもマットブラックが多用されているので、当初の目論見どおり今回取り付けたパーツに後付け感はあまり出なかった。スプレー塗料での自家塗装なので塗膜の強さや耐久性は未知数だが、できれば長く使えるとうれしい。

<2024年11月5日追記>
実施日: 2024年11月5日
総走行距離: 2,416km

シエンタを洗車をしていたところ、拭き上げ時に右バックミラーカバーが外れた。念のため左バックミラーカバーを点検したところ、比較的簡単に手で外すことができた。前日まで約1,800Kmの遠出をしていたのだが、高速道路走行中にバックミラーカバーが外れなかったのは運がよかった。そこで両側ともバックミラーカバーの両面テープを剥がし、自前の両面テープに交換して再度バックミラーカバーをバックミラーに貼り付けておいた。


  • 外装パーツ塗装(2024年9月)
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ドアハンドルカバー ドアミラーカバー サイドシルプロテクター
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使用したエアゾール キムタオル タクロス(タッククロス)
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リアバンパープロテクター足付け中 足付け・脱脂洗浄後塗装開始前 ミッチャクロン塗装終了
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ウレタン塗料塗装中 ウレタン塗料塗装終了 ウレタン塗料塗装終了
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ドアミラーカバー リアバンパープロテクター サイドシルプロテクター
 

実施日: 2024/9/17
総走行距離: 265km

  • 3M 足付けハンドパッド AP-800H【既存】
  • ロックペイント プレソルベント【既存】
  • 染めQテクノロジィ ミッチャクロン マルチ クリヤー【\1,700】
  • イサム塗料 エアーウレタン つや消しブラック 7983【\1,900】
  • 日本製紙クレシア キムタオル 4枚重ね50枚【\492】
  • ホートク ユーリーム タクロス バラ売り / 3枚セット【\700】

ボディーの傷つきやすい部分を保護するため、サードパーティー製のドアハンドルカバー、ドアミラーカバー、サイドシルプロテクター、リアバンパープロテクターの4種類のパーツを取り付けることにした。サイドシルプロテクターはドアを開けないと見えないが他は常に外から見えているので、クルマ全体の雰囲気を損なわない色にしたい。筆者のシエンタの塗装色は白だが、白以外の部分はほぼ黒である。特に大きな面積を占める車両前面および側面の無塗装樹脂パーツはマットブラックなので、調達するパーツもマットブラックに塗装されているものを探すことにした。しかしマットブラックに塗装された製品はサムライプロデュース社製のドアハンドルカバーを除いて見つからなかった。

見つからなければ自分で塗装するしかない。自分で塗装するのであれば調達するパーツの色を気にする必要はないので、コスパのよいものを探すことにした。Amazonで調達した各パーツの色は、ドアハンドルカバーがクロームメッキ、ドアミラーカバーがカーボン調クリア塗装、サイドシルプロテクターとリアバンパープロテクターがステンレス地である。これらすべてをマットブラックに塗装する。塗装作業に必要な資材としては、下塗り用としてミッチャクロン、上塗り用としてイサム塗料のエアーウレタン(マットブラック)のエアゾールを調達した。塗装面の脱脂洗浄は常備しているプレソルベントを使う。脱脂洗浄作業時に塗装面に繊維を残さないようキムタオルと塗装面のホコリを除去するためのタクロス(以下タッククロス)も調達した。

調達したパーツのうちサイドシルプロテクターはパーツの外周がゴム製のモールで縁取られていた。塗装前にこのモールを取り外そうとしたところ、粘着テープでパーツに貼り付いていることがわかった。そこでモールを取り外すのをやめて、モール部分をマスキングテープで覆って塗装することにした。

塗装の下地としてミッチャクロンを使う場合、足付けは必要ないらしいが、念のため全てのパーツに3M 足付けハンドパッドを使って軽く足付け作業を行っておいた。ドアハンドルカバーに施されているクロームメッキの厚みはかなり薄いので一般的には足付けを行わないらしいが、3M足付けハンドパッドを使うと深いキズが入りにくいので、下地が出ることなく足付けが行えた。パーツ足付け後、圧縮空気でパーツに付着している粉塵を払い、大きな段ボール(106cm×61cm)上にすべてのパーツを少し浮かせて固定する。次にプレソルベントをパーツに吹き付け、キムタオルで拭ってパーツ表面の脱脂洗浄を行う。脱脂洗浄後、タッククロスを使って塗装面に乗ったホコリを除去する。

次に実際の塗装作業に入る。まずミッチャクロンをパーツの塗装面に薄く吹き、20分程度放置して乾燥させる。指触乾燥後、タッククロスで塗装面のホコリを除去する。次は上塗りである。スプレーガンでウレタン塗料を塗装する場合、別々に供給される塗料と硬化剤を一定の割合で混合して使う。缶スプレーのウレタン塗料は、缶の内部に塗料と硬化剤が入っているが、硬化剤は容器に入っていて塗料とは分離されている。塗装前にこの容器を指示された方法で破壊することで塗料と硬化剤を混合する。調達したウレタン塗料は噴射レバーを強く押すことで硬化剤の容器を破壊する方式だったが、噴射レバーを押している間は塗料が噴射されてしまうので、噴出口部分をウエスで覆っておく必要があった。

塗装の基本は薄く何度か重ね塗りをすることで下地がちょうど隠れる程度の塗膜を形成することである。今回の作業は4回の重ね塗りを行ったところで下地が隠れ、パーツの色はマットブラックと言えるものになった。よく見ると若干塗料がタレた部分や塗膜が薄い部分はあるものの、スプレー缶を使った自家塗装としてはまずまずの出来である。1時間程度ウレタン塗料を乾燥させてサイドシルプロテクターのマスキングテープを剥がしたところ、運良く下地のステンレスが露出している部分はなかった。今回塗装したパーツの取り付けはウレタン塗料が完全硬化する一週間後以降に行うことにして、パーツを段ボールに乗せたまま室内で保管することにした。


  • リアコンビネーションランプLEDバルブ(2024年9月)
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T20 LEDターンシグナルランプバルブ T20 LEDターンシグナルランプバルブ T16 LEDバックアップランプバルブ
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純正ターンシグナルランプバルブ 純正+LEDターンシグナルランプバルブ LEDターンシグナルランプバルブ
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純正バックアップランプバルブ 純正+LEDバックアップランプバルブ LEDバックアップランプバルブ
 

実施日: 2024/9/16
総走行距離: 252km

  • T20 LEDターンシグナルランプバルブ【既存】
  • T16 LEDバックアップランプバルブ【既存】

前車エクリプスクロスで使っていたLEDバルブをシエンタのリアコンビネーションランプ内に移設した。シエンタのリアコンビネーションランプのブレーキランプとスモールランプには純正でLEDが組み込まれているが、ターンシグナルランプとバックアップランプには通常の電球が使われている。使われている電球の形式はターンシグナルランプバルブがT20(21W)でバックアップランプバルブがT16(16W)である。エクリプスクロスで使っていたLEDバルブ(12)はそれらと同じ形式なので移設が可能だった。バルブ交換作業は片側2本のボルトで留まっているリアコンビネーションランプを車体から取り外し、裏側にある電球のソケットを反時計回りに回して外し電球をLEDバルブに交換する。

作業を終えてターンシグナルを点灯させてみると、光量が増したのに加えて、フロントに純正で組み込まれているLEDターンシグナルと同様に、点滅にLEDらしいキレが出た。ハイフラ現象に関しては気温約30℃で3分間ターンシグナルを点滅し続けても発生しなかったので、現時点でメタルクラッド抵抗を取り付ける必要はないだろう。バックアップランプも光量が増すとともに、色味が電球色から純白になりクールな印象となった。このLEDバックアップランプバルブはエクリプスクロスで使っていたときには、夜間クルマの後方がかなり明るく照らされていて助かっていたが、灯具の形状や取付位置が違うせいか、シエンタではそれほど明るく照らされる印象はなかった。


  • デュアル電磁ホーン(2024年9月)
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MITSUBA スリムスパイラルⅡ MITSUBA スリムスパイラルⅡ 運転席側ホーン取付利用ボルト
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運転席側ホーン取り付け 運転席側ホーン配線 助手席側ホーン取付利用ボルト
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助手席側ホーン取り付け 助手席側ホーン配線 ホーン電源・アース配線
 

実施日: 2024/9/10
総走行距離: 230km

  • MITSUBA スリムスパイラルⅡ HOS-08B【\3,284】

いくらコスト削減とはいえシエンタ純正のシングルホーンは音がショボすぎる。筆者的にホーン交換は必須といえる。前車エクリプスクロスでは消費電流が20Aを超えるバッ直電源が必要なエアーホーンを装備していた。シエンタハイブリッドのバッテリーはラゲッジルーム床下にあり、ホーン取り付け位置である車両前部ではバッ直電源が取りにくい。そこでシエンタにエアーホーンを移設することをあきらめ、純正のホーン電源(10Aヒューズ)を利用してデュアル電磁ホーンを鳴らすことにした。調達したMITSUBA スリムスパイラルⅡ(以下スリムスパイラルⅡ)の消費電流は2個で8Aなのでなんとか許容範囲に収まる。電磁ホーンの取り付けは、他の作業と合わせてフロントバンパーを取り外して行うことにした。

みんカラに載っていたシエンタにデュアル電磁ホーンを取り付ける情報の多くは、2個のホーンの片側を純正ホーンが取り付けられていた位置に、もう片側を助手席側のセキュリティーアラームホーンの取り付けボルトと共締めしているものが多い。筆者は可能であれば2個のホーンを左右対称な位置に取り付けたかったので、フロントバンパーを外してホーンを取り付けられそうな場所を探したところ、正面衝突時に衝撃を吸収する鋼材メンバーの取り付けボルトが使えそうなことがわかった。このボルトは左右対称の位置にあるのでホーンを左右対称に取り付けられる。スリムスパイラルⅡに同梱されているクランクステーを使えば周囲の構造物に干渉することなくホーンを固定できた。

電源は純正ホーンのものを利用する。配線は左右のスリムスパイラルⅡにつないだ赤黒ダブルコードをコルゲートチューブで保護し、純正ホーンのある位置(フロントグリル中央やや運転席寄り)まで伸ばす。左右2本の赤線をまとめてひとつの平型端子を取り付け、純正ホーンから抜いた電源コネクターに差し込む。左右2本の黒線もまとめてひとつの丸型圧着端子を取り付け、近くにあるアースポイントのボルトで共締めする。純正ホーンは取り外さずそのままにしておくことにした。もし取り付けたホーンに不具合が発生した場合、電源コネクターを純正ホーンに差しなおすだけで復旧できる。取りはずしたフロントバンパーを戻すと、グリルの隙間から少し赤線が見えてしまったが、気にしないことにした。

スリムスパイラルⅡの音質は高めだが比較的柔らかく威圧的な感じはない。筆者的にはエアーホーンのような威圧的な音質・音量が好みだが、また別のホーンに取り替えるのも面倒なのでこれで妥協することにした。音量は街中では十分だが、高速道路上ではエアーホーンの音の届きやすさには敵わないだろう。


  • LEDフォグランプ(2024年9月)
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HID屋LEDフォグランプバルブ HID屋LEDフォグランプバルブ L1Bコネクター
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HID屋LEDフォグランプバルブ HID屋LEDフォグランプバルブ電流 HID屋LEDフォグランプバルブ取付
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純正LEDフォグランプバルブ 純正LEDフォグランプバルブ電流 フロントフェンダー単体で光軸調整
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純正LEDフォグランプ光軸 HID屋LEDフォグランプ光軸 光軸下げ調整後
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夜間点灯状態 夜間点灯状態 夜間点灯状態
 

実施日: 2024/9/10
総走行距離: 230km

  • HID屋 L1B LEDフォグランプ イエロー【\7,542】
  • L1Bコネクター【\999】

筆者のシエンタにはディーラーオプションの白色LEDフォグランプをつけた。このLEDフォグランプバルブの消費電力は実測約4W(片側)と元気がない。実際、夜間に運転席から見ても点いているのかいないのかわからない程度の明るさしかなく、フォグランプとしてはほぼ役に立たないといえる。そこでサードパーティー製のLEDフォグランプバルブに交換することにした。このLEDフォグランプバルブ形式はL1Bで、同形式のサードパーティー製品がいくつか存在する。その中でもコスパが高いと評判のHID屋の製品を調達することにした。

同社のL1B LEDフォグランプバルブは単色と二色切り替え方式があるが、筆者はシンプルな単色のものを選ぶことにした。筆者にはフォグランプの色を切り替えて喜ぶ性癖がないというのがその理由だが、二色切り替え方式のバルブの中には基板上のLEDの配列によっては、色を切り替えるとカットオフラインが変わってしまうものがあるので注意が必要である。単色のバリエーションはホワイト、イエロー、レモンイエロー、ライムイエローがあり、筆者は車検時に問題ないと思われるイエローにした。このLEDフォグランプバルブには冷却ファンと箱状のLEDドライバーがついている。

LEDフォグランプはフロントバンパーに取り付けてあるので、LEDフォグランプバルブの交換は、他の作業と合わせてフロントバンパーを取り外して行うことにした。毛布を敷いた平らな地面に車体から取り外したフロントバンパーを置き、まず純正LEDフォグランプを壁に向かって点灯して光の照射範囲を調べる。車体から外したフロントバンパーに取り付けてあるLEDフォグランプを点灯させるには12VのACアダプターを使う。L1B形式のフォグランプバルブに差し込むL1BコネクターはAmazonで調達したが、あまり一般的ではないらしく比較的高価だった。壁に照射された純正LEDフォグランプの光は上下に狭い。照射された光の上限(=カットオフライン)に養生テープを貼りその位置を記録する。

次にフロントバンパーを動かさずHID屋のLEDフォグランプバルブに交換して点灯する。このLEDフォグランプバルブの消費電力は実測約30W(片側、冷却ファン含む)で、純正LEDフォグランプバルブの7倍以上と明るさが期待できる。その光の照射範囲(上下)は、純正LEDフォグランプの約3倍もあり、カットオフラインは純正LEDフォグランプに比べてかなり上の方にあった。そこでLEDフォグランプ灯体の光軸調整ネジを回して、カットオフラインを養生テープで記録した純正LEDフォグランプのそれまで下げた。この光軸調整を左右のLEDフォグランプに対して行った。このLEDフォグランプバルブの箱状のHIDドライバーがブラブラしないよう、両面テープでフロントバンパー裏側に貼り付けて固定しておいた。

フロントバンパーを車体に取り付け、運転席に座りイグニッションをONにしてLEDフォグランプを点灯してみると、純正のLEDフォグランプとは比較にならないくらい明るく車両直前が黄色く照らし出された。冷却ファンの音は全く聞こえない。カットオフラインを純正LEDフォグランプと同じ高さに合わせたので、光量が多くとも対向車やディーラーからクレームが来ることはおそらくないだろう。耐久性は使い込んでみないとわからないものの、HID屋のLEDフォグランプバルブがすぐ切れたとの話しは聞かないので、それなりの寿命があるに違いない。

余談ながら、筆者は以前HID屋にHIDバーナーを注文したことがあったが、注文後に在庫がない事が判明したらしく、わざわざ電話で連絡をくれた上にお詫びとしてT10のLED電球2個を送ってくれた。この会社は近頃にしては誠実な商売をしているといたく感心したことがある。


  • 常時携行品(2024年9月)
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ファーストエイドキット コンテナ内容物 コンテナ内容物
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油圧シザーズジャッキ コンテナ積載位置 コンテナ積載位置
 

実施日: 2024/9/9
総走行距離: 230km

  • 折りたたみコンテナ(75L、幅650mm×奥行440mm×高さ340mm)【\3,949】
  • 東京救急協会マイカー用ファーストエイドキット【既存】
  • IRS AFFF240H消火器【既存】
  • 外部給電アタッチメント【車両付属品】
  • Autowit Super Cap2ジャンプスターター【\12,500】
  • ブースターケーブル【既存】
  • けん引ロープ【既存】
  • LED誘導棒【既存】
  • 三角表示板【既存】
  • タイヤストッパー【既存】
  • KYB油圧シザーズジャッキ【既存】
  • エーモン イージーパワーレンチ【\2,008】
  • エーモン パンク修理キット【既存】
  • パンク修理キット ガンタイプ【\2,883】
  • 充電式エアーポンプ【既存】
  • エア漏れ確認用石鹸水【既存】
  • 軍手【既存】

シエンタ ハイブリッド E-Fourのラゲッジルーム床下にはほとんど物が入らない。そこで緊急時に必要な物品をコンテナにまとめて入れ、ラゲッジルームに置いておくことにした。既に痴呆が始まっている筆者としては、モノを複数の場所に分散して収納すると、必要なときに必要なモノがすぐに取り出せず、すべてをひっくり返すことになるので、ひとつのコンテナに物品をまとめておくことは合理的であるといえる。コンテナはラゲッジルーム床面の半分ほどを占めるが、緊急時に必要なので許容することにした。もしどうしてもラゲッジルームに大きなものを積む必要があれば、コンテナを空いている座席に移動させればよい。コンテナに入れる物品はほとんどが既存のものだが、いくつかは新たに調達した。

トヨタのハイブリッド車は補機バッテリーがかなり上がりやすいという情報があった。筆者のシエンタの補機バッテリーは、ガレージでは常に充電されているので上がりにくいと思われるものの、出先で上がった時のため、新たにジャンプスターターを調達した。「Autowit Super Cap2ジャンプスターター」は従来のリチウムイオン充電池ではなく、スーパーキャパシタを内蔵したもので、あらかじめ充電しておく必要がない。スーパーキャパシタは長期的に電力を貯めておくデバイスではないため、リチウムイオン電池のような劣化はしないらしい。

このジャンプスターターの使い方は、補機バッテリーの電圧が下がってハイブリッドシステムが起動しなくなった(=バッテリー上がり)とき、このジャンプスターターを弱ったバッテリーの+-端子につなぎ、バッテリーに残っている電力でスーパーキャパシタを充電する。完全に充電ができたらジャンプスターターのスイッチを押す。そうするとジャンプスターターは数秒間12Vを出力するので、その間にクルマのスタートスイッチを押せばハイブリッドシステムを起動できる。

もはや昨今の新車にスペアタイヤは搭載されず、代わりにパンク修理キットが搭載されている。しかしこのパンク修理キットは応急修理用なので、このキット使ってパンクを修理したらできるだけ早くタイヤを新しいものに交換する必要があるらしい。しかし筆者的にはパンクしただけのタイヤを新しいものに交換するなど、もったいなくてありえない。昭和生まれのドライバーは、タイヤがパンクしたら普通にパンク修理するものである。

そこでパンク修理作業に必要なものをコンテナに入れておくことにした。以前のクルマにもエーモン製のパンク修理キットを搭載していたが、今回新しくガンタイプパンク修理キットを調達した。タイヤレンチはコンテナ内にコンパクトに収納するため、エーモン イージーパワーレンチ(8840)を調達した。またシエンタにジャッキは純正搭載されていないので、普段使っている油圧シザーズジャッキをコンテナに入れておくことにした。


  • 緊急脱出用ハンマー(2024年9月)
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緊急脱出用ハンマー 前席用ハンマー設置位置 後席用ハンマー設置位置
 

実施日: 2024/9/8
総走行距離: 217km

  • オートバックス セーフティープロハンマー【既存】

デリカD:5に初めて装備しエクリプスクロスに移設した緊急脱出用ハンマー(以下ハンマー)2台をシエンタに移設した。このハンマーは、自車が横転したり水没したりしたときだけでなく、緊急事態にある他車の乗員を外から救助するときにも役立つかもしれない。エクリプスクロスでは2台のハンマーともセンターコンソールボックスに取り付けたが、シエンタにはセンターコンソールボックスがない。そこで前席用を助手席グローブボックスフタの下部に、後席用を左スライドドア内張りに、それぞれ両面テープでホルダーを貼り付けハンマーをセットしておいた。スライドドア内張りに取り付けたハンマーはスライドドアを開いてもどこにも干渉しない。これまで一度もこのハンマーのお世話になったことはないものの、万が一に備えておくに越したことはないだろう。


  • ベースキャリア(2024年9月)
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取り付け準備中 ずれたステッカー(下) 取り付け作業中
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取り付け作業中 取り付け完了 取り付け完了
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取り付け完了 ルーフボックス搭載 ルーフボックス高さ
 

実施日: 2024/9/4
総走行距離: 118km

  • INNOエアロベースキャリア 4点セット【\31,570】

筆者はもはやシエンタに荷物を満載してスキーやファミリーキャンプに行くことはないが、息子が友達と出かけることがあるかもしれないので、手持ちのルーフボックスやサイクルキャリアを取り付けられるように、ルーフ上にベースキャリアを取り付けておくことにした。これまで3台のクルマで使ってきたTHULEにはシエンタ用ベースキャリアの設定がなく、国内メーカーのCarmate(Inno)とPIAA(Terzo)には設定があった。白いシエンタのエクステリアパーツはできるだけ艶消しブラックにしたかったので、バーをブラックにする場合、調達すべきフット+ホルダー+前側バー+後側バーの組み合わせは、InnoはXS201+K470+XB108+XB108、TerzoはEF100+H464+EB92AB+EB92ABになる。

両者は価格的に大差ないものの、製品の画像をよく見てみるとバーのアーチ形状が異なることに気付いた。車両に取り付けた状態を前から見ると、Innoのバー(XB108)のアーチ状の曲がりが小さいのに対してTerzoのバー(EB92AB)はアーチ状の曲がりが大きい。バーの曲がりが大きいTerzoの方がスタイル的にはカッコイイのだが実用性が劣る可能性がある。というのも、筆者は以前VOLVO V50にベースキャリア(VOLVO純正品、THULEのOEM製品)を取り付けたのだが、バーの曲がりが大きく、バーの左端に取り付けたサイクルキャリアが水平にならず、その上に乗せた自転車が傾いてしまって、水平を出すのにアタッチメントを自作した経験がある。そこで今回はバーの曲がりが小さいInnoを選択することにした。

取り点け作業は説明書のとおり行えば特に難しい点はなかった。残念なことに2本のうち1本のバーにあらかじめ貼り付けられていたセンター位置を示すステッカーが、実際のセンター位置からかなりずれていた。バーにフットを取り付けるとき、バーの前縁後縁とフットの左右の指定があるので注意が必要である。シエンタ用のバーは前後とも同じ長さのものを使うが、フットは左右フット間の距離が前後で違う。実際の距離と測り方は説明書に記載してあるが、そのとおりにバーにフットを取り付け、それを車両に取り付けてみると、後ろ側のゴムベースが規定位置から内側にずれてしまった。そこでフット間の距離を6mm程度広げる調整を行ったところ、ゴムベースを規定位置に収めることができた。ホルダーとフットをボルトで締め付ける際には、同梱のトルクノブを使えば既定トルクの3N・mで締め付けられるのは便利だった。

ベースキャリアを付けた分車高が高くなるので、屋根のある駐車場にクルマを停めるときには注意が必要である。シエンタハイブリッドE-Fourの車高は1715mmだが、今回取り付けたベースキャリアの高さは約80mmなので、計算上、車高は約1795mmとなる。一般的な機械式駐車場の車高制限は1.5m程度なので、そもそもベースキャリアが付いていなくてもシエンタは停められないが、ベースキャリアを付けた状態だと、車高制限1.9m以上の駐車場に停めるのが無難だろう。試しに手持ちのルーフボックス(THULE Pacific 600)をベースキャリアに取り付け、地上からルーフボックス上部までの高さを測ってみたところ、約2140mmだった。このルーフボックスを取り付けた状態だと、車高制限2.2m以上の駐車場に停める必要がある。都内の駐車場は高さ制限が2.1mのところが多いので、普段はルーフボックスを外しておくことにした。


  • ペダルカバー(2024年9月)
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ペダルカバー ペダルカバー取り付け 純正ブレーキペダルカバー
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膝パッド    
 

実施日: 2024/9/2
総走行距離: 118km

  • ペダルカバー 【\1,853】

AliExpressでシエンタ用のペダルカバー(アクセルペダル/ブレーキペダル)を調達した。Amazon Japanサイトでも同じ製品と思われるものが販売されているが、納期がそこそこかかってもよければ中華ECサイトで調達した方が圧倒的に安い場合がある。アクセル側は純正のアクセルペダルの上にペダルカバーを被せて取り付ける。ブレーキ側は純正のゴム製ブレーキペダルカバーを取り外し交換する方法で取り付ける。どちらもペダルカバー裏側外周の車両側ペダルに被せる部分を正しく取り付けておかないと、走行中にペダルカバーが外れる可能性があるので注意が必要であると思われた。取付作業は運転席ドアを開けドアの外の地面に跪いて行うことになるので、地面に毛布や段ボールを敷くか、画像のような膝パッドがあれば膝が痛くない。


  • LEDラゲッジルームランプ(2024年9月)
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Tz LEDラゲッジランプ Tz LEDラゲッジランプ裏面 純正ラゲッジランプ
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純正ラゲッジランプ取り外し Tz LEDラゲッジランプ取り付け Tz LEDラゲッジランプ点灯
 

実施日: 2024/9/2
総走行距離: 118km

  • Tz LEDラゲッジランプ 【\3,825】

シエンタ純正のラゲッジルームランプは5Wの白熱電球でかなり暗い。そこで明るいと評判のTz LEDラゲッジランプに交換することにした。前車ではLEDを使ったラゲッジルームランプを自作したが、今回は買った方が明るいと思われたので調達することにした。交換は完全にポン付けで1分以内に作業は完了した。点灯してみると純正の白熱電球とは比較にならないくらい明るい。シエンタ純正のラゲッジルームランプはランプ自体にON/OFFスイッチ(ロッカスイッチ)が付いている。Tz LEDラゲッジランプにもON/OFFスイッチ(プッシュボタンスイッチ)が付いているが、面白いことにボタンを押してLEDを消灯しても、リアゲートを一度閉めて再度開けるとLEDが点灯する。つまりリアゲートを開けるとLEDが必ず点灯する仕様となっている。なかなか芸が細かくて好感が持てた。


  • ドアスイッチパネル(2024年9月)
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ドアスイッチパネル ドアスイッチパネル裏面 運転席ドアスイッチパネル
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運転席ドアスイッチパネル 助手席ドアスイッチパネル 助手席ドアスイッチパネル
 

実施日: 2024/9/2
総走行距離: 118km

  • セカンドステージ ドアスイッチパネル プレミアムトーン パンパスグラス 【\8,930】

内装色のフロマージュに近い色のドアスイッチパネルを取り付けた。この製品には後席ドアスイッチ用がラインアップになく、取り付けたのは前席ドアスイッチ用のみである。中華製のピアノブラックやカーボン柄のドアスイッチパネルは、前後セットでも5,000円程度で購入できるが、今回は大枚叩いて前席だけ内装色に合わせることにした。取り付けは裏面の両面テープでドアスイッチ部分に貼り付けるだけである。筆者は貼り付ける前に霧吹きで水+少量の台所用洗剤を混ぜたものを両面テープに吹き付け、貼り付け時に若干の位置調整が可能になるようにした。これで「フロマージュでGO」企画は打ち止めとなる。このドアスイッチパネルのフィッティングに問題はなく、取り付け後にスイッチが押しにくいなどの不具合もなかった。


  • セキュリティーステッカー(2024年9月)
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運転席側貼り付け作業中 助手席側貼り付け作業中 貼り付け完了
 

実施日: 2024/9/2
総走行距離: 118km

  • eBayセキュリティーステッカー【\925】

これまでのクルマと同じようにセキュリティーステッカーを運転席と助手席のサイドウィンドウに貼り付けた。今回eBayに$5.65を支払って調達したステッカーはウィンドウガラスの内側に貼り付けるタイプで、デザインは前車エクリプスクロスと同じながら色は白一色のものにしてみた。前席サイドウィンドウに貼り付けるステッカーなどは法令で位置が決められていて、ウィンドウの後縁から125mm、ウィンドウの下縁から100mmの矩形内に収まる必要がある。

このセキュリティーステッカーに書かれている英文は、「このクルマにはGPS追跡デバイスが装備されているので、盗難の際にはリアルタイム追跡データが当局に提供される」といった意味である。シエンタには実際にGPSデバイスが装備されていて、T-Connectを契約している場合、ハイブリッドシステムが起動していないときの自車位置はスマホのアプリ(My TOYOTA+)でわかる。シエンタの新車には登録日から5年間のT-Connect契約が付帯されるので、この文章は完全にハッタリというわけではない。


  • ラバーマット(2024年9月)
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ラバーマットパッケージ ラバーマット 運転席アッパーボックス
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助手席グローブボックス 助手席オープントレイ シフトサイドポケット
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カップホルダー&小物入れ フロントドアグリップ フロントドアポケット
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スライドドアポケット デッキサイドボトルホルダー&スマホホルダー  
 

実施日: 2024/9/1
総走行距離: 118km

  • ラバーマット 【\1,660】

シエンタには車内にモノを置ける場所がいくつもあり、それらの場所用のラバーマットがセットになったものを取り付けた。ラバーマットは全部で18枚あり、それぞれの正しい設置場所がわかるか不安だったが、取り付けてみれば特に迷うことはなかった。ドアポケットのような室内の左右に設けられている物入れは、左右で形状に若干の違いがあるが、それもきちんとラバーマットに反映されていて感心した。このラバーマットの効用としては、置いたものがカタカタいわなくなるのかもしれないが、筆者はどちらかといえば差し色的な効果を狙って赤い縁取りがあるものにしておいた。


  • ドアエッジガード(2024年9月)
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マグネットドアエッジガード 運転席ドア 助手席ドア
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助手席ドア内側 寒冷地仕様のガード(右後) 寒冷地仕様のガード(左後)
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特製両面テープ貼り付け前 両面テープ/シリコン粘着シート 両面テープで貼り付け
 

実施日: 2024/9/1
総走行距離: 118km

  • SEIWA マグネットドアエッジガード K430 【\1,120】

乗降時に前席ヒンジドアの角を縁石などにぶつけた時の備えとして、ドアエッジガードを取り付けた。この製品はシリコン素材で作られており、マグネットが内蔵されているので取り付けはドアに吸着させるだけととても簡単である。角の角度もドアに合わせて変えられるので、シエンタの前席ドアに違和感なくフィットしている。しかしモノにしては結構いい値段なので、走行中に風や振動で外れて失われてしまわないよう祈りたい。寒冷地仕様を選ぶと後席スライドドアには似たようなガードがついてくるが、これはタイヤが跳ね上げる石混じりの雪や氷からドアを保護するためのものらしい。

<2024年9月7日追記>
総走行距離: 190km

  • シリコーンゴム接着用両面接着シート 【\361】
このドアエッジガードは磁石でドアに吸着しているが、洗車時に洗車スポンジやりマイクロファイバータオルがあたると、簡単に位置がずれてしまうことがわかった。ドアエッジガードとドアパネルの間に砂を噛み込んでいる状態でドアエッジガードが横にずれるとドアパネルをキズつけるおそれがある。そこでドアエッジガードを両面テープでドアパネルに貼り付けて固定してしまうことにした。ところが手持ちの両面テープをドアエッジガードの裏面に貼り付けてみたところ、まったくくっつかないことがわかった。これはこのドアエッジガードがシリコンゴムでできているためである。

アクリル系粘着剤を使った一般的な両面テープはシリコン素材にくっつかない。シリコン素材にくっつくのはシリコン系粘着剤で、それを使った両面テープが必要になる。ところがシリコン系粘着剤を使った両面テープは高価な上に薄い物しか見つからなかった。ドアエッジガードをドアパネルに隙間なく貼り付けるためには、ある程度の厚みを持つクッション性のある両面テープを使いたい。そこで片面にシリコン系粘着剤、もう片面にアクリル系粘着剤を塗布した薄い(0.085mm)シートを入手し、手持ちの両面テープと組み合わせてみることにした。具体的には、このシートのアクリル系粘着剤側に手持ちの両面テープを貼って一体化し、それをドアエッジガードの形に切り抜き、シリコン系粘着剤側をドアエッジガードの裏面に貼る。その後ドアエッジガードをドアパネルに貼り付ける。

この試みはうまくいったようで、今のところドアエッジガードはしっかりドアパネルに貼り付き、少々力を加えたくらいではずれるような気配はない。


  • サングラスホルダー(2024年8月)
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サングラスホルダー(表) サングラスホルダー(裏) サングラスホルダー(横から)
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ラバーコートマグネット ラバーコートマグネット取付 サングラスホルダー(横から)
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サングラス保持試験 昼間用サングラス 夜間用サングラス
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サングラスホルダー取付 サングラス保持状態
 

実施日: 2024/8/29
総走行距離: 118km

  • ノーブランド サンバイザー サングラスホルダー(チケットホルダーなし)【\704】
  • ノーブランド サンバイザー サングラスホルダー(チケットホルダーあり)【\834】
  • ラバーコートマグネット【\1,260】

筆者は昼間にクルマを運転するときには偏光サングラスをかけることにしている。偏光レンズはフロントガラスの反射光を抑えてくれるので広い視界が確保できる。また他のクルマのフロントガラスの反射光も抑えてその運転者の顔が見えるので、次の行動を予測するヒントとなる。例えば路地から出てきそうなクルマの運転者がこちらを見ていなければ、あらかじめアクセルを緩め予期しない飛び出しに備えることができる。

筆者の偏光サングラスには、今では入手が困難なハイドロタックを装着している。これは「貼る老眼鏡」と謳われる、メガネのレンズの内側に貼り付けることができる樹脂製のレンズである。筆者は既に老眼がかなり進んでいて、裸眼ではメーターパネルの情報やディスプレイアダプターに表示される地図がほぼ判読できない。従って運転中はハイドロタックを貼り付けた眼鏡をかける必要がある。ちなみに夜間は偏光でないイエローレンズのサングラスにハイドロタックを貼り付けて使っている。

余談だが、ハイドロタックが数年前に入手困難になってから、いくつかの中華製の模倣品を買って試してみたものの、精度が低く使い始めて10分もすれば目が痛くなって使い続けられないものばかりだった。人間が視覚から得る情報は、聴覚、嗅覚、触覚、味覚を遥かに凌駕し、全体の83%程だそうである。アイウェアにはカネを掛けた方がいい。

サングラスの収納場所として、前車エクリプスクロスではセンターコンソールボックスにサングラス専用のトレイがあったのでそこに置いていた。シエンタにはそもそもセンターコンソールボックスがないし、サングラス専用トレイのようなものも設定されていないので、サングラスをどこに収納するかを考える必要があった。最初に思いつく収納場所は、ダッシュボード上にある「運転席アッパーボックス」だろう。そこならドライバーの手が届くし、容量的にもサングラス2本なら十分余裕がある。しかしフタ付きのボックスとはいえ、ダッシュボード奥にあるので日光が当たり、夏場は内部がかなり高い温度になる可能性がある。

そこで今回はサンバイザーに取り付けるタイプのサングラスホルダーを試してみることにして、AliExpressでトヨタマークが描かれた黒いサングラスホルダーを2個調達した。届いたサングラスホルダーはどちらも磁石でフラップを閉じてサングラスを保持するタイプのものである。ところがこのサングラスホルダーには致命的な問題があることがわかった。それは筆者が長年愛用しているサングラスがSWANSのLION SIN COMPACT(廃版品)で、これはいわゆるスポーツサングラスなのでツルが太くかつ湾曲していて、調達したサングラスホルダーでは保持できないのである。

中華製といえどもせっかく調達したサングラスホルダーを廃棄するのはもったいない。そこでどうやれば使えるか考えてみることにした。このサングラスホルダーはサングラスのツルを保持する部分(本体とフラップに挟まれた部分)にほぼ隙間がない。これではツルが細くてまっすぐなサングラスしか保持できない。逆に言えばツルを保持する部分、つまり本体とフラップに挟まれた部分に適当な空間を作ってやれば、スポーツサングラスが保持できる可能性がある。本体とフラップとは磁石でくっついてサングラスのツルを保持するので、間に適当な大きさの磁石を挟めばツルを保持するしくみは変わらない。

そこでラバーコートマグネットという、ゴムで磁石をコーティングした円柱形のマグネットを調達し、本体とフラップの間に挟んでみたところ、うまい具合にスポーツサングラスのツルを保持できる空間を作ることができた。ただし、サングラスを取り外すためフラップを開くと、ラバーコートマグネットが本体側に残ったり、あるいはフラップ側に付いてきたりして安定しない。筆者的にはフラップ側に付いてきた方が良いと思えたので、ラバーコートマグネットの本体側にくっつく面にフェルトを貼り、くっついたときの本体側との距離を少し離してみたところ、コンスタントにフラップ側に付いてくるようになった。

ラバーコートマグネットの調達にはサングラスホルダー2個の価格に近い金額がかかってしまったが、ともあれサングラスホルダーが使えるようになってよかった。筆者はこれまでこのようなタイプのサングラスホルダーを自車に取り付けたことがなかったので、実際に使えるのかどうか楽しみである。ところで、このサングラスホルダーの表面に描かれているトヨタマークがちゃんとトヨタからライセンスを受けているのかどうか、少し気になる。


  • AAWireless(2024年8月)
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左:充電ポート/右:通信ポート USB電源補助ケーブル/AAWireless USBカーチャージャー
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ケーブル接続状態 ケーブル接続状態 ワイヤレスでAndroid Auto
 

実施日: 2024/8/28
総走行距離: 118km

  • AAWireless【既存】
  • アイ・オー・データ機器 USB電源補助ケーブル UPAC-UT07M【\922】
  • AUKEY USBカーチャージャー【既存】

筆者のシエンタに搭載されているトヨタ純正10.5インチディスプレイオーディオPlus(以下DA)はApple CarPlay とAndroid Autoをサポートしている。Apple CarPlayを使う場合は、iPhoneとDAの通信ポートをUSBケーブルで有線接続するか、あるいはUSBケーブルを使わずに無線接続するかを選択できる。一方Android Autoでは無線接続はサポートされず、AndroidスマホとDAの通信ポートをUSBケーブルで有線接続するしかない。これは前車エクリプスクロスでも同じだったが、筆者はAAWirelessというドングルを使ってAndroidスマホとAAWireless間を無線(Wi-Fi Direct)で接続することにより、AndroidスマホにUSBケーブルを挿すことなくAndroid Autoを運用していた。

そこでAAWirelessをシエンタに移設してエクリプスクロスと同じ運用を行おうとしたところ、DAのディスプレイに「Android Autoと接続できませんでした」と表示されAndroid Autoが起動しなかった。もしやと思いAAWirelessのファームウェアバージョンを調べてみるとかなり古いものが入っていた。これがうまく起動しない原因かもしれない。そこで最新のファームウェアをAndroidスマホにダウンロードした上でAAWirelessにインストールした。再びAAWirelessをシエンタに取り付けてAndroid Autoの起動を試みたがやはりうまくいかない。

こういうときはGoogle先生に聞いてみるのが手っ取り早い。そこでトヨタ純正DAでAAWirelessを使ってAndroid Autoが動作しない事例がないかネット検索してみたところ、それはすぐに見つかった。そこには問題の原因がAndroid Auto起動中にトヨタ純正DAが通信ポートの電力供給を一時的に止めてしまうことにあると書かれていた。つまりアクセサリー電源がONになるとDAの通信ポートに電力供給が開始されAAWirelessが初期化を開始するが、その途中でDAが電力供給を一時的に止めてしまうのでAAWirelessがリセットされてしまいうまく動かないのだろう。

問題の解決方法として「USB電源補助ケーブル」を利用する案が示されていた。USB電源補助ケーブルとは、例えばパソコンにUSBバスパワー接続したポータブルDVDドライブが、接続したUSBポートから供給される電力では足りなくてうまく動かないときに、別のUSBポートから追加の電力供給を受けるためのY字状のケーブルである。Android Autoが起動しない原因が通信ポートからAAWirelessへの電力供給が一時的に断たれるためならば、このY字ケーブルの片方を電力供給が断たれないUSBポートに接続すればAAWirelessへの電力供給は継続しAAWirelessはリセットされない。

そこでアイ・オー・データ機器のUSB電源補助ケーブルUPAC-UT07Mを調達して示された解決策を実行してみることにした。UPAC-UT07MのUSB-AメスコネクターにAAWirelessを接続し、USB-Aオスコネクター(ケーブルが短い方)をDAの通信ポート(USB-Aメス)に接続する。もう一方のUSB-Aオスコネクター(ケーブルが長い方)をシガーソケットに取り付けたUSBカーチャージャー(USB-Aメス)に接続する。USBカーチャージャーはアクセサリー電源がONの間は常時5Vを出力し続けるので、AAWirelessへ電力を供給し続けることができる。

結果はAAWirelessを使ってAndroid Autoが無事起動し問題はあっさり解決した。試しにUSB-Aオスコネクター(ケーブルが長い方)をUSBカーチャージャーから取り外し、USB-A/USB-C変換アダプターを介してDAの通信ポートの左横にある充電ポートに接続してみたところ、残念ながら問題解決前と同じ状況となりAndroid Autoは起動しなかった。つまりこの充電ポートの電力供給もAndroid Auto起動中に一時的に停止されていると考えられる。

AAWirelessがシエンタで使えるようになったのはよかった。ただUSB電源補助ケーブルがセンター下ボックス周りを這っているのは少々見苦しい。またシガーソケットに取り付けたUSBカーチャージャーに挿し込んだUSB-Aコネクターが出っ張っているので、前席と後席でウォークスルーする際に、足で蹴って破損させてしまう懸念がある。シガーソケットがUSBカーチャージャーに占有されてしまうのも気持ちの良いものではない。これらの問題はセンター下ボックス内部にUSBカーチャージャーを設置してDAの通信ポートの裏側から5V電源を供給すれば解決するだろう。


  • シートカバー(2024年8月)
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シートカバー外箱 前席 前席
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前席背面 後席 後席背面
 

実施日: 2024/8/26
総走行距離: 118km

前車エクリプスクロスでも装着していたクラッツィオのシートカバーを取り付けた。シートカバーの色は内装色のフロマージュに近いアイボリーにしてみたところ、車内がかなり明るい雰囲気になった。炎天下の中、取り付けには都合3時間ほどかかったが、シートカバーのフィッティングはエクリプスクロスで経験したとおりとてもよくできていた。作業中シートカバーに縫い付けてある面ファスナーをひとつ引きちぎってしまう失敗があったが、見えない部分なので忘れることにした。シートカバーを取り付けると、その素材に厚みがあるせいか、シートをリクライニングさせるときの動作が若干重くなる。


  • ボディーコーティング(2024年8月)
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シラザン50施工セット シラザン50施工直後 シラザン50施工直後
 

実施日: 2024/8/25
総走行距離: 118km

  • ゼウスクリア シラザン50 ガラスコーティング(NGC-QA50T)【\14,240】

シエンタの商談時、営業担当者が勧めるディーラーオプションのボディーコーティングを断り、一般人がDIYで作業してもかなりのツヤと撥水効果が期待できるというシラザン50を初めて施工してみることにした。メーカーの販売サイトで薬剤、スプレーボトル、マイクロファイバークロスなど施工に必要なものがセット販売されているものに、イオンデポジットクリーナーと脱脂剤をオプションとして追加して購入した。届いた製品には多様な薬剤が含まれていて、それらを取り扱い説明書に記載されている順番で施工する必要がある。筆者はまず常用している台所用中性洗剤(チャーミーグリーン)を使った洗車から始めた。

ボディーを拭き上げた後、オプションのイオンデポジットクリーナーでボティーに付着したイオンデポジットを除去する。新車なのでイオンデポジットは全く付着していなかったものの、シラザン50施工の全体像を把握するために敢えてこの作業を行った。スプレーボトルに入れた薬剤をマイクロファイバータオルに取りボディーを軽くこする。作業説明書にはマイクロファイバータオルは水で濡らし絞ってから使うと書かれていたが、既に痴呆が始まっている筆者はそれを失念し、乾いたマイクロファイバータオルで作業してしまった。だが幸運にもイオンデポジットクリーナーが未塗装樹脂部分には使用できないと書かれていることだけは失念しなかった。

次に施工セットに含まれているガラスコーティング専用シャンプーによる洗車を行う。ボティー全体に高圧洗浄機(ケルヒャー)で水をかけ、シャンプーを水道水で20倍に薄めてボディーを洗う。このシャンプーには脱脂成分が含まれていて、先に作業したイオンデポジットクリーナーの油分を落とし、シラザン50によるガラス被膜がボディーに定着しやすい環境を整える。作業説明書にはシラザン50施工前には洗車によるボディーの水分を完全に乾かす必要があると書かれていたので、普段の洗車より入念に拭き上げを行い、さらにエアーコンプレッサーの圧縮空気をドアミラー、ドアノブ、給油口などに吹き付け水分を飛ばした。

次にオプションの脱脂剤をマイクロファイバータオルに取り、シラザン50を施工する部分の脱脂を行う。脱脂はボディーの塗装部分、ガラス面、未塗装樹脂面、樹脂ヘッドライト・テールライト等、ゴムパーツを除きほぼボディー全体に行った。脱脂が終われば次は施工セットに含まれているシラザン50の施工である。シラザン50の薬剤はA液とB液、および硬化促進剤に分かれていて、それらすべてをスプレーボトルに入れ混ぜてから使う。使い方は混ぜた薬剤を直接ボディーにスプレーするか、あるいはマイクロファイバータオルに取り、脱脂剤で脱脂した部分に塗り込んで拭き上げる。ボディーカラーはホワイトなのでムラはほとんど目立たなかったが、黒の未塗装樹脂部分はところどころムラになってしまった。

混ぜ合わせたシラザン50の薬剤は保存が効かず、6時間以内に使い切る必要があると書かれている。シラザン50の薬剤は、コーティングを予定していた部分すべてに一回施工してもまだ半分以上残っていたが、6時間以内に使い切る必要があるのであればと、再度同じ部分に施工することにした。結局コーティングを予定していた部分すべてに3回施工し、まだ少し余っていた薬剤をアルミホイールに施工した。この施工作業の中盤以降はスプレーボトルから薬剤が徐々に出にくくなってきた。混ぜ合わせたシラザン50がスプレーノズル内で硬化を始めてしまったのかどうかは確認できなかったが、作業当日は最高気温が36℃を超えていたので、それが何らかの影響を与えたのかもしれない。

次は最後となるトップコートの施工だが、ここまで午前10時ごろに作業を開始して休憩や食事をしながらシラザン50の施工を終えたのが午後3時前だった。猛暑日のせいもあり筆者の体力は既に限界に達していたので、残念ながらトップコートの施工は後日行うことにした。シラザン50の施工後に続けてトップコートの施工を行わなければ、トップコートの定着に何らかの影響を与える懸念はあったが、作業員が動けないなら仕方がない。シエンタをガレージに仕舞いクーラーの効いた部屋でビールを飲むと、しばらく忘れていた肉体労働後のプチ充実感を味わうことができた。

ところがシラザン50の施工翌日から天気がぐずつき気味で、結局トップコートの施工は6日後になってしまった。まずホコリを洗い流すために台所用中性洗剤(チャーミーグリーン)を使って洗車を行った。既にシラザン50が施工してあるため、高圧洗浄機でボディーにかけた水は、丸くなって滝のように流れ落ちる。これがいわゆる「シラザンフォール」(シラザンの滝)である。洗車後ボディーを拭き上げ、トップコートを施工する。トップコートの薬剤は一液性で混ぜ合わせる必要はない。スプレーボトルに入れた薬剤をボディーに吹き、マイクロファイバータオルで拭き上げる。トップコートはガラス面には施工できないと書かれているので、ガラス面に薬剤が付着しないよう気を付けて作業を行った。シラザン50の上にトップコートを施工するとさらにツヤが増したように思えた。

シラザン50のフルコース施工は、これまでのクルマに使ってきたコーティング剤であるプレストコートに比べると、かなりの労力が必要になる印象がある。プレストコートは洗車時にボディーが濡れたままスプレーして拭き上げるだけなので、労力は洗車と変わらない。プレストコート100(\7,800)は1本で20回程度施工でき、2回の洗車につき1回使えばツヤと撥水を十分にキープできる。つまり筆者の洗車頻度(2回/月)では20ヶ月程度使える計算になる。今回購入したシラザン50施工セットはプレストコート100のおよそ2本分の価格である。価格的に考えると、シラザン50には40ヶ月程度はツヤと撥水をキープしてもらう必要があるだろう。


  • 補機バッテリー保守デバイス(2024年8月)
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補機バッテリー保守デバイス BT2000アプリ現在状態 BT2000アプリ状態履歴
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BT2000アプリCCA BT2000アプリCCAグラフ BT2000アプリ電圧グラフ
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BT2000アプリSoCグラフ BT2000アプリ温度グラフ 充電用ケーブル配線中
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充電用ケーブル配線中 充電用ケーブル配線中 Optimate6で充電中
 

実施日: 2024/8/22
総走行距離: 87km

  • Quicklynks BT2000 バッテリーテスター【\3,101】
  • 鉛バッテリー寿命延命器のび~太【既存】
  • Optimate6充電用配線【新設】

みんカラを徘徊していると、BT2000バッテリーテスター(以下BT2000)という製品があることを知った。これは補機バッテリー(以下バッテリー)の+-端子に取り付けてバッテリー状態を取得するデバイスである。取得可能なバッテリー状態は電圧、温度(実際にはこのデバイスの温度)、CCA、内部抵抗値である。BT2000にはBluetooth(4.0)が内蔵されていて、専用アプリをインストールしたスマホと接続すれば、取得されたそれらの情報を見ることができる。

筆者はバッテリーを良好な状態に保つことにはかなり神経質な人間だと自認しているので、バッテリー状態を可視化できるこのようなデバイスがあるのなら導入を躊躇う理由はない。すぐにAliExpressで送料込み3,101円を支払いこのデバイスを購入してシエンタに取り付ることにした。

当初BT2000をバッテリー端子に取り付けたとき、念のため+側に10Aヒューズを入れたのだが、その状態ではヒューズがかなりの抵抗となったらしく、BT2000が示すCCAと内部抵抗値が新品バッテリーとしてはありえないような値を示した。そこでヒューズを外してバッテリー端子に直接接続したところ妥当な値を示した。

BT2000はバッテリー電圧と温度を常にモニターしていて、専用アプリをインストールしたスマホでそれらの変化をリアルタイムで見ることができる。また電圧と温度の情報は約2分おきにBT2000内部の揮発性メモリーに記録される。記録された情報は一括してスマホに転送することができ、それらの推移をグラフ形式(Battery Voltage/Temperature)で表示できる。スマホに転送された情報はBT2000のメモリーから消去される。

CCAと内部抵抗値はバッテリーが充電中でなければ、ユーザーが任意のタイミングでスマホのアプリを操作して取得することができる。CCAもグラフ形式(CCA)で推移を表示できるが、グラフの横軸は日単位であり、他のグラフのように時間単位ではない。CCAと内部抵抗値は定期的なインターバルで自動的に取得されていないように思われる。

スマホ上に表示できる他の情報としてはクランキングシステムとチャージングシステムというものがある。

クランキングシステムとは、おそらく純エンジン車(ICE)のエンジン始動時にスターターが消費する大電力でバッテリー電圧が短時間に大きく低下した際の何らかの指標を示すものだろう。筆者のシエンタ ハイブリッドにはガソリンエンジンが搭載されているものの、エンジンを始動するためのモーターは補機バッテリーではなく約200Vの走行用バッテリーの電力で駆動される。実際BT2000を取り付けて数日経っても何の情報も表示されなかったので、クランキングシステムは筆者のシエンタでは意味のない可能性がある。

チャージングシステムはユーザーが任意のタイミングでスマホのアプリを操作して取得するもののようである。情報を取得しようとすると、スマホ上に「すべてのデバイスをOFFにしてエンジンを2500-3000回転に保ってテストボタンを押せ」と指示が出る。このことから、これはオルターネーターの発電能力を調べるためのものと思われる。昔のクルマはエンジンが回っていればオルターネーターが常に発電してクルマに必要な電力を供給しつつバッテリーを充電していたが、今のクルマは純エンジン車でさえ燃費向上のためオルターネーターによる発電は制御されている。ましてや筆者のシエンタ ハイブリッドにはオルターネーターは装備されておらず、バッテリーはクルマの充電制御プログラムに従い任意のタイミングで走行用バッテリーからDC-DCコンバーターを介して充電される。従ってこのチャージングシステムも筆者のシエンタでは意味のない可能性がある。

他にスマホ上に表示できる情報としてはSoH(State of Health、健康状態)とSoC(State of Charge、充電状態)があり、双方ともパーセンテージで表示される。これらの情報は取得されたCCA値と電圧値から計算されていると思われる。

SoHはBT2000が取得したバッテリーのCCA値が、ユーザーがアプリ内で設定したバッテリー固有のCCA値と同じか上回れば100%、逆に下回ればCCA値に応じて100%から低下していくように思われる。これは取得したCCA値を固有CCA値で除算すれば求められる。

SoCはバッテリーが充電中でないときにBT2000が取得した電圧が、ある一定の満充電電圧値と等しいか上回れば100%、逆にある一定の放電終止電圧値と等しいか下回れば0%という状態になるように思われる。仮に満充電電圧値を12.70V、放電終止電圧値を10.50Vとすると、下に示すような式で求められる。

【例】

  • (取得した電圧値-放電終止電圧値[固定値])/(満充電電圧値[固定値]-放電終止電圧値[固定値])
  • (12.70V-10.50V)/(12.70V-10.50V)=1.00 (100%)
  • (11.60V-10.50V)/(12.70V-10.50V)=0.50 (50%)
  • (10.50V-10.50V)/(12.70V-10.50V)=0.00 (0%)

ハイブリッドシステムを停止するとバッテリーが充電されなくなるので、バッテリー電圧は暗電流や自然放電により徐々に下がっていく。筆者のシエンタで確認してみると、充電30分後の電圧が12.74Vであったものが約24時間放置後には12.59V前後にまで下がっていた。このときのSoCは、当初100%だったものが93%前後にまで下がった。前述のとおりバッテリー電圧は約2分のインターバルで記録されているので、取得されたそれらの値から計算されたSoCもグラフ形式(Battery Power)で過去からの推移を表示できる。

BT2000の消費電力は公称1.5mA、実測では4mA程度であるらしい。スマホと通信中はそれ以上の電力を消費している可能性はあるものの、駐車時の暗電流としては特に問題にはならない程度といえる。筆者にとってBT2000はたったの\3,000程でバッテリー状態を継続的に可視化できるという点で画期的なデバイスであるといえる。

バッテリーをできるだけ長く使うために、前々々車(VOLVO V50)、前々車(デリカD:5)、前車(エクリプスクロス)から脈々と受け継がれてきた鉛バッテリー延命器「のび~太」をバッテリーの+-端子に取り付けた。またガレージの左側壁面に取り付けたOptimate6充電器でバッテリーを充電するため、SAEコネクターの付いた充電ケーブルをラゲッジルーム床下のバッテリーコンパートメントから助手席の足元まで配線した。ガレージにクルマを停めたあと、助手席のウインドウを開けてOptimate6充電器のケーブルを車内に引き込み、今回配線したケーブルとSEAコネクターで接続すればバッテリーが充電され自動的に満充電状態にメンテナンスされる。充電中は助手席のウィンドウを少し開けたままだが、トヨタの「うっかり通知」機能が「パワーウィンドウが開いています」とスマホに通知を送ってくれる。


  • スマホホルダー(2024年8月)
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スマホホルダー スマホホルダー固定部分 スマホ取り付け
 

実施日: 2024/8/18
総走行距離: 6km

  • VANMASS スマホホルダー CTVMGZ18【既存】

エクリプスクロスで使っていたスマホホルダーを移設した。このスマホホルダーは2021年11月に購入したもので、ここまで2年9ヶ月の使用期間となる。このスマホホルダーはエアコン吹き出し口に設置するタイプだが、シエンタにも問題なく取り付け可能だった。蛇足ながらAndroid Auto上のAmazon Music UIは少し精進したようで、ユーザーが作成したプレイリストを指定してプレイできるようになった。


  • ステアリングカバー(2024年8月)
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ステアリングカバー 本革部分のテカリ 刺繍部分の汚れ
 

実施日: 2024/8/18
総走行距離: 6km

  • ハセプロ マジカルハンドルジャケットTHE本革 Sサイズ 【既存】

エクリプスクロスで使っていたステアリングカバーを移設した。このステアリングカバーは2019年9月に購入したもので、5年近く使い続けている。本革部分はかなりテカってきているし、白い糸を使った刺繍部分はうっすら汚れている。しかしまだ縫製がほつれている部分はなく捨てるのはもったいないので、車両純正の本革ステアリング保護のため当面使うことにした。


  • キーケース(2024年8月)
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シリコン製電子キーケース シリコン製電子キーケース 電磁波シールド巾着袋
 

実施日: 2024/8/18
総走行距離: 6km

  • Yahooフリマ シリコン製キーケース【\880】

エクリプスクロスでは電子キーをケースに入れるなどの保護対策をとらなかったので、クルマを手放すときには電子キーが少しテカっていた。そこで今回は新しいうちに電子キーをケースに入れて保護することにした。Yahooフリマで入手したのは黒いシリコン製のケースで、価格は2個で送料込み880円とかなり安価だった。電子キーをこのケースに入れても、微弱電波による車両との通信に悪影響はないようである。

Yahooフリマを覗いているとイイ感じにおしゃれな皮革製のキーケースがあったが、画像を注意深く見てみると、電子キーに内蔵されているインジケータLEDの点灯が確認できる穴が開いていなかった。このシリコン製のキーケース製品にはきちんとLEDの点灯が確認できる穴が開いている。黒のシリコン製なのでホコリが着きやすく目立ちやすいのが難点ではあるものの、機能的には何の問題もない。

シエンタの電子キーは、施錠ボタンを押しながら解錠ボタンを2回押すと、インジケータLEDが4回光り節電モードに設定される。この状態では電波が出ないので電池が消耗せず、リレーアタックも防ぐことができる。しかし念のため、電子キーを家の中で保管するときには、エクリプスクロスでも使っていた電磁波シールド巾着袋に電子キーを入れて電波を遮断しておくことにした。


  • フロアマット(2024年8月)
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運転席フロアマット 助手席フロアマット ウォークスルーフロアマット
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後席フロアマット 後席フロアマット ラゲッジルームフロアマット
 

実施日: 2024/8/18
総走行距離: 6km

  • Hot Field フロアマット カジュアルチェック 【\18,810】

フロアマットはディーラーオプションではなく、Hot Field社の社外品を購入した。製品はシエンタハイブリッド5人乗り専用設計の前席+後席+ラゲッジルーム用フロアマットで、内装色のフロマージュに近いチェックベージュを選択した。淡い色なので車内が明るくなった半面、汚れは目立つかもしれない。運転席用フロアマットは、車両側に装備されているズレ防止フックに留められるリングが付いていて純正品のようである。フットレスト用の小さなマットも付属していて、裏側の面ファスナーでフロアカーペットに取り付けるだけだが、今のところズレてくる兆候はない。左右前席間とウォークスルー通路用の小さなマットも付属している。

後席用フロアマットには2種類あり、スカッフプレート(後席左右入口床面の樹脂パーツ)を覆う部分がフロアマットと一体か別体かを選択できる。筆者は一体式を選択した。スカッフプレートを覆うフロアマットの固定は、製品に付属している粘着テープ付き面ファスナーを車両のスカッフプレートに貼り付け、そこに既にフロアマット裏に取り付けられている面ファスナーをくっつける。筆者が選択したスカッフプレート一体形状のフロアマットの場合、特に面ファスナーで固定しなくともズレてくることはない。ラゲッジルームに敷いたフロアマットも含めてフロア全部が同じ色柄となり、統一感のようなものが出た。

筆者はエクリプスクロスでも同社のラゲッジルーム用フロアマットを買ったが、購入から6年余り使っても色褪せがなく痛みも少なくて気に入っていた。Hot Fieldの販売サイトにユーザー登録し製品をリピート購入する場合、10%の割引があり、今回は少しお得に入手できたのも良かった。


  • トヨタシエンタ納車(2024年8月)
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トヨタシエンタ トヨタシエンタ トヨタシエンタ
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ドライバー視点 トヨタ純正ナビ画面 Android Autoナビ画面
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ドラレコリアカメラ ドラレコカメラ映像(前方) ドラレコカメラ映像(後方)
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クリーンシーリングライト ラゲッジルーム ラゲッジアンダートレイ(奥)
 

納車日: 2024/8/18
総走行距離: 6km

  • トヨタシエンタ ハイブリッドZ 5人乗り E-Four【\3,194,600】
  • プラチナホワイトパールマイカ有料色【\33,000】
  • アルミホイール【\55,000】
  • AC100Vアクセサリーコンセント【\45,100】
  • ドライブレコーダー(前後方)+ ETC2.0ユニット【\31,900】
  • 寒冷地仕様【\20,900】
  • LEDフォグランプ+リヤフォグランプ【\86,900】
  • 前後ナンバープレートフレーム【\3,080】
  • クリーンシーリングライト【\40,700】
  • カーケアパック【\138,600】

今年5月末、三菱エクリプスクロスの6年目の定期点検に訪れた三菱のディーラーで営業担当者と話していると、1500cc以下のガソリン車の買い取り価格が爆上がり中という情報を得た。その営業担当者曰く、ロシアに対する中古車の輸出規制強化で、日本からは1500cc以下のガソリン車しかロシアに輸出できなくなったことが爆上がりの理由のひとつだという。特にリクエストはしなかったのだが、営業担当者から筆者のエクリプスクロスの下取り価格が示され、180万円で引き取るという。筆者の感覚では、新車時の本体価格が約300万(オプション別)のクルマを6年乗ったにしてはかなり条件が良いと思えた。エクリプスクロスにいつまで乗るかは特に決めていなかったものの、下取り条件の良いうちに乗り換えるのもアリかと思えた。

筆者はエクリプスクロスの前には三菱デリカD:5に乗っていた。デリカD:5で特に印象深かったのはスライドドアの利便性である。リアシートにイヌや高齢者を乗せたり荷物を載せたりするときに、ドア開口部が広く、隣のクルマにドアパンチを浴びせる可能性が低いスライドドアはとても使い勝手が良かった。ドアが広く開くスライドドアのクルマでは、イヌは地面から一旦後席のフロアに上がりそれからシートに上がるので負担が少ない。これがヒンジドアだと、イヌは地面から直接シートに飛び乗ろうとすることが多いが、その場合かなりのジャンプ力が要求される。デリカD:5からエクリプスクロスに乗り換えた当時、飼っていたイヌは既に老犬の域に達していたので、エクリプスクロスの後席に乗せるには人の介助が必要だった。今飼っているイヌは5歳半だが、大型犬なのでもう数年もすれば足腰が弱ってくるだろう。

介護老人福祉施設に入所している義母も最近足腰が弱り、大学病院への送迎や外食にクルマで連れ出すとき、ヒンジドアでフロアの高いエクリプスクロスの乗り降りに難儀している。そのような状況もあり、この際スライドドアが装備されているミニバンに乗り換えることに決めた。

現行の三菱車のラインアップでスライドドアを装備するのは、軽自動車を除けばデリカD:5デリカD:2である。夫婦二人とイヌ一匹だとデリカD:5ほどのサイズは必要ない。デリカD:2のサイズ感と価格は魅力的なのだが、スズキソリオのOEMということでイマイチ食指が動かない。そこで三菱には悪いが、他社のスライドドア装備モデルを検討してみることにした。サイズ感的にピッタリ嵌るのは、昨今流行りの5ナンバーサイズコンパクトミニバンで、具体的にはホンダフリードトヨタシエンタがそれにあたる。フリードは新型が来る6月28日に発売予定で、現行モデルは受注を停止しているという状況だった。一方現行シエンタは2022年8月にデビューし、今年5月末時点で初のマイナーチェンジ直後という状況である。

フリードはかなりの人気車らしくよく見かける。なので新型が発売されれば注文が殺到して納車までにかなりの期間待たされることは想像に難くない。調べてみると既に先行予約販売が開始されているようである。実車も見ないで注文する人がいる中、実車を見ないで注文することなどありえない筆者としては、発売開始以降の商談・契約となるとかなりの出遅れ感は否めない。もし納車までに1年も待つことになれば、エクリプスクロスの車検が切れてしまうことも考えられる。さらに筆者はこれまでホンダの四輪車を買ったことがなくディーラーとの付き合いもない。一方トヨタ車はこれまで新車2台を購入したことがあるものの、そのディーラーの所在地は筆者が以前住んでいた東京都多摩市で、しかも30年近くも付き合いがない。

ところで、筆者自宅の隣に住む品のいい老夫婦は、1998年に引っ越して来てからずっとトヨタ車を乗り継いでいる。そのご主人にたまたま家の前で会ったとき、どこのトヨタディーラーでクルマを購入しているのか聞いてみたところ、自宅から一番近い甲州街道沿いのトヨタモビリティ東京であるという。そこならイヌの散歩でいつも通る場所で、自宅から徒歩で10分ほどの距離である。クルマの買い替えを考えているので担当営業者の名前を教えてくれないかとお願いしてみたところ、快く教えてくれた上に自分の名前を出していいとまで言ってくれた。トヨタのWebサイトで確認すると、シエンタの納車待ちは2~3ヶ月となっていて、これは十中八九フリードより短い。そこでシエンタに狙いを定め、その営業担当者に電話で連絡を取りエクリプスクロスに乗ってディーラーに出向いた。これが6月1日である。

ディーラーに着いたらまずは試乗となった。用意された試乗車は、スカーレットメタリック(赤)のハイブリッドZ  7人乗り 2WDだった。運転席に座ってみた第一印象としては、エクリプスクロスに比べて前方視界が広々としていることと、5ナンバーサイズ故に助手席側サイドウィンドウが近い感じがした。トヨタ車特有のエレクトロシフトマチックをD(ドライブ)に入れて走り出す。これまでハイブリッド車を運転したことは一度もなかったものの、長年の飲酒で感性が衰えてしまった筆者には特に違和感のようなものは感じられなかった。停止状態からの発進はモーターのみで駆動されるが、普通に加速しているとすぐにエンジンがかかり、アクセルを強く踏むとエクリプスクロスより大きなエンジン音が聞こえた。乗り心地は軽量な15インチタイヤのせいかバネ下が軽い感じで、ボディーの高剛性感も相まって路面の段差で不快な突き上げを感じることはエクリプスクロスより少なかった。

筆者が購入候補としてあらかじめ営業担当者に伝えていたのは4WDだったが、試乗車は用意できなかったとのことだった。同じ車種で2WDと4WDがある場合、首都圏在住者の多くは2WDを選ぶだろう。筆者の場合、ある集まりで年に1~2回、冬場の山岳地帯を走ることがあるため4WDが必要である。筆者の経験では、2WDではスタッドレスタイヤを履いていても、雪道の急な登り坂の途中で停止すると、再発進時にタイヤがスリップして前へ進めなくなることがある。シエンタの4WDはモーターで後輪を駆動するE-Fourで、モーターの出力がかなり小さい(2.2kW/44N・m)上に、発進時と70km/h以下で前輪がスリップしたときのみ後輪を駆動するナンチャッテ4WDである。しかし筆者的には雪道の急な登り坂を無難に走ることさえできればよいので問題はない。

試乗が終わりディーラーの店内で商談に入った。購入候補の仕様(タイプ・色・オプション等)はトヨタのWeb見積もりサイト上に保存してきたので、その画面をスマホで営業担当者に見せてオンライン端末に入力してもらう。営業担当者に聞かれたことは、ボディーコーティングとフロアマット、それにカーケアパックの有無だった。ボディーコーティングは(無駄に高価いので)理由を言わずに断り、フロアマットはサードパーティー製のものを購入する旨を伝えて断り、カーケアパックはこれまでもそうしてきたように、ディーラーとの良好な関係を"メンテナンス"するため購入することにした。しかしこれが三菱の2倍以上の値段であることは後で知った。この時点で納期は8月中旬ごろであることが示された。続いて価格交渉に入った。初めに営業担当者が希望する値引き額を聞いてきたので即座に20万円と答えるとその額がそのままオンライン端末に入力された。

さてここからが本当の商談である。まず営業担当者がトヨタではエクリプスクロスの下取り額は145万円しかつかないと提示してきた。これは下取り価格を相場よりできるだけ下げて自社の儲けを増やすための、カーディーラー営業マンの常套手段である。筆者は既にインターネットでエクリプスクロス買い取り価格の相場は調べてあるし、営業担当者には三菱ディーラーが180万円で下取ることを既に伝えておいたので、ここまで露骨に下取り価格を下げてくることには愕然としたものの、ポーカーフェースのままそれは全くの想定外であると伝えた。すぐに営業担当者は上司と話してくると言って奥に引っ込み、15分後に戻ってきたときには下取り額が160万円になっていた。

しかしここで喜ぶ顔をみせれば負けである。まだ全くの想定外であると伝えたところ、希望下取り価格を聞いてきた。三菱ディーラーが提示する180万円に限りなく近い金額なら今日契約してもいいと伝えたところ、トヨタモビリティ東京本社に問い合わせる必要があるとのことで、再び営業担当者が奥に引っ込んだ。小1時間ほど待たされた後に営業担当者が戻ってきたときには下取り額が175万円になっていた。この日の朝、トヨタのWebサイトで調べたエクリプスクロスの下取り金額は185万円となっていたので、まだ10万円押してみる余地はあったが、営業担当者をお隣さんに紹介してもらった手前、あまり粘りすぎてもお隣さんの顔を潰すことになりかねない。そこでものわかりの良いジイサンを印象づけるため、筆者はこれで手を打つことにした。

工場発注に必要な書類はすべてオンライン端末上にあり、サインもその端末上で行ったので、昭和生まれの筆者がポケットに忍ばせてきたハンコの出番は全くなかった。 ディーラーでの発注後自宅に戻り、申込金の10万円をネットで振り込んだ。最終的な購入手続きのため、印鑑証明書3通(新車登録用・下取り車の名義変更用・下取り車自動車税の還付請求権譲渡用)を区役所で取得し、それを持って7月6日にディーラーに出向き手続きを済ませて残金全額を振り込んだ。7月25日に営業担当者から連絡があり、納車日はディーラーの盆休み明け8月18日となった。納車前日に営業担当者から連絡があり、自動車(任意)保険の更新手続きのため、車検証の情報を電子メールで送るとのことだったが、結局電子メールは届かなかった。

8月18日午前にディーラーでシエンタが納車された。注文から納車までは2ヶ月と18日かかったが、昨今のトヨタ車の納車事情からすると比較的早い方だったのかもしれない。その日は筆者が最初の納車だったが、10時半に始まった納車式はそそくさと30分ほどで終わり、午前11時過ぎにはディーラーを後にすることになった。驚いたのは、筆者のシエンタが納車式を行った駐車位置から出ると、間髪を入れず次の納車を待つ同じ色のシエンタが納車式を行う駐車位置に入ったことである。自宅に帰る途中でガソリンを満タンにしたところ、ちょうど30ℓ入った。シエンタのガソリンタンク容量は40ℓなので、納車時には10ℓのガソリンが入っていたことになる。

シエンタの顔のイメージとして、メーカーはイヌっぽいもの訴求しているようだが、どちらかといえば筆者は金魚や半魚人などの水棲生物っぽいイメージを持った。そんなことはどうでもよい。納車後自宅に戻りシエンタをガレージに収めた後、任意保険の車両入れ換え手続きをネットで行った。このとき車両の変更と同時に年齢条件をこれまでの22歳以上担保から30歳以上担保に変更した。これは就職して5月に家を出た息子(23歳)が「別居の未婚の子」となったため、運転者の範囲を限定していない現状の契約では年齢条件に関わらず息子が起こした事故はカバーされるからである。これらの手続きにより年間保険料は\14,660安くなり返金された。

昼食後、シエンタにカミさんとイヌを乗せてプチドライブに出かけた。2時間少々をかけて高速道路を含む約80kmを走行した。カミさんのインプレッションとしては、静かで乗り心地がよくシートの座り心地もよいというものだった。イヌとしては後席から運転席と助手席の間のウォークスルー通路に進出できるのが気に入ったらしい。筆者としては、2人+1匹乗車で走行モード(エコ・ノーマル・パワー)がノーマルのままでも、街中を流れに乗って走る分には十分静粛でパワー不足も感じない。高速道路の合流でアクセルを床まで踏み込むと、試乗時と同じく3気筒エンジンの勇ましい音はするものの、それは巷で言われているほど不快なものではなく、モーターのアシストもあって必要十分な加速が得られた。

高速道路上でのレーダークルーズコントロールの加減速制御はとても穏やかで、エクリプスクロスのそれのようにのけぞるような急加速や身体がシートベルトに食い込むような急減速を行うことはない。レーダークルーズコントロールと共に使ってみたレーントレーシングアシスト(LTA)も悪くはないものの、シビアに挙動を観察していると、カーブに差し掛かるとき若干応答遅れのような動きと、追い越し車線走行時に車両がレーンの左寄りになることが気になった。しかしどちらも危険とまで言えるようなものではない。

プロアクティブドライビングアシスト(PDA)は納車時にはOFFになっていたのでメーターパネル内の設定でONにした。PDAの機能として感心したのは、減速アシスト(DA)で、先行車が減速を始めたとき、アクセルペダルから足を離すとすぐに自動的かつ緩やかにブレーキを掛けて減速を始め、速度に応じて先行車と適切な車間距離を保ちながら、停止直前まで自動的に速度を落としてくれる。これを使えば、一般道で前車に追随して走る分には、停止寸前までドライバーがブレーキを踏む必要がない。DAはターンシグナルを出してアクセルを離すと、交差点の手前で自動的にブレーキがかかり速度を落としてくれるが、実際に曲がり始めるかなり手前で速度が落ちすぎる感じがある。

PDAの機能のひとつ、障害物先読みアシスト(OAA)は残念ながら都内ではほぼ使えない。これは進行方向左側に位置する駐車車両や走行中の自転車があるとき、自車が走行している車線の範囲内でステアリングを右に切ってその障害物を避けるか、もしくは車線が狭い場合は車速を落とすためのブレーキングを行うものだが、都内の一般道路の車線幅は地方のそれに比べてかなり狭いことが多く、事実上ほぼ毎回ブレーキがかかってしまい、かなりギクシャクした走りになってしまう。筆者はOAAを設定でOFFにしておくことにした。

シエンタは今年5月20日に行われたマイナーチェンジで、Zグレードにはそれまでオプションだった10.5インチディスプレイオーディオPlus(以下DA)が標準装備となり、筆者のシエンタにもそれが装備されている。なにが"Plus"なのかというと、このDAにはトヨタ純正ナビゲーションシステムが内蔵されていて、Android AutoやCarPlayを使わなくともルート案内ができる。このトヨタ純正ナビゲーションシステムは、車両に内蔵されたモバイル通信機器で常に最新のマップや交通情報がダウンロードされる。音声認識にも対応していて、"ヘイトヨタ"と発声すれば"ご用件をどうぞ"と反応してくれる。このトヨタ純正ナビゲーションシステムを使っている時、スマホ内の楽曲(サブスク含む)はBluetoothでDAに送られ再生される。驚いたのは楽曲の再生にBluetooth CODECとしてLDACがサポートされていたことである。

DAなのでApple CarPlayとAndroid Autoはもちろんサポートされる。Apple CarPlayはワイヤレスに対応しているが、筆者は宗教上の理由でApple社の製品が使えないので動作確認はできない。

<2024年9月7日追記>息子のiPhoneでワイヤレスApple CarPlayが問題なく使えることが確認できた。

Android Autoを使うには、USBケーブルでスマホをDAに接続した上、DA側の設定でスマホとのBluetooth接続をDAからAndroid Autoに変更する必要がある。Android Autoが立ち上がれば、エクリプスクロスで見慣れたUIが表示された。この時スマホ内の楽曲(サブスク含む)はUSB経由で再生される。面白いのは、バックグラウンドでAndroid Autoを動かしたままナビゲーションをトヨタ純正ナビゲーションシステムに切り替えることができることである。ナビゲーションをトヨタ純正ナビゲーションシステムに切り替えても楽曲再生はAndroid AutoのUSB経由のままだった。

メーカーオプションで付けたAC100Vアクセサリーコンセントは、走行用バッテリーの電力を利用してAC100Vを1500W(15A)まで供給できる。これはクルマが動いているときだけではなく、クルマを停めて施錠していても使う(非常時給電システム)ことができる。最大出力は1500Wまでなので、最低限の電化製品(電気ケトル、電気炊飯器等)しか使えないものの、停電時の備えにはなるだろう。また停電時だけでなくキャンプ場で湯を沸かしたり、ホットプレートで調理したりできる。非常時給電システムは走行用バッテリーの蓄電量が減ると自動的にエンジンをかけてバッテリーを充電する。ガソリンを満タンにしておけば、400Wの電力なら5日間連続して供給できるという。このAC100Vの交流が正弦波なのか、あるいは疑似正弦波なのか、または矩形波なのかの情報は検索してもヒットしなかった。ちなみに、このメーカーオプションを付けないと納期が長くなるとの情報があった。

シエンタのZ/Gグレードには前方ドライブレコーダーが標準装備されている。後方ドライブレコーダーはメーカーオプションとなり、これを選ぶと自動的にETC2.0が抱き合わされる。筆者は特にETC2.0が欲しい訳ではなかったが、後方ドライブレコーダーは必須と考えていたのでこのメーカーオプションを付けることにした。前方ドライブレコーダー用カメラは、純正で車両に搭載されているToyota Safety Sence用のものを利用しているので後付け感がない。一方、後方ドライブレコーダー用カメラは、リアゲート内側ハイマウントストップランプの右横に取り付けられる、かなり大きめのケース内に収まっている。後付け感はなくはないが、ハイマウントストップランプが収まっているケースと似たような質感なので、それほど違和感はない。

余談だが、この後方ドライブレコーダー用カメラが装備された車両のリアゲートガラスには、カメラ取り付け部分に黒セラミックが施されている。一方、後方ドライブレコーダー用カメラが装備されない車両のリアゲートガラスには黒セラミックが施されていない。つまりリアゲートガラスのパーツが両者で異なるのである。このあたりの芸の細かさはさすがに世界のトヨタであるといえる。

前方ドライブレコーダーで撮影されたムービーファイルをパソコンにコピーして内容を調べたところ、解像度は1920x1080ドット(上下に黒帯があるので実映像は1920x960ドット程度)、フレームレートは10FPS、平均的なビットレートは7000kbps前後だった。フレームレートが低いので映像がカクつく感じはあり、広角レンズを使っているので映像端は歪んでいるものの、巷で言われているほど映像が荒いという印象はなかった。録画された映像をDA上で見るとなぜか解像感は低いが、ムービーファイル自体の解像感は普通である。

後方ドライブレコーダーで撮影されたムービーファイルの内容も同様に調べたところ、解像度は1920x1080ドット(上下に黒帯があるので実映像は1920x710ドット程度)、フレームレートは30FPS、平均的なビットレートは7000kbps前後で、フレームレートが前方ドライブレコーダーの映像より高いぶん動きは滑らかで映像端の歪みはない。解像感そのものは前方ドライブレコーダーとあまり変わらないと感じられた。

他にメーカーオプションとして寒冷地仕様を選択した。シエンタのカタログには寒冷地仕様の詳細は載っていないが、トヨタのWebサイト上で調べてみると、筆者的には\20,900で選べるこの寒冷地仕様には価格以上の価値があるように思われた。シエンタの寒冷地仕様詳細は下表のとおりである(トヨタの資料から転記):

装備 説明
耐チップテープ 雪道⾛⾏時の⾶び⽯や氷の塊などによるキズを受けやすい⾞両下部の保護を⽬的としたテープです。 クォーターパネル下部に装着されます。
冷却⽔(LLC) 寒冷地では、エンジン内を循環している冷却⽔の濃度が低いと凍ってしまうことが考えられるので、冷却⽔が凍らないように濃度を上げております。 通常の濃度である、30%だと-15℃ぐらいで凍結しますが、濃度を50%にすると凍結温度が下がり、約-35℃ぐらいにならないと凍結しなくなります。
ウインドシールド デアイサー 雪だまりや凍結によりワイパーが動かなくなることの防⽌を⽬的にフロントガラスに熱線を配したものです。
ウィンドシールド ワイパー ワイパーモーターが寒冷地⽤で強⼒になります。
ウォッシャータンク ウォッシャー液切れを防ぐため、タンクの容量をアップしています。(1.8L→2.3L)
ドアミラー ドアミラーを暖めて霜・露・⾬滴を取り除くものです。(Z/Gグレードには標準装備)
フロントヒーター エンジン始動直後からエンジンが暖まるまでの間、通常のヒーターに加え、暖房を補う装置(電気式補助ヒーター)です。エンジンの冷却⽔温が低いときの室内暖房に貢献します。即熱性があるため、短時間で暖房がききます。
リヤヒーターダクト 後席の暖房効果に貢献するため、リヤシート⾜下に温⾵を送るためのダクトが設定されます。
バッテリー バッテリーの容量を上げます。(ガソリン車のみ LN1→LN2)
フロントワイパークランク 雪などによりワイパーに無理な負荷がかかった際、部品が変形や破損をしないようにクランク(スプリング)で吸収しワイパーを保護します。
ミリ波ヒータ ミリ波レーダー専⽤カバーへ付着した雪等を取り除くものです。

今年5月のマイナーチェンジから新たにディーラーオプションに加わったPanasonic製のクリーンシーリングライトを付けておいた。これは取り付け工賃込み40,700円と決して安くはないが、2種類のLED照明(直接・間接)で車内を上品に照らし、加えてPanasonicの誇るナノイーXを放出してウイルスを抑制し脱臭効果を発揮する。筆者がクルマで出かけるときはほぼイヌが同乗するので、脱臭デバイスは必須である。そのためデリカD:5/エクリプスクロスにはシャープ製の車載用プラズマクラスターイオン発生器を搭載していたが、この製品は送風を強にした時の音が大きく、内蔵されているイオン発生ユニットを定期的に交換する必要がある。今回大枚叩いて導入したクリーンシーリングライトは無音で定期的に交換が必要な部品はない。

筆者のシエンタは5人乗りである。7人乗りを選ばなかった理由は、デリカD:5を所有していた7年間でサードシートを使ったのは、東京都内に住んでいた伯父の葬儀で田舎から出てきた親戚を送迎したときと、長野県松原湖でキャンプした際、友人達をテント設営場所から温泉施設まで送迎したときの2回だけだったからである。クルマの全長が4260mmしかなくセカンドシートを後ろ寄りに配したシエンタのラゲッジルームはそれほど広いわけではなく、長辺650mmのコンテナを縦に置ける程度しかない。ラゲッジアンダーボックスがあるにはあるものの、深さがなくかなり薄いものしか収まらないので、筆者はラゲッジルームに置いたコンテナに必要なすべての携行品(三角表示板、油圧ジャッキ、パンク修理キット、充電式電動エアポンプ、消火器、ジャンプケーブル、牽引ロープ等)を入れておくことにした。

5人乗りのセカンドシートは6:4分割方式で、個別に背もたれを前に倒すことができる。背もたれを前に倒す過程で座面が低い位置に沈み込むので、背もたれの背面はほぼ水平になるまで倒れる。背もたれを倒すと広大でフラットなラゲッジルームが出現する。前席を一番前まで移動すると荷室長は2mを超えるので、かなり長い物でも積み込みが可能になる。ただし5人乗りは、前に倒したセカンドシート背面と同じ高さに揃えるため、セカンドシートから後方のフロアは上げ底になっている。このため地上から荷室フロアまでの高さは585mmであり、これは7人乗り4WDの525mmに比べると60mm高く、一番低い7人乗り2WDの505mmに比べると80mm高い。つまり5人乗りの4WDは荷物の積み下ろしに若干のハンデがあると言わざるを得ない。

上はシエンタ購入のいきさつと納車初期の印象だが、総じてこのクルマには実用車としてかなりの出来の良さを感じた。やはり多くのユーザーに支持され売れているクルマだけのことはあると腑に落ちた。


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